“インディーアニメ”の足跡と、自分がやるべきこと──会社設立を選んだアニメーター「のをか」の胸中

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KAI-YOU編集部_アニメ・漫画部門

インディーアニメの定義とは? クリエイターはどうなる問題

あれから6年が経ったことをこの原稿を書きながら知り、時の流れの早さに顎が外れそうになった。今の時代、6年も経てば文化も流行も全く違う形になる。そして界隈内のクリエイターたちも6年分成長し、あるいは6年で何かを諦める。

「インディーアニメは、ここにいる作家たちは、今後どうなっていくのか?」──この問いは、ここ数年ずっと焦点が当てられている話題だったように思う。

2023年、インディーアニメの中心人物であるこむぎこ2000さんとはなぶしさんは、プロデューサーのワタナベミズキさんと共にstudio ALBLEという会社を立ち上げた。さらに、この界隈を束ねる即売会イベント「インディーアニメマーケットX!」(通称・アニケット)を毎年開催して、僕たちが集まる場を用意してくれている。

彼らは日々、今後インディーアニメをムーブメントからカルチャーへどう広げ、どう継続していくかということまでを、考えているように思う。

僕はこのインディーアニメのシーンがあるおかげで活動が続けられて、食べていけている。そういう人は多いはずだ。

でも、インディーアニメの定義とは何だろう?

ここに関しては、一つの定義を誰もが共通認識として持ってはいないように思う。僕自身も非常に抽象的で感覚的な話しかできない。

定義を一つに統一した瞬間から、コミュニティとして閉じていってしまうかもしれない。曖昧な状態には賛否があるだろうが、一方で、その姿勢がインディーアニメというシーンを広げ、ここまでの文化をつくり上げてきたとも言えるはずだ

ただ、だからこそ考える。インディーアニメは今後どうなっていくのか。その中でクリエイターはどうすべきなのか。圧倒的なスター性のある作風を持ったクリエイターは、一人でどんどん名を上げ、大きな仕事を成していった。あるいは監督としてチームを率いて、よりクオリティの高い短尺作品や劇場作品など、大きなプロダクションに挑んだ。

インディーアニメ特有の質感の絵の中に埋もれているままでは、名声は得られないし、抜けた存在になれないし、仕事ももらえない。

仕事に繋がる仕組みがまだ整備されていないからこそ、食べていくという点においては、むしろ商業より遥かにグロテスクな超実力主義の世界だとも感じる(全員が食べていくことを目指しているわけではない、というのがまたインディーアニメのミソでもあるが)。

それはインディーアニメが一時の青春で終わってしまう危うさも孕んでいる。趣味で続けるには、アニメ制作はあまりにハードだ。

なんとかスターになってインディーアニメから“いち抜け”すべきなんじゃないか? インディーアニメに食べさせてもらっている意識のままでは、いつまで経っても界隈の“傘下”になってしまうのではないか? 必要なのは自らインディーアニメを背負う、あるいは代表しようとする意識なのではないか? あるいは個としての存在感を際立たせるため、界隈への帰属意識を手放すべきなのか?──様々な考えが巡った。

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