東山奈央さん公式Twitter、異例のリプ数制限 「無関係なリプ」も禁止

声優の東山奈央さんの公式Twitterが新たな運営方針を発表。アカウントのブロックなどを検討する対象の行為として、公式Twitterの「ツイートに対して無関係な内容のリプライ」「リプにリプを繋げる等、タイムラインを見づらくする行為」の禁止を発表した。

東山さんのTwitterには2017年頃から、一部のユーザーによる大量かつ長文のリプライが寄せられ、彼女を応援するファンからは恐怖・困惑する声や何らかの対応を求める声が上がっていた。

5月17日には公式サイトで「東山奈央 オフィシャルTwitterの運営につきまして」と題したお知らせが更新。「投稿者に対しての注意喚起や警告、SNSのブロック等を検討」する行為として、4つのケースを挙げていた。

禁止項目に今回、新たに2つの項目が追加されたかたちだ。

2010年デビューの声優 東山奈央

東山奈央さん

東山奈央さんは2010年にデビューすると、同年放送のTVアニメ『神のみぞ知るセカイ』中川かのん役で注目を集め、中川かのん名義でシングル・アルバムをリリース、さらにはソロコンサートを開催した。

その後も『きんいろモザイク』九条カレン役、『ニセコイ』桐崎千棘役、『マクロスΔ』レイナ・プラウラー役、『ゆるキャン△』志摩リン役など、多くの人気作品にメインキャラクターで出演。

『きんいろモザイク』キャスト陣によるユニット・Rhodanthe*(ローダンセ)、『マクロスΔ』発の音楽ユニット・ワルキューレなどにも所属し、大規模アニソンイベントにも参加している。
東山奈央「群青インフィニティ」Music Video(Short ver.)
ソロアーティストとしては。2017年にアニメ『チェインクロニクル〜ヘクセイタスの閃〜』とのタイアップ曲「True Destiny/Chain the world」でデビュー。2018年2月には早くも初のワンマンライブを武道館で開催した。

最近では、4月に2ndアルバム『群青インフィニティ』を発売。6月7日から開催中の「マンモス展」の子供向け音声ガイドを担当しているほか、7月28日(日)には生誕10000日記念イベントの開催も控える。

5月にも告知された注意喚起

東山奈央さんの個人名義による公式Twitterは2016年、ソロアーティストとしての活動発表に合わせて開設されている。

2017年頃から、公式Twitterのツイートに対して、一部のTwitterアカウントから長文のリプライが連続して寄せられるようになり(外部リンク)、2019年5月に公式Twitterはそういったツイートへの対応を発表。

(1)東山奈央及びスタッフによる投稿、また本アカウントそのものに対する大量リプライがあった場合
(2)応援してくださる周りの方々が不快に思われる内容だと判断した場合
(3)世間一般的な公序良俗に反する内容と判断した場合
(4)東山奈央及びスタッフに対する脅迫やストーカーなど、犯罪的な内容だと判断した場合 東山奈央さん公式Twitterより

本人およびスタッフの投稿やアカウントに対する大量のリプライや、応援するファンが不快だと思われる内容などのツイートをした場合、「投稿者に対しての注意喚起や警告、SNSのブロック等を検討させて頂きます」とアナウンス。 さらに該当のユーザーに対して、直接リプライで「このまま違反行為が続きますと、ブロック対象となることをご了承下さい」と注意喚起を行っている。

「ツイートに対するリプライは原則1つ」異例の制限

「東山奈央 オフィシャルTwitterの運営につきまして」/画像は公式サイトのスクリーンショット

一部のユーザーはアカウントが凍結されることもあったが、複数のアカウントを使用することで長文のリプライが続けられていた。

現在、凍結されたアカウントとみられる人物からのリプライは「表示できません」と表示されており、すべてが該当アカウントのものではないものの、その数の多さをうかがい知ることができる(外部リンク)。

(1)東山奈央及びスタッフによる投稿、また本アカウントそのものに対する大量リプライがあった場合
(2)応援してくださる周りの方々が不快に思われる内容だと判断した場合
(3)世間一般的な公序良俗に反する内容と判断した場合
(4)東山奈央及びスタッフに対する脅迫やストーカーなど、犯罪的な内容だと判断した場合
(5)東山奈央及びスタッフの投稿内容に対して、無関係な内容のリプライ
(6)リプライにリプライを繋げる等、タイムラインを見づらくする行為
(1つのツイートに対するリプライは原則として1つでお願いします。) 東山奈央さん公式サイトより

そうした中で今回、新たに「ツイートに対して無関係な内容のリプライ」「リプにリプを繋げる等、タイムラインを見づらくする行為」がブロックなどを検討する対象の行為に追加。

「1つのツイートに対するリプは原則1つでお願いします」と、異例とも呼べるリプ数を制限するお願いまでも発表された。

現代インターネットの大きな問題「クソリプ」

ツイートの投稿者に対する、嫌がらせとも取れるリプライ(通称・クソリプ)を巡る問題は、以前から現代インターネットの負の側面1つとしてたびたび議論されていた。

代表的なケースとして、同じく声優・歌手として活躍する上坂すみれさんや、グラビアアイドルの倉持由香さんなどの例が挙げられる。 上坂さんの場合は2017年に個人名義のTwitterとInstagramを閉鎖し、スタッフも運営する公式Twitterに統合。前年にも一時Twitterを休止し、ブログでユーザーのモラルに言及していたが、その後も止まなかった悪質なリプライが影響しているとみられる。

倉持さんも「クソリプおじさん」に悩まされる胸の内をコラムとしてBLOGOSに寄稿(外部リンク)。性的なリプライも含めて、自身に寄せられる様々なクソリプを紹介して大きな反響を集めた。

東山さんの場合はTwitterの閉鎖には至っていないものの、「無関係な内容のリプライ」「リプライにリプライを繋げる」といった行為を、明確に「禁止」と強い言葉を用いて否定している。

自らが自由に発信できるという側面の一方で、こうした心無いリプライなどの影響で、自由が狭まっていく現代のSNS。あえて禁止と明言しなくてはいけない状況が、本人にとって好ましいはずがなく、またネット上のモラルやマナーといった側面からみても、異常であることを心に留めておきたい。

法的には? 弁護士に聞いてみた

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