そんな垣根をものともせず、一気に枠組みを取り払ったのが男性声優によるラッププロジェクト「ヒプノシスマイク」です。
作詞/作曲陣にはサイプレス上野さんやALI-KICKさん、GADOROさんら最前線のラッパー/トラックメイカーも参加していて「声優のキャラソンでしょ〜〜?」とは一概に侮れないクオリティを叩き出しています。
さてさて、ヒプノシスマイクも実は一旦の一区切りを迎え、5月からはバトルが大々的に取り入れられていきます。
そこで今回は改めて「ヒプノシスマイク」のこれまでの軌跡をご紹介。まだバトルには間に合うで、アーイ?
普通じゃない、並外れてるヒップホップIQ
「ヒプノシスマイク」は武力による戦争が終わりを告げ、マイクから紡がれるリリックが力を持った世界が舞台になっています。武力ではなく、言葉で相手の心をエグるわけですね。ひどいな。そこで行われるのは、威信をかけた男たちによる領土(テリトリー)バトル。イケブクロ、ヨコハマ、シンジュク、シブヤからなる4つの地域(ディビジョン)でラップバトルが繰り広げられているという内容です。 それぞれのディビジョンのリーダーは、木村昴さん、浅沼晋太郎さん、速水奨さん、白井悠介さんが演じていて、男性声優好きにはそれだけでぶっ刺さるラインナップ。
もちろんライブでは、軽快なラップを披露。ヒップホップにあまり馴染みのないように見える女性客が多い会場でも、観客に手を高く掲げさせて盛り上げるヒップホップ特有の──オタクの現場では見たことのない縦ノリで驚いた覚えがあります。
その中でも、特に本職のラッパーのような出で立ち、ライブスキルで場を圧倒していたのが木村昴さん。実は「ヒプノシスマイク」が始まる以前から、自らラップクルーも率いているほど筋金入りのヘッズ(ヒップホップ好きのこと)です。 筆者はヒプノシスマイクが始動した直後、木村さんにインタビューを行ったことがあるのですが、その際は「僕はラッパーさんたちの音楽が好きで、ヒップホップのカルチャーを通ってのめり込んで来た人間なんです。だから『ヒプノシスマイク』がフェイクって思われるのは嫌だなって」と熱弁。
さらに、声優がラップすることについては「キャラクターを通した表現こそが本物のラッパーに太刀打ちできる唯一の方法なのかな」と語るなど、ヒプノシスマイクにかける情熱、力の入れようがうかがえました。
その第1弾としてイケブクロをレペゼン(代表)する「Buster Bros!!!」と、ヨコハマを根城にする「MAD TRIGGER CREW」のバトルを描いたCDが登場。続けて、シンジュクの「麻天狼」とシブヤの「Fling Posse」によるCDも予定されているようですね。
推しのディビジョンは態度で示せ
「テリトリーバトル」は完全ガチンコの真剣勝負。勝敗を決めるのは、各CDと一部オフィシャルグッズに封入されている「Battleカード」による投票のみです。そこでの票数が多いディビジョンがトーナメントを勝ち進んでいき、最終的な勝者を決めるといった状況。勝てば次のCDに参加できますが、負ければそれまで。
どのディビジョンが勝ち進むかは、すべてファンに委ねられているというわけです。
推しを決めるなら見た目で表明するのが1番。「テリトリーバトル」のスタートを皮切りに、アパレル展開も充実してきているので推しのディビジョンTシャツを手に入れてみてはいかがでしょうか? オールドスクールなグラフィティを彷彿とさせるBuster Bros!!!に、ペイズリーの中にドクロやガンが散りばめられたMAD TRIGGER CREW。 孤高の狼のようにストイックなデザインの麻天狼、キャンディのようなキャラからかわいさを醸し出すFling Posse。際立つ個性をそのまま視覚化したようなデザインになっています。
長々と追ってきましたが、ヒプノシスマイクはスタートしたばかり。これまで追ってきた人も気になり始めた人も、いよいよ火蓋が切って落とされる「テリトリーバトル」で波に乗るしかない! どのディビジョンを推す?
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