こんなデバイスほんとにつくれるの? 「Android Experiments OBJECT」最終選考決定

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こんなデバイスほんとにつくれるの? 「Android Experiments OBJECT」最終選考決定
こんなデバイスほんとにつくれるの? 「Android Experiments OBJECT」最終選考決定

グランプリに選ばれた「ELI(エリ)」の3Dモデリング

2016年5月よりGoogleが行っている、日本中から新しいデバイスのアイデアを募集するプロジェクト「Android Experiments OBJECT」の最終選考の結果が8月9日(火)に発表された。

一般投票も含まれた最終選考を勝ち残り、見事にグランプリとして選ばれたのは「Chronoscape」「ELI / English Learning Intelligence」「Magic Calendar」「スマート・マタニティマーク」の4アイデア。

グランプリに選ばれた4アイデアは、現時点のコンセプトをそのままプロトタイプ化するだけではない。Googleが用意するプロフェッショナルたちの協力のもと、コンセプトや機能についてのブラッシュアップを行い、プロトタイプ開発へと本格的にここから進んでいく。

Android Experiments OBJECTとは?

「Android Experiments OBJECT」は、Androidとつながるというテーマのもと、Android OSを利用した新たなデバイスの実現を目指すプロジェクト。

今回グランプリに選ばれたアイデアは、ソフトウェア/デバイスの専門家の支援のもとプロトタイプ開発が行われる予定となっており、その応募総数は200作品以上に及ぶなどして話題を集めている。

あくまで募集は「アイデア」であるため、ソフトウェアやプログラミングの知識がなくとも参加できることでデバイス開発の裾野を広げ、自由な発想が求められた。

グランプリに選ばれた4アイデア!

Chronoscape

世界中の人々が撮った画像が大量にアップされてされているインターネット。「Chronoscape」は、その画像データを利用した筒型の万華鏡のようなデバイスとなっている。

有名な観光地など、一定数以上の画像がアップされている場所に近づくと、デバイス本体が光ってユーザーに通知。肉眼で直接見ている景色を基準に、左に回すと時系列に並べられた同地点の画像が日時情報順に次々表示されていくというアイデアとなっている。例えば、右に回すと、現在時刻より後の画像が表示され、使用するのは過去の画像なのに、まるで未来を見ているような感覚も体験できるという。

ネット上の画像データをもとに、本来の旅行に新たな価値を付与する画期的なデバイス。想像もし易く、とても人気が出そう。

ELI / English Learning Intelligence

ELI(エリ)」は、洋服の襟につける小型マイクデバイス。Android アプリと連携することで、装着した人が発話する日本語を記録・解析。その人に最適な英会話レッスンを自動で生成してくれるというもの。

仕事や趣味など、普段の会話で話している内容から、英会話を学ぶことがを目指すデバイスとなっている。

シンプルな使い方が考えられており、ELIを洋服の襟元に付けて、専用の Android アプリを起動するだけでOK。1日の会話を記録・解析することで、その人に見合った単語や話題、レベルでのレッスンが行える。また、同じ嗜好や傾向を持った人同士のコミュニティ形成も視野に入れられており、英会話へのモチベーションもアップも視野に入れられている。

Magic Calendar

高精細のカラーEインクディスプレイを搭載したカレンダー型デバイス。見た目はふつうの紙のカレンダーだが、スマートフォンを経由して予定を入れるとBluetoothでの通信によって、「Magic Calender」も書き換えられるというもの。

Eインクでの表示は電気をほとんど使用しないことにも着目し、充電時以外はコードも外して3ヶ月の連続使用が可能になっているという。また、おしゃれな卓上タイプも考案されており、そちらは透明なアクリルに表示だけが浮かび上がる魔法のようなカレンダー。

Google Mapsとの連携がすぐに思い浮かぶが、紙のカレンダーも未だに根強い人気。双方のニーズに応えるだけでなく、インテリアの1つとしても味の効いたデバイスとなっている。

スマート・マタニティマーク

妊婦であることを知らせる「マタニティマーク」をデバイス化。本来、マタニティマークは緊急時に妊婦だと分かりやすくする為のものだが、嫌がらせなどの理由から妊婦に故意に危害を加えるといった問題も起きているという。

スマート・マタニティマーク」は、電車内で立っているのがつらい妊婦と、それを助けたいと思っている人をアプリケーションを介して繋げるというもの。

マタニティマーク型のデバイスにはBeacon(Bluetooth信号の発信機)が内蔵され、スイッチを入れるとBluetoothを発信。アプリをインストールしているAndroid スマートフォンに通知が届くといった仕組みとなっている。もし席をゆずってあげたいと思ったら、席の場所を送信するなどして、簡単なコミュニケーションが行えるようになっている。

また、お互いのプロフィールやこれまでの利用歴の閲覧や評価も行うことができ、安心してデバイス/アプリを使うことも念頭に置かれている。


いずれもユニークで斬新なアイデアに思えるが、選考では現代の技術でプロトタイプの再現が可能かという点も考慮されたという。つまり、これらのアイデアは現実のプロダクトとして開発され得るということ。既存のGoogleサービスを利用できそうなデバイスもあることから、確かに実現度も低くはなさそうだ。

プロトタイプの発表は2016年の冬以降が予定されているが、果たして一般公開や商品化といった未来はあるのだろうか。期待したい。

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CKS

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日常データマニアの気があるので、ELIが気になる

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