アカデミー短編ドキュメンタリー賞にSkateistan スケボー通してアフガンの子供を支援

Learning To Skate In A War Zone (If You're A Girl) Trailer from Grain Media on Vimeo.

画像はSkateistanの活動報告写真

POPなポイントを3行で

  • 第92回アカデミー賞が発表
  • 短編ドキュメンタリー賞に「Learning to Skateboard in a Warzone (If You're a Girl)」
  • スケートボード通してアフガニスタンの少年少女に教育提供する「Skateistan」ドキュメンタリー
現在開催されている第92回アカデミー賞の短編ドキュメンタリー賞を、「Learning to Skateboard in a Warzone (If You're a Girl)」が受賞した。

本作は、スケートボードを通してアフガニスタンの少年少女に教育を提供する団体「Skateistan」(スケートイスタン)にカメラを向けたドキュメンタリー作品。

2月2日(現地時間)には、英国アカデミー賞(BAFTA)の短編映画賞も受賞したばかり。
Learning To Skateboard In A Warzone (If You're A Girl) Wins British Short Film | EE BAFTA Film

アフガニスタンで最も人気を誇るスポーツ、スケートボード

『Learning to Skateboard in a Warzone (If You're a Girl)』は、イギリスの映画監督・Orlando von Einsiedelによる2011年公開のドキュメンタリー映画『Skateistan: To Live and Skate Kabul』をもとに制作された作品。本作は、映画監督のCarol Dysingerが監督を務めている。
Skateistan: To Live And Skate Kabul
Skateistanは、スケートボードのアクティビティを通してクリエイティブワークやスポーツ、学校教育への復学支援、ユースリーダーシップ教育などの活動を行なう団体。パプアニューギニア出身でオーストラリア人のスケートボーダー・Oliver Percovichさんによって設立された。現在はカンボジア・プノンペン、南アフリカのヨハネスブルクにも拠点を置いている。

2009年には「NGO of the Year」、2013年には「Top 100 NGOs for 2013」「UNICEF Education through Sport award」にも選出されている。

Oliver Percovichは、毎年大規模な世界的講演会を行い、各界の著名人や識者、専門家らの生の講演が人気を博している「TED」にも過去に出演し、その活動の意義を説いた。

日本では、スケートボードは「道路交通法」で「交通のひんぱんな道路において、球戯をし、ローラー・スケートをし、又はこれらに類する行為をすること」と定められているが、「交通のひんぱんな道路」という定義も曖昧で扱いが難しく、また中にはマナーの悪いスケーターも存在するため一般的には良い印象をもたれているとは言い難いこともあり、一部で親しまれるだけに留まっている。

しかしアフガニスタンでは、Skateistanの活動によって広く普及し、今では国内で最も人気のスポーツの一つに数えられるほど存在感を増しているという事実がある。

2008年の活動から10年以上が経った現在、その歩みと意義を追いかけたドキュメンタリーが世界的に権威あるアカデミー賞を受賞したことの意味は小さくない。

なおKAI-YOU Premiumでは、Skateistan設立者であるOliver Percovichのインタビューも予定している。

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