うぶごえ
うぶごえ
うぶごえ(Ubugoe)は、日本のクラウドファンディングサービス。うぶごえ株式会社が運営し、2021年1月に提供を開始した。
プロジェクト掲載者から掲載手数料を取らず、購入者側からシステム利用料を徴収する仕組みを特徴とする。音楽、アニメ、ゲーム、VTuber、声優、映画、特撮など、エンターテインメント領域を中心に多数のプロジェクトを掲載してきた
概要
うぶごえは、2020年9月に設立されたうぶごえ株式会社によって運営される購入型クラウドファンディングサービス。
代表取締役は岡田一男。岡田はエイベックスを経て、CAMPFIREの執行役員として営業部門・広報部門を統括した経歴を持つ。
サービス名の命名とステイトメント制作には、元「ぼくのりりっくのぼうよみ」のたなかが参加。「あなたの初期衝動を、かたちにする。」を掲げ、2021年2月16日に正式サービスを開始した。
特徴は、プロジェクト掲載者側の掲載手数料を0円とし、支援者を「パートナー」、返礼品を「お返し」と呼ぶ仕組み。サービス開始時には、パートナーから決済ごとに330円+購入額の5%をシステム利用料として徴収するモデルを採用した。
プロジェクトには、目標額に届かなくても成立する「All-in方式」と、目標額を達成した場合のみ成立する「All-or-Nothing方式」が用意されている。
ゲーム、音楽、アニメ、漫画、声優、VTuber、特撮などエンターテインメント領域で多く利用され、アーティストやクリエイターとファンを直接つなぐクラウドファンディングサービスの一つとして展開してきた。
一方、2025年頃から一部プロジェクトで入金の遅延が発生。2026年3月末には、イシイジロウが総監督を務めるゲーム『シブヤスクランブルストーリーズ』の開発チームが2775万円の未送金を公表し、問題が広く知られるようになった。
その後、別のゲーム、鉄道事業者、動画配信関連などでも未送金を訴える事例が表面化。2026年4月からはサービスサイトが閲覧できない状態となり、同年9月時点でも復旧していないと報じられている。
特徴
掲載者手数料0円:
うぶごえ最大の特徴は、プロジェクト掲載者から手数料を徴収しない点にある。調達した資金は100%掲載者に渡され、サービス利用料は支援者側の決済時に課される仕組みを採用している。
購入型クラウドファンディング:
同サービスでは「購入型」を採用しており、支援は寄付ではなく、リターンの購入として扱われる。
プロジェクト形式:
プロジェクトの成立条件として、以下の方式が用意されている。
・All in方式:目標未達でも成立
・All or Nothing方式:目標達成時のみ成立(未達時は全額返金)
機能・役割
資金調達:
企画・製品開発・イベントなどに必要な資金を事前に集めることができる。
プロモーション:
プロジェクト公開を通じて認知拡大やファンコミュニティ形成が可能。
テストマーケティング:
支援状況や反応を分析することで、商品やサービスの需要を検証できる。
支援金の未送金(未払い)問題
クラウドファンディングサービス「うぶごえ」では、2026年4月頃より、複数のプロジェクトにおいて支援金の未送金(未払い)問題が報道され、社会的な関心を集めた。
報道によれば、うぶごえを通じて集められた支援金の一部または全額が、プロジェクト実行者(起案者)に支払われていない事例が複数確認されている。特にゲーム関連プロジェクトを中心に、数千万円規模の未払いが発生しているとされる。
時系列
- 2026年3月末頃
ゲームプロジェクト『シブヤスクランブルストーリーズ』において、約5475万円の支援金のうち約2775万円が未払いであることが公表され、問題が表面化。 - 2026年4月上旬
他プロジェクトでも入金遅延・未送金の報告が相次ぎ、問題が拡大。 - 2026年4月15日頃
うぶごえの公式サイトが突如アクセス不能となる。運営側は後に「サーバーダウン」と説明したが、未払い問題との関連が指摘された。 - 2026年4月下旬
ビジュアルノベルゲーム『パーガトリー・ブルー』において、約1093万円の支援金が一切送金されていないと開発元が発表。同社は運営会社代表に対し刑事告訴の手続きを進めている。
鉄道事業者にも約2000万円の未送金
未送金問題はゲームやエンターテインメント分野だけに留まらなかった。
2026年9月までに、うぶごえを利用して老朽車両の修理費やラッピング車両の制作費などを募った鉄道事業者4社に対して、合計約2000万円が送金されていないことが報じられた。
そのうち、経営改善のための資金を募った山形鉄道では約700万円が未入金となった。
山形鉄道は2026年3月にうぶごえ株式会社を、4月には岡田一男を相手取り、支援金の支払いを求めて東京地方裁判所へ提訴している。
このほかにも、動画配信用の機材費などを募ったプロジェクトから入金トラブルを訴える声が上がっている。
公式サイトがアクセス不能に
支援金の未送金問題が拡大する中、2026年4月15日頃から、うぶごえの公式サービスサイトがアクセスできない状態となった。
当時、サイトでは「DNS_PROBE_FINISHED_NXDOMAIN」などのエラーが表示され、利用者からサービス停止を懸念する声が広がった。
翌16日、公式Xはアクセス不能の理由について「サーバーがダウンしております」と説明し、復旧作業を行っていると発表した。
その後、公式からの情報発信は約2か月間停止。
6月23日、公式Xが約2か月ぶりに更新され、「うぶごえの住所、サーバー共に移転中」と説明した。
しかし2026年9月10日の報道時点でも、サービスサイトは閲覧できない状態が続いている。
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