結婚して変わった? ヒゲドライバーの“モテ”観
ヒゲさんのお母様に取材させていただいたとき、「あとは、結婚できるかどうかだけが心配」とおっしゃっていましたよね。※5 報告されたとき驚かれたんじゃないですか?
それが、「そうじゃないかと思っていたのよ〜」と言っていて。
えっ、それはなぜですか?
僕の親は、インターネットにあがっている僕の写真を収集しているんですけど(笑)、その中から携帯の待受画面にしていたのが、なぜか僕と彼女が写っている写真だったんです。まだ付き合ってもいない頃だったのに。
そんなことあります…?
それも、2人だけ映ってた写真じゃないのに、サイズ的にたまたま僕と彼女のツーショットにトリミングしていたっていう。
付き合う前から、2人のツーショットがお母さんの待受画面にされていた。
たまたまだと思うんですけどね。けど、報告したら「そうなりそうな気がしてた」みたいなことを言ってました。
恐るべき親の直感…。結婚の報告を受けたとき、村田さんはいかがでしたか?
僕はもちろん全部知ってたから。うちの事務所の人間には、「もしも表に出る職業の人と付き合うなら結婚する覚悟で」とは伝えていたし、そもそもヒゲさんは結婚を前提にする人だし。
実際、「結婚しましょう」って言って付き合ってるから。
逆に、以前「そろそろ自分も普通の恋愛をしてもいいんじゃないかな」とおっしゃっていたので、もっとステップを踏むのかと思っていました…。
そもそも“普通の恋愛”の定義が、僕の中でバグっている可能性がある(笑)。結婚を前提として付き合うのが、僕の中では普通なので。
そういう人でした、ヒゲさんは。
それは、相手も同じだったんですよ。付き合うなら結婚前提、って。それがまた信頼できるなあと思いましたね。
それで“恋愛”か“音楽”かのどちらかを取るのではなく、両方を選べたと。
20代前半の頃はどちらかしか選べないと思っていたんです。けど、30代半ばにもなると人間ちょっと考え方が変わりますね。童貞という流れがあったからこそ、その延長線上に、音楽も結婚もあった。これが一番しっくりくるんです。
ただ、そうは言ってもヒゲドライバーと言えば”モテたい“を原動力に音楽をやってきたわけじゃないですか。
そもそも僕の“モテたい”ってちょっと違うんですよね。僕の思い描く“モテ”はひとりから愛されることではなく、どちらかと言えばワーキャー言われる的なこと。
道歩いててワーキャー言われたいの?
道歩いててまでじゃないけど…(笑)。自分がやることで世間を驚かせたいとか。
他のインタビューで「これからもっとモテるぞっていう気持ち」という発言もありましたが、結婚してもそこのモチベーションには本当に影響がないんですね。
考え方は変わってると思いますよ。自分に課してるものがなくなったっていうか、「何がなんでもがむしゃらにモテなきゃいけない」みたいなことから解放されたこともありますけど、今は“誰かのために”何かしたい気持ちのほうが大きいです。
目指すところが“ハーレムものの主人公”から“RPGの勇者”的な立ち位置になったみたいな?
うーん、どちらかと言えば“シムシティの市長”かな(笑)。
シムシティの市長……街をよくするマネージメント的なことですかね? ヒゲさんは5年前、よくおっしゃっていました。自分は世界を変えたいんだと。ヒゲさんの根底にある“世界を変えたい”という気持ちは今もなお強くある、ということですか?
そうですね。以前は世界を“自分の力で変えたい”だったのが、“みんなで変えていこう”みたいに変わってきた気がします。音楽に対するスタンス自体は変わっていないんですけどね。
音楽は今も昔も、ヒゲさんにとっては楽しいものであり続けている? ※6
そこは変わらないですね。
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