【動画】Moment Joonワンマンライブ密着 明かされた“善意の嘘と憂鬱な真実”

POPなポイントを3行で

  • 移民ラッパー・Moment Joonのワンマンライブを取材
  • 「次のアルバムを最後に引退」突然の発表
  • 終演直後に語られた思い
12月8日、ラッパーのMoment Joonさんのワンマンライブ「White Lies & Blue Truth」が渋谷 WWW Xにて開催された。

韓国出身の“移民ラッパー”として自らを呼称し、活動してきたMoment Joonさん。

ヒップホップシーンや人種差別について問題提起するようなリリックもあり、自身のルーツや内面を見つめる音楽から注目を集める。また、執筆活動にも精力的だ。
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自伝的小説『三代 兵役、逃亡、夢』は、『文藝』2019年秋季号の特集「韓国・フェミニズム・日本」に掲載され、11月26日(金)には初の著書『日本移民日記』を刊行した。

ラッパー、書き手としても順調にキャリアを積み重ねていく彼の二度目となるワンマンライブ。

しかし、この日告げられたのは、そのキャリアに終止符を打つ「引退」の意思だった。

Moment Joonさん

白い嘘と青い真実

大きな拍手に迎えられて現れたMoment Joonさんは、移民として日本で生き抜く覚悟を歌った『KACHITORU』でライブの開幕を告げる。

フロアでは誰一人声を出さないが、一気に熱が上がっていくライブ特有の感覚が肌に伝わる。

序盤から力強いパフォーマンスでフロアを沸かした

タイトルを直訳すると「白い嘘と青い真実」。

青いは英語や他の言語でも「憂鬱な」という意味を持つ。つまりは“憂鬱な真実”。

対する「白い嘘」は“善意の嘘”といったニュアンスがある。彼はインタビューでそう語った。

「辛い現状っていうのを忘れたくなるから。自分の音楽を聴いてくれている人に対して、自分の音楽がそういう白い嘘として機能してるんじゃないか」

白と青の衣装を使い分ける演出も

衣装の他にも照明の色使いなど「White Lies & Blue Truth」と冠するこのライブでは色彩へのこだわりが感じられた。

突然の引退宣言

Moment Joonは次のアルバムを最後に引退します

すでに報じられている通りだが、本当に突然の引退宣言だった。

涙を見せ、感情をあらわにする彼を前に、フロアの雰囲気は一変した。

引退宣言は『Hunting Season』を歌い終えた直後に行われた

「シバさん、すみません。僕もう耐えられないです」

時折、彼のリリックにも登場する「シバさん」ことマネージャーの浅芝さんへの謝罪。

そして「次のアルバムが日本のヒップホップの歴史になかった最高傑作になる予定だから、楽しみにしといてよ」と言葉を残し、舞台は暗転。

ライブ終演後のインタビューでは引退宣言の真意が語られた。

「自分の価値観とは合わないこと、自分の価値観ではないものに乗っ取られるような気がしてて。それを自分の力では止められないと思って、(今日ステージ上で)ファンの人々に直接言った。正直言うとずるいんですよ、僕」

全容は動画にて。
Moment Joon引退発表LIVE & Interview あの日の舞台裏

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