白熱した名試合! RACK vs Willy Wonka a.k.a TAKA
Aブロック1回戦の中でも、審査員のR-指定さんが一番の山場だと評価したのが、RACKさんとWilly Wonka a.k.a TAKAさんのバトル。第3回大会から出場し、これで5大会連続出場。今年4月からは大学生となり、今回がラストチャンスとなるRACKさん。とにかく韻を踏み、連続で高速ライムを吐き出すスタイルで人気を博し、大会に出場する度に審査員の評価も上々。第5回大会では準優勝を果たしており、今大会の中でも優勝が期待されているラッパーの1人。
対して、紹介VTRが流れると同時に、一際大きな歓声の上がったのが、Willy Wonka a.k.a TAKAさんだ。約2年半前、弱冠15歳という若さで第1回大会に出場し、一躍人気者となったラッパー。その後、第3回大会まで出場し続けるものの、以降、その姿を見なくなり、ネット上ではさまざまな憶測や噂が流れた。
その間、警察に捕まったりと、荒れた生活を送っていたTAKAさんだが、今回、満を持して、2年ぶりにラップ選手権のステージへ復活……! 再びラップと真剣に向き合ったTAKAさんと、これがラストチャンスとなるRACKさんによる、熱いバトルが幕をあけた。 第3回大会とは異なり、野太く、ハスキーな声で畳み掛けるTAKAさん。対して、これまでとは落ち着いたフロウでライムを吐き出すRACKさん。圧倒的なスキルの成長を見せつけるRACKさんと、自身の背景を活かした、ドラマ性のあるライムを投げかけるTAKAさんによるバトルは、オーディエンスの歓声が終止絶えなかった。
そんな怒濤の末、勝利したのは、Willy Wonka a.k.a TAKAさん。以下、2人のバトルに対する、審査員の一部コメントを紹介する。
漢 a.k.a GAMI 今日のRACKくんは感動しましたね。今まではっきり言うと、RACKくんはあまり好みじゃなかった。でも、今日はスキル含めて100点でした。
R-指定 TAKAくんとRACKくんの試合が、今までの中で一番の山場だった。それまでのバトルは「完全燃焼」とか、誰でも思いつくような言葉でライムする子が何人かいたんですけど、この試合に関しては、それがまったくなく、完全にその場でしか出ない(言葉)、しかもすごくセンスがあった。
その後、Bブロックの試合や準決勝が行われ、いよいよ前大会王者・MC☆ニガリ a.k.a 赤い稲妻さんと、前大会で、初出場ながらニガリさんを苦しめた言xTHE ANSWERさんが結晶の舞台へ立つこととなった。
延長にもつれ込んだ決勝戦! 言xTHE ANSWER vs MC☆ニガリ a.k.a 赤い稲妻
前大会では、BSスカパー!による生中継が行われていたため、時間の都合上、どうしても延長戦にすることが難しかった。しかし、今回は生中継がなかったため、全体的に延長戦が非常に多かったのも特徴的。決勝戦の、言xTHE ANSWERさん対MC☆ニガリ a.k.a 赤い稲妻さんの試合でも延長戦にもつれ込んだ。決勝戦で延長戦の札が挙がったのは大会史上初。結果的にMC☆ニガリ a.k.a 赤い稲妻さんの優勝だったが、会場や審査員の反応を見ると、甲乙付けがたい試合であったように思える。バトル内容に関しては割愛するが、試合後の彼らのコメントを紹介する。 MC☆ニガリ a.k.a 赤い稲妻 ありがとうございます。でも、イマイチ自分の中では釈然としない。言xTHE ANSWERくんとは、また上のレベルでもMCバトルをやりたいです
言xTHE ANSWER 悔しいですけど、もう1回ここにイチからくるきっかけができたのがよかった。負けた相手がニガリくんで、完全にリベンジって気持ちでこっちは追う方で、でも負けて、強ぇなって。
こうして幕を閉じた「第7回 BAZOOKA!!!高校生RAP選手権」。MCバトル史上、最大の旋風を巻き起こしている大会なだけに、早くも第8回の開催が待ち望まれている。この熱戦の模様は、4月13日(月)21時より放送。スカパー!に加入すれば、無料で視聴することができる。
次のページでは、いよいよ史上初となる2連覇を果たしたMC☆ニガリ a.k.a 赤い稲妻さんのインタビューを紹介。「釈然としない」と語っていた彼は、何を思うのだろうか。
【次のページ】「自分は技術面で負けた」MCニガリは何を語るのか?
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連載
「BAZOOKA!!! 高校生RAP選手権」で活躍したT-Pablow、GOMESS、HIYADAM、かしわ、EINSHTEINら若きラッパーたちのロングインタビューや大会のレポート、MC☆ニガリなど大会優勝直後の心境などを特集。 また「BAZOOKA!!! 第9回高校生RAP選手権」も取材!
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