シャネル広告のコムドット起用に批判殺到 YouTuberとハイブランドの関係を考える

シャネル広告のコムドット起用に批判殺到 YouTuberとハイブランドの関係を考える
シャネル広告のコムドット起用に批判殺到 YouTuberとハイブランドの関係を考える

コムドットとシャネルのタイアップ広告(画像はVOGUE GIRL JAPANより)

VOGUE GIRL JAPANにて、YouTuberコムドットCHANEL(シャネル)の香水『チャンス』とのタイアップ記事が掲載され、非難の声が相次いでいる。

批判の内容は主に「(コムドットとコラボすることによって)エレガントなシャネルのイメージが壊れる」「シャネルが安っぽく見える」といったものだ。

これらの批判は、コムドットは過去の緊急事態宣言下での大規模会食や「ノーマスク鬼ごっこ」等の度重なる炎上による、世間的に悪評が広まってしまったYouTuberグループだという前提がある。

しかし、シャネルは本当に生まれ持ってエレガンスを身につけたセレブが身に着けるものだったのだろうか?

「こうあるべき」を壊したブランド・シャネル

シャネルの創業者であるココ・シャネルさんは女性がスポーツをすることが常識でなかった時代に、太陽の下で日焼けも気にせずにゴルフやスキーなどのスポーツを嗜んだ。

また、1913年、女性のファッションはコルセットや高いヒールといった窮屈な装飾が当たり前であった時代に、男性の肌着に使われる素材であったジャージを用いて女性用のスポーツウェアをつくり、解放的な女性像を打ち出した。

「エレガントなハイブランド」のイメージが強いシャネル。『チャンス』の炎上も「シャネルとはこうあるべき」と考えていたシャネルファンによる失望が大きい。

しかし、シャネル自体はもともと「女性とはこうあるべき」の固定概念を打ち壊すことによって発展したブランドなのである。

「メイクマネー」の象徴としてのハイブランドとYouTuber

メイクマネー」という言葉がある。単に働いてお金を稼ぐ、という意味ではなく、既存の価値観や階級を乗り越え、自身の力で一念発起して巨万の富を掴むようなニュアンスの言葉だ。

すでに一般語と化しているが、かつてはヒップホップなどのインディペンデントなシーンを中心に使われ続けていた。

そして多くのハイブランド同様、シャネルも時として、「メイクマネー」の象徴として使われることがある。

YouTubeがエンターテイメント・メディアの新たな中心となった現在、HIKAKINさんやヒカルさんをはじめ、YouTuberはある種の「メイクマネー」の象徴になったといえる。

特に、今回シャネルとのタイアップを果たしたコムドットは自覚的に「メイクマネー」をコンテンツにしている。1泊30万円のグランピング、100万円の誕生日会など、大金を豪勢に使うような企画内容の動画は、コムドットの動画の中でも再生上位に入っている
【神回】1泊30万円の超高級コテージで料理したり散策したら盛り上がりすぎたwwwww
【感動】スカイピースと100万円使ってひゅうがの誕生日祝ったら最高に楽しかったwwwwww
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