第七試合 MC☆ニガリ a.k.a 赤い稲妻 vs MC松島
もはやトレードマークとなっているお馴染みの全身赤のスタイルで登場したニガリに会場も大喜び。予選ROUNDでは、MVPとも言える活躍ぶりを見せたニガリだが、この試合では、ビートとの相性のせいか、イマイチ調子がでない。一方のMC松島は「お前最初調子悪くね?」、「ラップ以外も頑張れよ」と毒を吐き出し、「こうやって次第に毒が回ってくる」と策士ぶりを発揮する。
「学校の教師よりよっぽどいいぜ」と返すニガリだが、持ち味である一撃必殺のパンチラインは炸裂せず。MC松島はそのまま勢いを緩めず「教師なら安西先生~俺の標的は関西勢」と止めの一撃を決める。勝者はMC松島。
第八試合 CIMA vs スナフキン
最初のくじ引きの時点でスナフキンはCIMAを指名。共に数々の大会で優勝経験のある2人らしい、ハイレベルな試合展開に。息をつく暇もない程のスキルの応酬だった。この試合は、完全即興のMCバトルの醍醐味を十分に教えてくれた一戦だろう。CIMAによる、前の試合を引き継いでの「関西勢~足んないぜ」という流石の攻撃。対するスナフキンも「韻踏なら百戦錬磨.俺にとっては今日が革命前夜」と完璧な着地を見せる。甲乙付け難い勝負だったが、オーディエンスは僅かにCIMAを支持。東西バトラー対決はCIMAに軍杯が上がる。
第十三試合 ERONE vs 龍道
レペゼン韻踏合組合の大ベテランにして、UMB大阪代表の座を勝ち取ったこともあるERONE vs 戦極感謝祭ニューカマー杯王者の龍道という、まさにバトルMC新旧対決となった第十三試合。先攻の龍道は自らERONEを指名したと言い放ち、大物喰いを宣言する。それに対し、後攻のERONEは「お前のラップは×」と真っ向から龍道を否定。それでも龍道は臆する事無く、下克上スタイルを貫き通す。
ERONEもそれを受け止めつつ、発売したばかりの韻踏合組合のアルバム『NOW』のプロモーションを交える辺りは流石の一言。両者とも一歩も譲らないこの試合の判定は、五分五分となり、延長戦へ突入した。
延長戦に入ると、先攻のERONEは「これは自己紹介? これ以降ない」のように手数を増やしながら、1バース丸ごと踏むという力技を見せる。しかし龍道はERONEの姿勢を批判。やはりERONEは強かったが、龍道の臆することなくラップする姿に心動かされたオーディエンスも多く、会場は龍道を支持。勝者龍道!
第十四試合 BIG MOOLA vs mol53
「うんざりするような試合の連続」と今大会を切り捨てるmol53。流石に気合が違う。熱さ vs 熱さの構図となったこの対決は、2バース目から一気に加速する。「俺が死んでも、俺の言葉は死なない」、「俺はこのまま右肩上がり」などのパンチラインを連発するmol53に対し、「ラップにライセンスは無ぇ!」、「ヒップホッパー舐めんな!」と一歩も譲らない姿勢のBIG MOOLA。最終的には「BIG MOOLA? まるで感じないピンクローター」と強打を放ったmol53の勝利。
熱い乱打戦を制したのはmol53だったが、対戦相手がBIG MOOLAだったからこその良い試合だったと言えるだろう。
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