発表では、プロジェクトの運営は正式にアズマリムさん本人に移行中であり、そのための協議を綿密に行っていたこと、そしてこれからも移行のための準備を進めていくことが述べられている。
VTuber「アズマ リム」プロジェクトに関しまして、ご報告いたします。 pic.twitter.com/BSvBaDHTas
— 前田地生 (@as_chisei) July 6, 2020
2度の告発や活動休止、アズマリムこれまでの経緯
アズマリムさんは、2018年3月1日に自己紹介動画を投稿しバーチャルYouTuber(VTuber)として活動を開始する。後輩キャラの女子高生として、ファンのことを「センパイ」と呼ぶスタイルが人気を博し、チャンネル登録者数は15万人を誇った。
2018年11月には、作詞を畑亜貴さん、作曲・編曲をまふまふさんとMONACAの田中秀和さんが手がけたオリジナル楽曲「人類みなセンパイ!」を配信した。
対して、当時の運営であるCyberV社が「これまで通りアズマリムとして活動を継続することで互いに合意をいたしました」と声明を発表した。
この件は、アズマリムさんに対する応援の声が多数上がったが、同時に運営とプレイヤーの力関係に世論が絡んだ事例でもあり、物議を醸した。
詳しい経緯に関しては以下の記事にまとまっている。
2度目の騒動では主張に食い違いも
そして2019年12月には、アズマリムさんから再び、2019年5月から報酬が払われていないと運営に対する告発がツイートされる。この件に関して、CyberV社が声明を発表。運営スタッフ、及び責任者様と、
— アズマリム (@azuma_lim) December 7, 2019
・連絡が度々取れなくなっており、現在も連絡が取れていない事
・活動に際してお約束いただいた事項を履行していただけていない事
・5月以降一切の報酬お支払いが確認できていない事
上記の理由により、活動を続ける事が困難となりました。
そこでは、「2019年4月を以て、所属事務所の株式会社81プロデュースとの事業契約は満期を迎え終了」したこと、「2019年8月31日付で株式会社Chiseyにて運用することとなり、2019年9月2日に資産譲渡契約書の締結している」ことなどが説明された。
運営の変更という新事実と共に、アズマリムさん側との明確な主張の食い違いが起きていた。
これに対して、運営を譲渡された株式会社Chiseyは「告発の件は運営が譲渡される前の期間であること」、「当事者間でしか知りえない情報があり各所で協議中」という旨を発表した。
苦難の経た活動再開、アズマリムの新たなスタート
Chisey代表・前田地生さんの発表の翌日7日深夜には、アズマリムさんもTwitterを更新。7月7日(火)22時から、アズマリムチャンネルにおいて生配信を実施、その中で過去の一連の情報発信や活動休止についても説明されるという。センパイ!お元気ですか?
— アズマリム (@azuma_lim) July 6, 2020
弁護士さんのお力をお借りして、諸問題が解決できました。
アズリム、個人Vtuberデビューします!
詳しくは、こちらの画像と本日(7月7日!)22時からのYouTube配信をみてくれると嬉しいです。#アズリム pic.twitter.com/Y3Q6gzrGH2
当該のツイートでアズマリムさんは、2019年12月9日から7月7日まで全SNSアカウントにログインできなかったこと、活動再開に向けて弁護士とともに協議していたこと、今後は個人VTuberとして活動していくこと、ファンからの応援に感謝していることなどについてコメントしている。
余談ではあるが、奇しくも6日、アズマリムさんのかつての運営であるCyberV社の解散も明らかになった(外部リンク)。
前田さんの発表では「関係各所との協議の内容につきましては、ご説明を差し控えさせていただきます」とあったが、アズマリムさんからの発表とはどのような内容なのか。
また、昨今のVTuber業界には自身のような苦しい思いをしている人がたくさんいると言及。新しい業界ゆえの認識の違いがそうした問題の根底にあるとして、自身はバーチャルな存在がファンと楽しく活動できる環境を整備したいと、今回の経験を経て今後の抱負を語った。
VTuberはビジネスか、生き方か
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