30代童貞から電撃結婚したヒゲドライバーをお祝いにいった話

結婚して変わった? ヒゲドライバーの“モテ”観

ヒゲドライバー家にて。ヒゲ母と、ヒゲ兄一家

ヒゲさんのお母様に取材させていただいたとき、「あとは、結婚できるかどうかだけが心配」とおっしゃっていましたよね。※5 報告されたとき驚かれたんじゃないですか?

※5 病床のお父さんに「音楽をやりたい」と話したヒゲドライバーさん。お父さんは一言「好きなことやらせてやれ」とお母さんに伝え、お母さんは女手一つで東京に送り出してくれたのだった。お父さんが亡くなったあとも応援し続けてくれたお母さんが唯一心配していたのが「結婚できるかどうか」だった

それが、「そうじゃないかと思っていたのよ〜」と言っていて。

えっ、それはなぜですか?

僕の親は、インターネットにあがっている僕の写真を収集しているんですけど(笑)、その中から携帯の待受画面にしていたのが、なぜか僕と彼女が写っている写真だったんです。まだ付き合ってもいない頃だったのに

そんなことあります…?

それも、2人だけ映ってた写真じゃないのに、サイズ的にたまたま僕と彼女のツーショットにトリミングしていたっていう。

付き合う前から、2人のツーショットがお母さんの待受画面にされていた。

たまたまだと思うんですけどね。けど、報告したら「そうなりそうな気がしてた」みたいなことを言ってました。

恐るべき親の直感…。結婚の報告を受けたとき、村田さんはいかがでしたか?

僕はもちろん全部知ってたから。うちの事務所の人間には、「もしも表に出る職業の人と付き合うなら結婚する覚悟で」とは伝えていたし、そもそもヒゲさんは結婚を前提にする人だし。

実際、「結婚しましょう」って言って付き合ってるから。

逆に、以前「そろそろ自分も普通の恋愛をしてもいいんじゃないかな」とおっしゃっていたので、もっとステップを踏むのかと思っていました…。

そもそも“普通の恋愛”の定義が、僕の中でバグっている可能性がある(笑)。結婚を前提として付き合うのが、僕の中では普通なので。

そういう人でした、ヒゲさんは。

それは、相手も同じだったんですよ。付き合うなら結婚前提、って。それがまた信頼できるなあと思いましたね。

それで“恋愛”か“音楽”かのどちらかを取るのではなく、両方を選べたと。

20代前半の頃はどちらかしか選べないと思っていたんです。けど、30代半ばにもなると人間ちょっと考え方が変わりますね。童貞という流れがあったからこそ、その延長線上に、音楽も結婚もあった。これが一番しっくりくるんです

ただ、そうは言ってもヒゲドライバーと言えば”モテたい“を原動力に音楽をやってきたわけじゃないですか。

そもそも僕の“モテたい”ってちょっと違うんですよね。僕の思い描く“モテ”はひとりから愛されることではなく、どちらかと言えばワーキャー言われる的なこと。

道歩いててワーキャー言われたいの?

道歩いててまでじゃないけど…(笑)。自分がやることで世間を驚かせたいとか。

他のインタビューで「これからもっとモテるぞっていう気持ち」という発言もありましたが、結婚してもそこのモチベーションには本当に影響がないんですね。

考え方は変わってると思いますよ。自分に課してるものがなくなったっていうか、「何がなんでもがむしゃらにモテなきゃいけない」みたいなことから解放されたこともありますけど、今は“誰かのために”何かしたい気持ちのほうが大きいです。

目指すところが“ハーレムものの主人公”から“RPGの勇者”的な立ち位置になったみたいな?

うーん、どちらかと言えば“シムシティの市長”かな(笑)。

シムシティの市長……街をよくするマネージメント的なことですかね? ヒゲさんは5年前、よくおっしゃっていました。自分は世界を変えたいんだと。ヒゲさんの根底にある“世界を変えたい”という気持ちは今もなお強くある、ということですか?

そうですね。以前は世界を“自分の力で変えたい”だったのが、“みんなで変えていこう”みたいに変わってきた気がします。音楽に対するスタンス自体は変わっていないんですけどね。

音楽は今も昔も、ヒゲさんにとっては楽しいものであり続けている? ※6

そこは変わらないですね。

※6 音楽で食べていく決心をして上京するも、生活は苦しく、声をかけられて出したアルバム2枚は会社が倒産してギャラは未払い。やさぐれて、死ぬかもしれないほど貧乏だったどん底の時期。それでも「音楽は僕にとっていつも楽しいものだった」とヒゲさんは5年前にも語った

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