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地方と都市の分断
地方開発による郊外化は、コンビニやショッピングモール、ファミレスといった、全国に店舗を展開するチェーン店やロードサイド店舗の波によって日本風景の均一化をもたらした。

その現象は2000年に評論家の三浦展によって(ファストフードにたとえて)「ファスト風土化」と名付けられている。「ファスト風土化」は日本現代社会のリアリズムとして、多くの批評家や社会学者によって議論が展開された。
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郊外の風景。ロードサイド店舗に集う人々。画像はWikipediaより

また風土だけでなく、ファッションもファスト化し、フラット化していく。UNIQLOZARABEAMSUnited Arrowsなどの存在が、どんな地域にいても、均一化されたファッションの供給を容易にした。

それは利便性と引き換えにそれまで地域で大切にされていた歴史や文明が漂白されつつあることも暗示していく。

一方で、東京を中心とした都市は独自の進化を遂げていく。地方が均一化することによって、逆に、都市(東京)が文化の中心であり、経済の中心であり、すなわち国家の中心であるという否応ない事実を浮き彫りにしていくことになる。

六本木ヒルズという新たなランドマークの開発、Dragon Ashきゃりーぱみゅぱみゅなど、都市の複雑性や情報量を吸収して時代性をまとまったスターの誕生。渋谷、原宿、下北沢、新宿──それらの街をレペゼンするラッパーやアーティストの数々。 同時に、無場所性を特徴とするインターネット発の文化も生まれていく。音楽レーベル・Maltine Recordsの顔であったtofubeatsokadadaのユニット・dancinthruthenightsがビートジャックした「Local Distance」は「インターネットが地方と都市の距離を埋める」という内容の楽曲だが、それはMaltine Recordsという無場所から生まれたレーベル、アーティストとしての活動スタンスを端的に表していたように思う。

地方と都市という二項対立はゼロ年代だけでなく、2018年の現在においても有効な議論だ。現在、その断絶は「格差」という言葉にまで広がり、浸透している。

フラット化する地方/高度に複雑化していく都市。それぞれの想像力が生んだコンテンツや文化はどのような交わりを見せていくのだろうか。

「平成展2000-2009」をめぐる4つの軸について

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