書籍『なぜ少年は聖剣を手にし、死神は歌い踊るのか ポップカルチャーと神話を読み解く17の方法』が、文学通信から10月7日(月)に刊行される。
大学の教授や講師を執筆陣に迎え、映画や漫画といったポップカルチャーを神話を手掛かりに分析。装画はいそにんさんが担当。定価は2090円(税込)。
執筆陣(敬称略)
植朗子、清川祥恵、南郷晃子、川村悠人、渡勇輝、木下資一、斎藤英喜、横道誠、木村武史、勝又泰洋、三村尚央、上月翔太、鈴村裕輔、庄子大亮、平藤喜久子、藤巻和宏、河野真太郎
米津玄師「死神」や『進撃の巨人』、蜷川幸雄の演出まで分析
『なぜ少年は聖剣を手にし、死神は歌い踊るのか』は、ポップカルチャーを学問として論じる書籍。
映画、漫画、アニメ、音楽、ゲーム、ラノベを学問の視点で捉え、大学教授らそれぞれの論者が分析している。
取り扱うのは、米津玄師さんの楽曲「死神」。東方Project。漫画からは『BLEACH』『サマータイムレンダ』『進撃の巨人』『葬送のフリーレン』ほか多数。
さらに『美少女戦士セーラームーン』『君の名は。』『ゴジラ』。演出家・蜷川幸雄さんの舞台演出など多岐にわたる。
刊行する文学通信の公式サイトでは、「ポップカルチャーや神話について関心がある人はもちろん、レポートや卒論のような少し『真面目』な目的でポップカルチャーや神話、あるいはその両方の関係を考えたいという人に。本書で旅に出てみませんか」と、本書を紹介している。
『なぜ少年は聖剣を手にし、死神は歌い踊るのか』目次
はじめに
[米津玄師「死神」×死神]
米津玄師「死神」考(南郷晃子)
[BLEACH×言葉]死神たちは言葉を振るう――
『BLEACH』と古代インドにおける言葉と詠唱 (川村悠人)
[東方 Project×幻想]
トポスとしての別世界――「東方 Project」の世界観と想像力(渡勇輝)
[コラム]
『サマータイムレンダ』の蛭子神――異形神の孤独と悲しみ(木下資一)
[コラム]
「魔術師」として生きること(斎藤英喜)
[鬼滅の刃×聖剣]
『鬼滅の刃』炭治郎に継承される「聖剣」――日輪刀と刀鍛冶の物語(植朗子)
[怪奇マンガ×終末]
神話の原初的断片としての怪奇マンガ――ジャンル論的考察(横道誠)
[美少女戦士セーラームーン×ブリコラージュ]
美少女戦士セーラームーン――ブリコラージュと神話・宗教・スピリチュアリティ・科学技術(木村武史)
[コラム]
ローマ神話の「母と息子」――『コリオレイナス』にみる蜷川幸雄の階段の利用法(勝又泰洋)
[葬送のフリーレン×記憶]
「英雄神話」の語り直しとしての『葬送のフリーレン』(三村尚央)
[坂道のアポロン×音楽]
ジャズする神々、あるいは友人たち――『坂道のアポロン』における神話的イメージの重なり合い(上月翔太)
[君の名は。×彗星]
映画『君の名は。』に見出す「現代の神話」の可能性(鈴村裕輔)
[ゴジラ×怪獣]
「怪獣」の神話性――『ゴジラ』たちは何を表象するのか(庄子大亮)
[コラム]
ポップカルチャーから何を論じるのか(平藤喜久子)
[コラム]
保守×愛国×神話――「美しい国」のポップカルチャー(藤巻和宏)
[進撃の巨人×天地創造]
国造りと(反)成長の物語――『進撃の巨人』とポスト冷戦の私たち(河野真太郎)
[ジャガーノート×ポスト・コロニアリズム]
暴走する運命――英米近代における「ジャガーノート」表象(清川祥恵)
あとがき(植 朗子)
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