桐生ココと赤井はあと活動再開 3週間の活動自粛を経て

「一つの中国」配慮に欠けた言動

発端は、9月末の配信だった。

赤井はあとさんは9月24日、桐生ココさんは翌25日に、それぞれの配信でYouTubeアナリティクスの統計データを公開。

そこで「上位の国」として「台湾」が表示され、中国の動画配信サービス・bilibili動画でも配信されていたため、物議を醸す事態となった。

中国は、台湾を独立国家ではなく中国の領土の一部とする「一つの中国」という原則を掲げており、そのため「台湾」を「上位の国」として紹介する言動が特に中国の視聴者の間で問題視されたという背景がある。 また、活動自粛を伝えた9月27日の発表では、日本向けと中国(bilibili)向けの内容で異なる文面があったことも波紋を呼んだ。

中国向けの文面には「坚决拥护一个中国原則」(一つの中国原則を断固として支持する)という一文などが盛り込まれていたからだ。

これに対しカバーは、問題となった行為や言動が発覚後、ホロライブプロダクション所属タレントに対して、誹謗中傷や生命・身体を脅かすような書き込みが多発していたと説明。

中国現地の協力会社とも対応を検討し、タレントや社員の安全を守るため「発言に対して強く言及する声明を出さなければ解決が難しいという指摘を受けた」ことから、緊急措置として27日の公式声明に至ったとしている。 現在VTuberは、日本に留まらずアジア圏や英語圏といった海外展開を推進する動きが見られている。

本件は、大きな市場となっている中国を筆頭に、ローカライズの難しさを物語る事例だと言えるだろう。

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