ラッパー 十影、新曲「GAP」MV ギャングスタでもギャグでもない第3の道を提示

GAP / 十影 feat SANDMAN Pro.ksmn

POPなポイントを3行で

  • ラッパー・十影新曲「GAP feat SANDMAN」
  • 強面の苦悩あるあるを込めたギャップラップ
  • 強烈なユーモアとオリジナリティ
ラッパー・十影(トカゲ)さんが、3月9日に新曲「GAP(feat. SANDMAN)」のMVをYouTubeにて公開した。

十影さんはスキンヘッドと濃いヒゲが特徴の厳つい風貌で、フィーチャリングしたSANDMANさんも強面のラッパー。本人たちも「見た目は顔面凶器」と歌っているほどだ。

MVも冒頭から、もし街中で前から歩いてきたら即Uターンするであろう屈強な男たちがぞろぞろと現れる。しかし、恐れずに鑑賞して欲しい。

観ると分かるが、これがまぁカワイイ曲になっている。

ギャングスタラップでもギャグラップでもないギャップラップ

SANDMANさん(左)と十影さん(右)手には好物ブドウパン/画像は十影さんTwitterから

「GAP」は、強面だけど優しい心をもつ2人の苦悩やあるあるを描いた心温まるギャップ萌えソングだ。

全巻揃える鬼滅の刃/無限列車は見ないとヤバイ/だけど人の前で泣いたらイカン/だから諦めた映画館
GAP (feat. SANDMAN)より

厳つい風貌からこんなにもほのぼのとしたギャップのあるパンチラインを炸裂させている。

MVの概要欄でも本人が「ギャングスタラップでもギャグラップでもない、今のトレンドはギャップラップ」と語っているように、この曲は、決して不良的・ギャグ的ではない。強面でふざけている、それがかっこいいのだ。

いつでもユーモア溢れるラッパー・十影

近年では、「BAZOOKA!!! 高校生RAP選手権」や「フリースタイルダンジョン」などのMCバトルを扱うテレビ番組が人気を獲得。その影響もあり、CMやテレビでヒップホップの曲が流れることも珍しくなくなってきた。日本のヒップホップシーンは確実に拡大している。

一方、市民権を得たことで、ラッパー以外のこれまでラップをしてこなかった層もラップをするようになり、ラッパーの数も増加。スタイルの多様化も進んでいる。

その分、どこかで聞いたようなスタイルでオリジナリティの薄いラッパーが存在するのも確かだ。

だが、この十影さんには唯一無二という言葉が似合う。
【アシダマナダヨ/十影(LUCK-END) pro.BERABOW】
楽曲「アシダマナダヨ」では、歌詞や衣装などで「マル・マル・モリ・モリ!」へのオマージュを盛り込みながらも、「だけど俺を待っている奴が この世界に一人でもいるなら 俺は俺のままでいるよ」と、いつでもユーモア溢れる姿が自分らしいと表現。

ふざけた楽曲のようだが、笑わせたあとに泣かせてくる。彼なりのヒップホップが詰まっているのだ。

収入の安定しないラッパーがローンで家を買うということ

そんなふざけ倒しまくっている十影さん(これは彼に対する最大の褒め言葉だと思っています)が2017年に発表した楽曲が、感動で世間を少し騒がせたことがある。

まずは、このMVを見て欲しい。
【ラッパー、家を買う。】
この曲は、十影さんが実際に家を購入した話をもとにつくられた「ラッパー、家を買う。」だ。

収入が安定しているとはいえないラッパーが、一戸建ての家を35年ローンで購入する。その困難や、一戸建てへの憧れと夢をリアルで等身大な歌詞で表現している。

さらに、MVでは周りの仲間への感謝と家族との温かい姿が描かれ、コメント欄には普段のギャグラップとのギャップに称賛の声が響いた。

ギャングスタでもギャグでもない、ギャップラッパー・十影さんの新曲は、デジタルでの配信が開始されているので、いつでもどこでも耳元で楽しめる(外部リンク)。

個性豊かなラッパーたち

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