同人誌『ボーカロイド文化の現在地:海外特集号』が、文芸同人即売会「文学フリマ東京41」で頒布される。価格は2,000円。
ボカロの評論本として頒布してきた『ボーカロイド文化の現在地』の最新号となり、日本国外のボカロシーンを特集した一冊となる。表紙はyasai31さんが担当している。
「文学フリマ東京41」開催日は11月23日(日)。頒布ブースは「Async Voice」(ブース番号:さ-58)。現地では本誌のほか、『ボーカロイド文化の現在地』既刊も頒布。
また、11月29日(土)に開催される、VOCALOID専門の同人即売会「THE VOC@LOiD M@STER 61(ボーマス61)」でも頒布予定のほか、後日BOOTHで通販も予定しているという。
ボカロの現在を総括する評論同人誌『ボーカロイド文化の現在地』
『ボーカロイド文化の現在地』は、ボカロの現在を総括する評論同人誌。編集者/ライターのhighlandさんが主宰している。
これまで『ボーカロイド文化の現在地』『ボーカロイド文化の現在地 Extra』『ボーカロイド文化の現在地2』が、文学フリマ東京やVOC@LOiD M@STERなどで頒布されてきた。
highland「ボカロを『世界のカルチャー』として知りたい方はぜひ」
『ボーカロイド文化の現在地:海外特集号』には、日本国外のボカロシーンにフォーカスした10記事と、9枚のイラストが収録。
記事はFlatさん、あれくさん、猫街まろんさん、MANILさんらが執筆。重音テトの国外人気など、各国のボカロシーンをとりまく状況を様々な観点から論じている。収録記事は以下の通り。
■Flat
近年の主要な海外ボカロ文化についての覚書――日本中心の見方を相対化する試みとして
■あれく
重音テトの海外人気を掘り下げる(原題: Drilling down on Kasane Teto's overseas success)(和訳: cedosia)
■nogi
あなたが多分知らない「Welcome to Bilibili!」の世界
■レグ
この情熱を、言葉に乗せて:あるVOCALOID翻訳者の記録
■MANIL
韓国(産)ボカロの盛衰とオルタナティブ・ポップの可能性、AI時代への展開など
■Eji
声の地政学:台湾・欧米から見た歌声合成文化の断絶と融合
■江永泉
やや廃人的に:ブレインロット、デカダンスのほうへ
■猫街まろん(門脇綱生)
・ポスト・ボカロ文化圏──届かない声の地図、海外発ボカロの新世界【Alternative Vocaland '20s in Bandcamp】
-Bandcamp 海外ボカロ/合成音声音楽作品 ディスクガイド 54選(2020~2025年)
・Neo-Vocalogazeの地平——AI/ポスト・ミクゲイザー以後、「誰の声でもない声」の倫理
■ainigma(エイム)
分身し続けるボカロの現在
『ボーカロイド文化の現在地:海外特集号』記事サンプル/画像はhighlandさんXより
また、いかとかいさん、popo峰さん、うつろさんらが描いた、様々な合成音声キャラのファンアートも収録される。
highlandさんコメント
『ボーカロイド文化の現在地:海外特集号』は、現在大きな盛り上がりを見せているにもかかわらず、日本からは見えづらい海外のボカロシーンをテーマにした評論同人誌です。
英語圏や中国語圏、韓国、東南アジア、ラテンアメリカなどで起きている固有のボカロ文化の展開や、日本のボカロ曲がどのように翻案・再流通されているのかを、国内外の執筆者が具体的に描き出しています。
ボカロを「世界のカルチャー」として知りたい方はぜひ手に取ってみてください。
文学フリマ、ボーマスで頒布するほか、BOOTHでの通販も行います。
この記事どう思う?
関連リンク

0件のコメント