監督には、原作者から「『惡の華』を撮って頂くことは、長年の夢でした」と指名された井口昇さんが抜擢。これまでにTVドラマ『監獄学園-プリズンスクール-』『マジで航海してます。』を手がけている。
脚本は『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』や『心が叫びたがってるんだ。』を手掛けた岡田麿里さんが担当する。
従来のイメージを打ち破り、思春期のトラウマと魂の再生を描く本作。映画公開時期やキャストの発表は続報を待とう。
ティーン世代の禁断のバイブル『惡の華』とは?
『漂流ネットカフェ』『ぼくは麻理のなか』などで知られる群馬県出身の漫画家・押見修造さんによる漫画『惡の華』。『別冊少年マガジン』に2009年から5年間にわたって連載され、「このマンガがすごい!2011」オトコ編の10位にランクイン、「マンガ大賞2012」にもノミネートされた。
「絶望」をテーマに主人公の鬱屈とした青春と行き場のない衝動を描き、過激なストーリー展開は読者に強烈なインパクトを与えた問題作。
ちなみに、2013年に放送されたTVアニメ『惡の華』では、実写映像をトレースしたロトスコープという手法を用いて話題となった。
押見修造が「物語のつくり方の手本にしてきた」井口監督
実写映画化の情報解禁にあわせて、原作者である押見修造さん、監督の井口昇さん、脚本の岡田麿里さんからコメントが届いている。押見さんが「魂を救ってくれて、物語のつくり方の手本にしてきた」という井口監督への思いとともに全文を紹介したい。
井口昇監督に「惡の華」を撮って頂くことは、長年の夢でした。
僕の魂を救ってくれて、物語の作り方の手本にしてきたのが井口監督の作品だったからです。
「惡の華」を描く上でも多大な影響を受けました。
ですので、1番楽しみにしている観客は僕だと思います!
さらに、岡田麿里さんの脚本が絡み合うことで想像以上のものが出来ると思っています。
本当の、切実な、胸に突き刺さる「変態」を観れることを心待ちにしています。原作者・押見修造さんコメント
「惡の華」を初めて読んだ時、最初の数ページで「これは絶対に映画にしたい。そのために映画監督になったのではないか」と全身に電流を浴びたような衝撃と直感に満ち溢れました。
長い片思いのような気持ちを抱え続け、遂に実現できる事になりました。
毒のある過激さだけではない普遍性と、孤独を感じる少年少女への共感が、「惡の華」に人々を惹きつける理由だと思います。
今を生きる観客が求める題材とリンクしてきた「惡の華」こそ、今映画にするべき作品だと思っています。井口昇監督コメント
(C)押見修造・講談社自意識の暴走と、どうしようもない焦燥と、それらが引き起こす羞恥と、土地がもたらす閉塞感と……。
「惡の華」が持ついくつかのテーマは、誰しもの思春期と重なる部分があると思います。
皆さんの中の少年少女が疼くような、そんな作品になるといいなと思います。脚本・岡田麿里さんコメント
花が咲イタヨ アニメ「惡の華」を振り返る
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