“ししわた“吠える! ホロライブ角巻わため×獅白ぼたん「DreamHack」ライブレポ

VTuberファン以外も訪れるステージ、MCでは何を語る?

2曲目を終えると、この日最初のMCに。

「ホロライブ所属の獅白ぼたんです!」「角巻わためです!よろしくお願いいたします!」と勢いよく自己紹介。

「DreamHack Japan 2023」のチケットは他アーティストのステージも含めた1日通しのものだったため、2人が「VTuberを初めて見る人はいますか?」と会場に声をかけると、チラホラと手を挙げる観客が見受けられた。

© 2016 COVER Corp.

2人はあくまで「『DreamHack Japan 2023』に呼ばれた」という姿勢を崩さず、“はじめましてのひと”にも優しいスタンスでトークを進めていく。

VTuberシーンでは知らぬものはいない存在であっても、ゲームや音楽などのシーンではまだまだ小さな存在なのだ、そんな言外の意識を感じた。

角巻わための歌唱力が発揮される「mayday、mayday」

仲睦まじい2人のMCが終わると、角巻わためさんがソロで歌い始める。

ところで「ホロライブの歌姫」というと、誰を思い浮かべるだろうか?

最初期から事務所を支えるときのそらさんやAZKiさん、「THE FIRST TAKE」を経て大ブレイクを果たした星街すいせいさん、ヒップホップシーンにも進出し始めているMori Calliopeさんなど、ホロライブには高い歌唱力を持つタレントが多い。

角巻わためさんもまた、そんな彼女らに引けを取らない実力を持つシンガーだ。クリアな声色をストーンと真っすぐに刺していくような歌声は、聞いているこちらも気持ちよくなるほどの爽快感を放つ。

幕張メッセでその歌唱力を見せつける© 2016 COVER Corp.

そんな彼女が、この日ソロとして最初に歌った曲は「mayday、mayday」。

ギターの激しいサウンドやドラミングのなかから、一気に突き抜けてくるかのような角巻わためさんの歌声は、タイトル通り「救難信号」のようですらある。

角巻わための想いが込められた「My song」

角巻わためさんが続けて「わたしにとって大事な曲です」と前置きしつつ披露したのは「My song」。

青と黄色の照明がきれいに会場を染め、センタービジョンでは同曲のPVが流れていく。

スポットライトに照らされるステージ© 2016 COVER Corp.

楽曲のテンションが徐々に上がっていくにつれ、それに比例するように力を入れて歌唱していく角巻わためさん。持ち前のハイトーンを存分に活かして歌い切ると、会場から拍手が巻き起こった。

先輩の曲を披露する獅白ぼたん

角巻わためさんが退場すると、次は獅白ぼたんさんのソロ歌唱が始まる。

始まったのはベースサウンドの効いたクラブライクな楽曲で、まさに「DreamHack Japan 2023」というゲームイベントにぴったり。

青・黄・赤・紫……虹色に彩っていくレーザーライトも相まって、観客も徐々に横にノって聞き惚れる。

筆者が「でもこんな曲、獅白ぼたんさんのソロ楽曲であったっけ……?」と思い出せずにいると、獅白ぼたんさんがMCで曲を紹介。なんとホロライブの先輩・AZKiさんの楽曲「Intersection」なのだと話してくれた。
Intersection / AZKi
獅白ぼたんさんは「知らない人もいたと思うけど、ぜひ聞いてほしいな!」とアピールしていた。

低音を会場に響かせた「I I I Love You」

ソロ2曲目は、2022年8月に発表した彼女のオリジナル曲「I I I Love You」。

Hifumi inc.のKO3さんが制作したこの曲も、イベントにピッタリのエレクトロな1曲。幕張メッセのアリーナ会場ではどでかいベースサウンドがググっと響く。

この曲でもセンタービジョンでMVが流れていたが、クールで落ち着いた獅白ぼたんさんの歌声ともバッチリとハマり、会場を心地よく揺らせたのだった。
I I I Love You / 獅白ぼたん

アウェイな場で見せた角巻わため×獅白ぼたんのカッコいい姿

それぞれのソロパートを終え、2人が改めてステージで顔を合わせると、「気になるゲームタイトル」「出演するアーティストで気になっていた方は?」などの話題でMCを展開。

特に獅白ぼたんさんから「格ゲーのコーナーが会場にあってさ、『ストリートファイターⅥ』が今度発売するんだよね。わためちゃん興味ある?」と話を振られ、角巻わためさんが昇竜拳を真似ながら「気になる!」と返した場面では、会場から笑い声が上がっていた。

最後に披露したのは「STARDUST SONG」。

ストリングスと鍵盤がダイナミックに盛り上げていく楽曲だが、まっすぐな歌声で会場を掌握する角巻わためさん、クラブサウンドともに会場を躍らせた獅白ぼたんさん、好対照なパフォーマンスを見せた2人の歌とダンスでバッチリ締めた。

最後まで会場を盛り上げた2人© 2016 COVER Corp.

2人は、配信上ではのんびりとしながら朗らかな姿を見せることが多い。しかし、今回のセットリストには「かっこいい曲」がズラっと並んでおり、ステージ上でも楽曲に応えるようにクールな姿を見せてくれた。

ホロライブは、3月18日と19日にも同じ幕張メッセで「hololive SUPER EXPO 2023」を開催。ステージでライブパフォーマンスをしている。

今回のステージは「DreamHack Japan 2023」というイベントの一環であり、観客たちは必ずしも2人を見に来ていたわけではない。

「hololive SUPER EXPO」と同じ会場でありながら、2人にとってはアウェイとしての緊張感があるライブだっただろう。

そんな中でも2人が示したのは、ゲーム配信者やバーチャルYouTuberといった印象を覆すような、クールでかっこいい姿だった。

©︎DreamHack Japan 2023 Supported by GALLERIA

「ホロライブ Collabo Stage」セットリスト
M1 愛昧ショコラーテ / 角巻わため×獅白ぼたん
M2 ししわたクッキング/ 角巻わため×獅白ぼたん
-MC-
M3 mayday、mayday / 角巻わため
M4 My song / 角巻わため
M5 Intersection / 獅白ぼたん(原曲:AZKi)
M6 I I I Love You / 獅白ぼたん
-MC-
M7 STARDUST SONG / 角巻わため×獅白ぼたん



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