機動戦艦ナデシコ

きどうせんかんなでしこ

機動戦艦ナデシコとは、1996年10月1日から1997年3月25日までテレビ東京系で放送されたSF・ラブコメアニメ。通称:ナデシコ。


劇場版アニメ『機動戦艦ナデシコ -The prince of darkness-』、漫画版『遊撃宇宙戦艦ナデシコ』、ゲーム版『機動戦艦ナデシコ 〜やっぱり最後は『愛が勝つ』?〜』『機動戦艦ナデシコ The blank of 3 years』『機動戦艦ナデシコ NADESICO THE MISSION』『機動戦艦ナデシコ ルリルリ麻雀』等も制作されている。

機動戦艦ナデシコ

機動戦艦ナデシコとは

機動戦艦ナデシコとは、1996年10月1日から1997年3月25日までテレビ東京系で放送されたSF・ラブコメアニメ。通称:ナデシコ。

ストーリー・あらすじ

22世紀末。木星方面より現れた謎の兵器群・木星蜥蜴(とかげ)は火星、月の裏側を次々に制圧。地球各地にもチューリップと呼ばれる母艦を降下させた。

木星蜥蜴の支配下に置かれた火星に残った人々を救うために、民間企業ネルガル重工は「スキャパレリプロジェクト」を計画し、要となる実験戦艦・ND-001ナデシコの艤装を終了させていた。そのクルーには「能力が一流なら性格は問わない」と言う方針のもと、癖のある人物が揃えられていた。

ナデシコ発進の日、火星生まれの青年・テンカワ・アキトは、偶然再会した幼なじみミスマル・ユリカを追って出港直前のナデシコに乗り込む。アキトは最初はコックとしてクルーに採用されるが、人型機動兵器「エステバリス」のパイロットとして戦うことに。

主題歌

  • オープニングテーマ
    YOU GET TO BURNING

  • エンディングテーマ
    私らしく

  • 最終回エンディングテーマ
    いつか…信じて

派生作品・メディアミックス作品

  • 劇場版アニメ
    機動戦艦ナデシコ -The prince of darkness-

  • 漫画版
    遊撃宇宙戦艦ナデシコ

  • ゲーム版
    機動戦艦ナデシコ 〜やっぱり最後は『愛が勝つ』?〜
    機動戦艦ナデシコ The blank of 3 years
    機動戦艦ナデシコ NADESICO THE MISSION
    機動戦艦ナデシコ ルリルリ麻雀
    スーパーロボット大戦(通称:スパロボ)』シリーズ

  • パチンコ
    CR機動戦艦ナデシコ CR機動戦艦ナデシコ2

作品概要

ネタバレなし

宇宙及び宇宙戦艦を主要な舞台としてリアルロボットが活躍するSFアニメでありながら、ラブコメディー要素も取り入れた作品として知られている。一見するとラブコメディー要素が強い作風だが、SF設定に関しては重厚な要素も含んでおり、伏線も何重にも張り巡らされた難解な作品となっている。

作品の起点は「ある意味ベタな、普通にマニアックな作品」(同作品のプロデューサーである大月俊倫が、本作の監督である佐藤竜雄にアドバイスした)となっており、放送時期が近く度々比較対象に挙げられた『新世紀エヴァンゲリオン』とは異なる方向性からスタートしている。

また、この作品は細部への偏執的とも言えるこだわりが特徴。その最たるものは、劇中劇として度々登場する熱血巨大ロボットアニメ『ゲキ・ガンガー3』である。専門のチームまで編成されており、1970年代のロボットアニメの味を忠実に再現した本作のテーマ性を横から強く支えるものとなっている。

ネタバレあり

物語は激化する戦争の結末や古代火星文明の謎などを描かないまま終了している。戦争の結末は、その後に公開された劇場版やゲームで補完されていくことになるが、謎は謎のままで残った部分も多い。

これはストーリーエディター・會川昇が「考えられる要素を全て入れて」執筆した第25、26話脚本初稿の分量が通常の1.5倍から2倍にまで膨れ上がってしまったためである。これに伴い「ユリカとアキトの決着だけはつける」という佐藤竜雄監督の方針により謎の説明の大半がカットされている。

脚本家として参加した首藤剛志は、WEBアニメスタイル内の自コラム『シナリオえーだば創作術』にて「僕がシリーズ構成なら、100話以上は続くナデシコという戦艦を主人公……つまり、舞台が主人公という意味の集団群衆ドラマにするしかない」「映画で続編が作られたにしても、26話で終わらせるにはもったいない企画だった」と当時を振り返っている。

続編

続編の制作を期待する声も多かったが、2005年8月9日に監督の佐藤竜雄の公式サイトで『機動戦艦ナデシコ』『宇宙のステルヴィア』の続編制作中止と、その実現が「永遠に不可能になった」ことが発表された。経緯については明言されていないが、両作とも作品そのものの問題ではないと断言されている。

※ただしこの発表の翌日10日に周囲の指摘等でトーンを弱められているため、将来的に再度企画を立ち上げる余地は残されたようである。

評価

日本神話の神々から引用した固有名詞が数多くある。SFとしては珍しい「漢字の多用」等が盛り込まれた和風テイストの強い作品であると言われることも多い。

2006年には文化庁メディア芸術祭10周年を記念して行われた「日本のメディア芸術100選」のアニメ部門で46位に選出された。

現在でも90年代を代表するメディアミックスを成功させたアニメ作品として「エヴァンゲリオン」「スレイヤーズ」に並びナデシコを挙げる者は多い。

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