トレーディングカードゲーム(TCG)の展開ルートやコンボ図を、Webブラウザ上で手軽かつ簡単につくれるWebツール「カードゲーム展開ジェネレーター」。
2026年4月に公開された本ツールは、カードゲーマーを中心にSNS上で反響を呼んだ。
制作したのはグラフィックデザイナーのトミナガハルキさん。デザイン事務所・AMIX(アミックス)の代表をつとめながら、AIを活用し100以上の無料Webツールを世に送り出してきた開発者としての顔も持つ人物である。
トミナガハルキさん/画像はデザイン事務所AMIXより
トミナガさんによれば、「カードゲーム展開ジェネレーター」は、もともとキャラクターの関係性などの“関係図”をつくるために開発された「三角関係ジェネレーター」がベースになっているという。
それがなぜ、TCGの展開ルートやコンボ図の作成ツールへと変貌を遂げたのか。トミナガさんにその開発の裏側を聞いた。
TCGの複雑なコンボを視覚化「カードゲーム展開ジェネレーター」
「カードゲーム展開ジェネレーター」は、『マジック:ザ・ギャザリング』『ポケモンカードゲーム』『遊戯王OCG』『デュエル・マスターズ』『ONE PIECEカードゲーム』など、あらゆるTCGの複雑なコンボや展開ルートを視覚化できるツール。
「カードゲーム展開ジェネレーター」/画像はトミナガハルキさんのXより
使い方は極めてシンプル。カード画像をアップロードして「ノード」として画面に配置し、ドラッグで矢印を引っ張って繋いでいくだけ。
また、繋いだ矢印には具体的なアクションを設定することも可能。「プレイ/召喚」「特殊召喚」「効果発動」「サーチ」といった、TCGで頻出する8つの汎用アクションが最初からプリセットとして用意されており、さらに自分好みのオリジナルの言葉も登録できる。
さらにPC版では、手札やフィールドといったエリアを囲む「グループ(ゾーン)」機能や、入り組んだ矢印をきれいに避ける「矢印のカーブ調整」、手順や条件を補足できる「解説ボックス」など、より高度で実用的な作図が可能となっている。
「相関図とカードゲームの展開図って構造が割と同じ」
この多機能なツール誕生のきっかけは、2026年4月に公開された前身ツール「三角関係ジェネレーター」だった。
「三角関係ジェネレーター」/画像は画像はデザイン事務所AMIXより
「ドラマやアニメの番宣でよく見る『相関図』って、眺めているだけで面白いのに、いざ自分でつくろうとすると意外と面倒ですよね。PowerPointやデザインソフトを立ち上げるほどでもないし、既存の作図ツールだと真面目すぎて『好き』『ヒビ割れハート』みたいなニュアンスが出せません。じゃあ、ブラウザだけでサクサクつくれて、画像で書き出してそのままSNSに投げられるいい感じのツールがあれば楽しいんじゃないかと。名前も真面目に『相関図メーカー』とせず、あえて『三角関係ジェネレーター』にしたのは、ネタとして使ってもらいたい気持ちが最初からあったからです」(トミナガハルキ)
そんな「三角関係ジェネレーター」だったが、公開直後からトミナガさんの想定を超える使われ方がはじまった。
「公開してすぐ、想定外の使われ方が続出しまして。数学の可換図式に使おうとする人、論文に使おうとする人、そして『遊戯王』の展開ルート図に使おうとする人たちが現れたんです」(トミナガハルキ)
ユーザーによる“魔改造”を目にしたトミナガさんは、ある共通点に気づいたという。
「よく考えると、相関図とカードゲームの展開図って構造が割と同じなんですよね。『ノード(人物/カード)』を『矢印(感情/アクション)』でつなぎ、『グループ(派閥/手札・フィールドなどのゾーン)』で囲むというところとか、人間関係の『AがBを好き』が『Aを召喚してBをサーチ』に置き換わるだけで、図としての文法は共通しています。だったら恋愛用の装飾をゲームライクなエフェクトに差し替え、ゾーン囲みや解説エリアを足せば専用ツールになる、と」(トミナガハルキ)
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