実写版パトレイバーにかける想い──真野恵里菜インタビュー「これは試練なんだと思ってる」

原作を知らない同世代にこそ見てほしい!

──今回の作品をきっかけに変わりたいとお話されていましたが、どういう部分からそう思ったのでしょう?

真野 去年にハロープロジェクトを卒業して、こんなに早く大きな作品のヒロインという役をいただいてとてもうれしかったんです。ただその反面、出演者の中でも最年少だし、人気のシリーズだし、自分に務まるのかなっていう不安があって。

座長なんて光栄な呼び方をしていただいたこともあったんですけど、「私にみんなを引っ張ることなんてできるのかな」って思ってしまったんです。だからクランクインの時に「この半年で変われたらいいなと思ってます」とコメントをしました。

カーシャ役の太田莉菜さんに「真野ちゃんがいると現場が明るくなるね」って声をかけてもらったり、クランクアップの時には押井さんに「顔つきが変わったね」と言ってもらえて。

半年も一緒にいると人間って他人の変化になかなか気がつけないはずなのに、みんなそこまで見てくれていたんです。だからそんな言葉には本当に涙がでちゃったし、自分がいた意味があったのかもしれないと思えました。

──そんな力作がこれからどんどん上映されていきますが、見所はどんなところでしょう?

真野 撮影が1番大変だったのは、ある状況で地下に潜らなきゃいけないシーンでした。原作ファンの方なら「地下に潜る」と聞いたらピンとくると思いますが、ずばりあのシーンです(笑)。

足場も悪くて、マンホールの中に全ての機材を下ろして撮影しなきゃいけなかったんです。隊員達がドタバタ暴れるシーンでもあるので、原作ファンの方はぜひ楽しみにしていてほしいです!

Webサイト「パトレイバークロニクル」ではソフト化されている原作アニメの情報が一覧できる

──けっこう原作とリンクしているポイントはあるんですか?

真野 3代目の物語とはいえ、意外とあると思いますよ。エピソード1でもそういったシーンがいくつか盛り込まれています。実は、この間「ファミリー劇場」で原作アニメ「機動警察パトレイバー」の一挙放送を家族と見ていたんですが、「これ私知ってるシーンだ!」というところがいくつかあって興奮しました(笑)。

撮影が終わってから、今も少しずつアニメを観ているんですけど、すごくおもしろいです。撮影前に見ていたら、おもしろさからプレッシャーを過剰に感じてしまっていたと思うので、終わってからにして正解だったかもしれません。

──今作は作品の公開の仕方も特徴的ですよね。全7章からなるドラマシリーズを段階的に上映し、2014年の5月に長編劇場版が公開するという展開は、あまり他に見かけないものです。

真野 作品に携わり始めた頃は、来年まで作品が上映されているというのがどういうことなのか、全く想像がつきませんでした。

でも稽古を終え、撮影を終え、こうして上映が始まっていく中で、長編劇場版の公開までもっともっと頑張っていかなきゃと思っています。真野恵里菜という名前をもっと知ってもらうことが、「THE NEXT GENERATION パトレイバー」を観たいと思って下さる方を増やすことにつながるわけですから。

この日行われたパレードでは、コスプレイヤーの皆さんと一緒に作品をPR

最後の長編劇場版にどれだけの人が来てくれるかが、この作品のキモだと思います。そこで多くの人に来てもらいたい。特に今回のパレードみたいに実際に町に出かけて、色んな方に直接お声がけができる機会は本当に貴重なので、これからも色んな場所で作品の魅力を伝えていきたいと思ってます。

──特にこういう人に観てもらいたい、という方はいらっしゃいますか?

真野 やっぱり、私と同世代の人に観てもらいたいってすごく思います。原作を知らなかった私が、思わず引き込まれちゃう部分があるので、パトレイバーを知らなかった世代の人に観てもらいたい。そして、そこから原作を観てもらうっていう、パトレイバーの輪が広がればなって思います。

──真野さんの好きな仮面ライダーにしても、最初に盛り上がっていた時期の世代ではないのにハマったわけですもんね。

真野 今回の実写化で、同じように盛り上がってほしいです! ポスターなどを見るとカッコいい感じのイメージが強いと思うんですが、本編は意外とコミカルなシーンも多いし、「いやいやそんなに人間って吹っ飛ばないでしょ」って思うようなアニメっぽいシーンもあります(笑)。

なので、働いている方はお仕事終わりに気軽に劇場に足を運んで、ダメダメな隊員を観て元気をもらってほしいし、同世代の人達には、単純に笑ってもらいたいな。それ以外にも、ダメな隊員が少しずつ成長していく部分もあって、段々顔つきが変わっていっているはず。そんな細かい部分も感じ取ってもらえたらうれしいですね。
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