長編作品の公開が目標──beesが向き合うインディーアニメの今後
スタジオの設立発表と同時に公開した作品『満ちる月影の彼方』は、客観的に見て、商業アニメの質感の中でもかなりクオリティが高いところに手をかけられたように思う。
これは素晴らしいスタッフの方々のおかげに他ならないが、beesメンバーが制作の中核を担えたことが本当に誇らしく、驚きでもあった。「商業出身者でなくても、このクオリティまで到達できた」というたしかな手応えがあった。そして同時に、「さすがにもはやインディーアニメではないな」とも感じた。
同じ1月にSouさんの「Q.E.D.」のMVも公開したが、こちらはインディーアニメなのではないかと思う。僕の絵が全面に出ているし、画面の手触りとか、謎解きをMVに組み込む遊び心とか、「ぽい」。
なんともニュアンスの話だ。さっきも言った通り、シーン全体も僕自身もインディーアニメを定義できていない。
「この作品がインディーアニメかどうか」は、後から定義されることだと思う。だから制作している間は気にしない。それでも僕は、beesを通して、インディーズっぽい実験性や工夫に溢れたアニメーションもまだまだつくっていくし、同時に商業的なハイエンドのクオリティに肉薄する映像もより追求していくつもりだ。
僕だけではなく、beesの他のメンバーも面白い作品を次々と発表していくだろう。そしてbeesは、将来的に長編作品の公開を目標としている。自分たちの試みはMVやPVといった短い尺の作品に限らない。
スタジオは海岸のすぐ近くに
結局、インディーアニメはどうなるの? その中でbeesはどうしたいの?
ビジネスとして成功が求められる商業アニメや、映画祭で表彰されるアカデミックなアートアニメーションなど、様々なアニメーションの領域がある中で、それらとは少し座標の違うインディーアニメという枠は、まだまだ発展していくべきであり、その可能性もあるはずだ。
beesはインディーアニメに出自を持つスタジオとして、インディーアニメに片足を入れながら、ムーブメントから受け取ったバトンを次世代に託せるような成果を見せられたらと思う。あるいは、インディーアニメの今後を示す景色がいくつかあったとして、そのうちの一つをbeesが担うべきだとも思う。
空を見上げればトンビ
これからのbees inc.を応援の程、よろしくお願いいたします。
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