「ポップスとは対話である」 ネット発の新鋭 harhaが導く音楽論

心躍る未来が再びやって来る──1st EPに込めたメッセージ

──1st EP『未来再来』が10月7日にリリースされました。新たな船出としての意味合いもあるそうですが、改めてタイトルに込めた思いをうかがえますか?

1st EP『未来再来』ジャケット写真

ハルハ 2024年1月に「film」という曲をリリースしてから、半年くらい何も発表できてない時間があったんですが、この間に僕ら音楽ユニット・harhaがはじまった時からずっとお世話になってたスタッフさんが、チームから抜けてしまったんです

本当に最初期のころから関わってもらっていたので、僕としてはバンドのメンバーが抜けるくらいのショックで。今後どうすればいいかわからなくなったというか、「harhaって何をすればいいんだっけ」という気持ちになるくらい、かなり悩んでいました。

でも、新体制についてヨナべさんに電話で相談した時に、「でも、私たちが変わらなければharhaは"harha"じゃないかな」って言われて、ハッとして。

ハルハ そんなときに、今回のEPのリード曲になった「草縁」のデモ音源を改めて聞いたんです。

「草縁」は僕とヨナベさんが出会った当時つくっていたもので、これからはじまる未来に思いを馳せている曲で。それを聴いて初心に返れたというか、僕が何が好きだったのかを思い出すことができました。

harha「草縁」

ハルハ たとえるなら、夏休みになる前の高揚感というか、テーマパークに入る瞬間のドキドキというか。僕は何よりもアレが好きだったんだなって改めて感じたんですよ。僕自身そういう気持ちを何より大事にしたいと思いつつ、リスナーの皆さんにも同じ気持ちになってほしくて。

そういうワクワクした気持ちや、そこから湧き出た夢って、大人になるほど否定されがちだと思うんです。でもそれに抗ってほしい。自分が心踊るものを見つけて、大切にしてほしい

そこから、「いつか思い描いていた未来がまたやってくる」という意味を込めて、EPのタイトルを『未来再来』にしました。

──さらに2025年3月には、1st ワンマンライブの開催も控えていますよね。

ハルハ ワンマンライブは経験がないので、正直不安は大きいです。

僕もそうですけど、ヨナベさんもライブとなると、歌う力とはまた別の力も必要になってくると思うので。楽しみと不安が半々って感じでしょうか。

ヨナベ ちゃんとお客さんの顔を見て歌うライブは本当にはじめてなので、ステージ上で怖がらないように準備したいと思ってます。

お客さんに楽しんでもらうためにも、まずは私が楽しまないといけないと思うので。そのためのマインドをしっかりつくりたいです。

ハルハ アーティストとしてもワンマンライブは新しい始まりにもなるし、分岐点でもあると思うので、しっかり成功させたいと思っています。

今までは曲だけ聞いてもらっていたharhaが、ライブを通じてより存在を身近に感じてもらえたり、ユニットとしての認知が広がっていったら嬉しいですね。

【harha 1st EP『未来再来』作品情報】

発売日:2024年10月7日(月)
形態:デジタルリリース
収録楽曲:
1.おかえり、未来
2.草縁
3.恋はずみ
4.すてきなぼくら
5.現し世

【Spotify】harhaの楽曲を聴く
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イベント情報

harha 1st ONE-MAN LIVE「ミライサイライ」

開催日時
2025年3月30日(日)
開場
18:30 / 開演 19:00
会場
【東京】恵比寿 CreAto
主催
SDR
制作
interblend inc.

関連キーフレーズ

ハルハ

音楽クリエイター・ラッパー

Rap / 作詞 / 作曲 / 編曲
ヒップホップ&MCバトルをバックグラウンドに、感情的で繊細な音楽を特徴とする。
harha結成後、他アーティストへの楽曲提供など音楽プロデューサーとしても活動

ヨナベ

ボーカル

ボーカル
唯一無二の透明感あふれる歌声が魅力。ヨナベのYouTube投稿に出会ったハルハがその歌声に惚れ込んだことからユニット・harhaが生まれた。

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