ストリートで今何が? ラップの格闘技「戦極MCBATTLE」試合レポ 前編

第六試合 SIMON JAP vs GIL

中央左からSIMON JAPさん、GILさん

東京 vs 福島による第2ROUND。緊張感を漂わせるバトル巧者同士の対決に、会場は試合前からピリッとした空気が漂っていた。

SIMON JAPもGILも一向に引く気なしのこの戦い。SIMON JAPの「お前はUMB出てる位しか知らねぇ」という攻撃に対し、GILは「お前の役目はほぼ終わったぜ、お前に残された役目はGILの踏み台になる事だけだ!」と、怒級のパンチラインで底力を見せ、一気に勝負に持っていく。

しかしSIMON JAPも、「俺がお前の踏み台になる? ってことはお前俺の背中を追ってる!」と切り返す。勝負は決まらず延長戦へ突入する。
延長戦へ
延長戦に入ると、一層ボルテージが上昇する2人。先攻のGILがいきなり「今ヤバい言葉のためのHIPHOPフレーバー」と言い放ち、抜群のワードセンスを見せつけ、そのまま「SIMON JAPを一撃仕留めるマグナム〜SIMON JAP最後となる」と決めにかかる。

これで流れはGILにきたと思われたが、それに対し、後攻のSIMON JAPが「Gマグナム? 確かに俺は悪役だけどもここで活躍」の連続ライムで見事なアンサーを放つ。正直この2人の戦いをずっと見ていたい気持ちが観客も大きかったのだろう。ここでも決着が着かず、再度延長戦へ突入することとなった。
2度目の延長戦
再度先攻のSIMON JAPが「こいつはタイマン!〜もう退場しとけ!」と吐くと、後攻のGILは「松明灯してライバル殺す」と変わらずバチバチと火花を散らす。

局勢が動いたのはGILが「ライカ武豊〜鞭打ってしばく」と言い放った瞬間だろう。それを「武豊?お前負けるから!」で見事なライムで切り返すSIMON JAPは圧巻の一言だった。

その後、SIMON JAPが「家来る?」と話したことから、お互いの地元やイベント等に呼び合うという展開になり、そのまま判定へ。勝者は僅差でSIMON JAP

2人のバトルMCとしてのタフさには人間離れしたものを感じたし、これほどまでに、ずっと見ていたいと思わされた試合は今までになかった。

上記で記述した以外にも、SIMON JAPの「B-BOYってのはストリートのヒーロー」、GILの「氷河期? 俺らのラップで盛り上げるぜ」といったパンチラインも飛び出し、飽きのない試合だったと言える。この試合を見せてくれた2人に最大限の賛辞を送りたい。

次回は6月!

「戦極MCBATTLE2014特別編東阪ツアーTOKYO NAIKA杯」

さて、ここまでBEST16までのベストバウトを主催のMC正社員さんとスタッフのLさんによるレポートをお送りしてきた。残りBEST8、BEST4、決勝戦の模様は、下記の関連記事よりお読みいただける。

上位まで勝ち残ったMCによる、さらに熱さを増した戦いの片鱗を感じ取って欲しい。

そんな注目の「戦極MCBATTLE」は、次回は6月21日(土)に渋谷にあるclub club bar FAMILYで開催される「戦極MCBATTLE2014特別編東阪ツアーTOKYO NAIKA杯」となる。

現在バトルに参加するMCを先着64人限定で募集している。チケットの情報は後日発表されるとのことだ。
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