2021年9月某日、銀座の高級ホテルの一室。
出所後、ラッパー・RYKEY改めRYKEY DADDY DIRTYとして再出発した彼の一日が始まろうとしていた。
生活リズムは、服役以前と以後とで「めちゃくちゃ変わった」そうだ。
服役期間はおよそ1年ほど。
「水戸刑務所ってところはすごかった」。浴槽に浸かりながら回想する。 入浴は1週間に2回。加えて、入浴時間は着替えを含めて15分。常に追い立てられる生活が続いた。
しかも、著名人であるRYKEY DADDY DIRTYさんは、他の受刑者とは異なる独居房での暮らしだった。
現在はアルバム制作に集中するため、ホテルを転々としているそうだ。 朝食を食べながら、語られたのは水戸刑務所での日々について。
「刑務所十何回目とかさ、レジェンドが行く刑務所だったからさ」 まるで悟りを開いたかのような先輩受刑者もいたという。
そんな彼らとの交流や、「ラッパーのRYKEY」として認知している若い受刑者とのやりとりも、心の支えになったようだ。
服役中、買ったばかりのゴツい愛車を知人に貸していたところ、八王子の路上で突然炎上。詳しい出火原因は、いまだに明らかになっていない。
この日も、朝食を摂った後はスタジオに向かった。 出所した今、リリックノートを見返すと、まさに日記のように、日々思っていたことを書き留めていたと振り返る。
「色んな失敗をしたり、その失敗の中で何かを見つけてみたりとか」
人生の機微を事細かく説明できるのがヒップホップであり、それを発信するのがラッパーだ。RYKEY DADDY DIRTYさんはそう語る。
「人生をやんないと、人生語れないじゃん」
程なくしてスタジオに現れたのはエンジニアのLORD 8ERZさんと早速レコーディングルーム入り。 LORD 8ERZさんが用意したトラックを流しながら、リリックを口ずさむRYKEY DADDY DIRTYさん。 試行錯誤しながら今ほしいトラックを吟味していく。気がつくと同じトラックが繰り返し再生されていた。
RYKEY DADDY DIRTYさんはこの日、父親とラッパーとの両立について、その胸中を吐露した。
「家庭持っちゃった人はやっぱり音楽できなくなっていってる気がする」
裏腹に家庭を持ちながら、ラッパーであり続けることの難しさをも、同時に感じているようだった。
「“RYKEY DADDY DIRTY”っていうのは汚れた父親だから。自分で自分の名前を汚したんだから、これ以上汚すことは許されないよ」
出所後、ラッパー・RYKEY改めRYKEY DADDY DIRTYとして再出発した彼の一日が始まろうとしていた。
取材班が部屋を訪れたのは朝9時。ちょうど起床して、身支度をするタイミングだった。
生活リズムは、服役以前と以後とで「めちゃくちゃ変わった」そうだ。
目次
約1年の刑期
2019年7月、傷害容疑での逮捕が報じられたRYKEY DADDY DIRTYさん。その後、実刑判決が下り、水戸刑務所に収監された。服役期間はおよそ1年ほど。
「水戸刑務所ってところはすごかった」。浴槽に浸かりながら回想する。 入浴は1週間に2回。加えて、入浴時間は着替えを含めて15分。常に追い立てられる生活が続いた。
しかも、著名人であるRYKEY DADDY DIRTYさんは、他の受刑者とは異なる独居房での暮らしだった。
現在はアルバム制作に集中するため、ホテルを転々としているそうだ。 朝食を食べながら、語られたのは水戸刑務所での日々について。
「刑務所十何回目とかさ、レジェンドが行く刑務所だったからさ」 まるで悟りを開いたかのような先輩受刑者もいたという。
そんな彼らとの交流や、「ラッパーのRYKEY」として認知している若い受刑者とのやりとりも、心の支えになったようだ。
愛車の炎上を知った日
ホテルに、RYKEY DADDY DIRTYさんと付き合いの長いCz TIGERさんが訪ねてきた。 話は、RYKEY DADDY DIRTYさんが服役中に、路上で炎上してメディアなどで報道された愛車の話に。「刑務所行ってる間に車燃えたからさ」。服役中、買ったばかりのゴツい愛車を知人に貸していたところ、八王子の路上で突然炎上。詳しい出火原因は、いまだに明らかになっていない。
リリックノートを携えて
「寝て起きてスタジオ行って」。出所後の生活サイクルは、楽曲制作が中心。この日も、朝食を摂った後はスタジオに向かった。 出所した今、リリックノートを見返すと、まさに日記のように、日々思っていたことを書き留めていたと振り返る。
「色んな失敗をしたり、その失敗の中で何かを見つけてみたりとか」
人生の機微を事細かく説明できるのがヒップホップであり、それを発信するのがラッパーだ。RYKEY DADDY DIRTYさんはそう語る。
「人生をやんないと、人生語れないじゃん」
程なくしてスタジオに現れたのはエンジニアのLORD 8ERZさんと早速レコーディングルーム入り。 LORD 8ERZさんが用意したトラックを流しながら、リリックを口ずさむRYKEY DADDY DIRTYさん。 試行錯誤しながら今ほしいトラックを吟味していく。気がつくと同じトラックが繰り返し再生されていた。
「RYKEY DADDY DIRTY」改名の真意
気づけばもう陽は沈んでいる。RYKEY DADDY DIRTYさんはこの日、父親とラッパーとの両立について、その胸中を吐露した。
「家庭持っちゃった人はやっぱり音楽できなくなっていってる気がする」
裏腹に家庭を持ちながら、ラッパーであり続けることの難しさをも、同時に感じているようだった。
「“RYKEY DADDY DIRTY”っていうのは汚れた父親だから。自分で自分の名前を汚したんだから、これ以上汚すことは許されないよ」
取材の全容はKAI-YOU Videosで配信中
ストリートの現場に密着
この記事どう思う?
関連リンク
0件のコメント