突如会場に流れ出したニコ生のコメント その時会場に広がった無音の世界
さらには「もしかして」のジャズVer.まで披露され、会場はこれまでの歌謡曲で魅せた小林さんとはまた違う、甘く、セクシーな歌で気持ちよく酔いしれる。
こうしてジャズのこじゃれた空気が武道館に漂う中、それは突然起きた。
ニコニコ生放送での様子
映像では「歌ってみた」や「踊ってみた」などのニコニコ動画の人気コンテンツが紹介されていたのだが、会場ではあまりに唐突にはじまったせいか、一体何が起きているのか状況を把握できないおじいちゃんおばあちゃんたちの姿が。筆者の隣にいた年配の女性も、それまでは笑顔だったのだが、その顔に笑みは1つもこぼれていなかった。
ニコニコ生放送での様子
筆者は2階にいたが、会場はざわざわしているどころか、何が何なのかわからない状態を飛び越えた人がほとんどで、大体の人が無反応だったように思える。少なくとも周りにいるおじいちゃんおばあちゃんたちは、全員終止真顔だった。一言で言うならば、カオスだった。
コメントにはそんな会場の空気を察知したのか「申し訳ない」、「会場の人ごめんなさい」という謝罪がスクリーンを埋め尽くす。それは逆に笑えてくるような、異様な光景だった。
ニコニコ生放送での様子
武道館とニコニコをつなぐためにやってきた 救世主登場
ニコニコ生放送での様子
「武道館とニコニコをつなぐためにやってきた」と頼もしい一言を発すると、ニコ生の視聴者に向けて「みなさま、一体どちらの地域からご覧になってるでしょうか?」と質問。すると、多数の地域のコメントが流れ、会場には笑いが起きる。
そして武道館とニコ生視聴者を「こんばんは」という言葉とコメントでつなげると、それまでの何とも言えない世界に光明が指し始めた。さらに百花繚乱さんは会場にピンクのサイリウムの振り方を教え、一緒に練習を始める。すると、それまでかけ離れていたニコニコと武道館に、徐々に一体感が…!
そして、小林さんがボーカロイド曲「紅一葉」のカバーを投下。会場にいるお客さんは、段々と体がほぐれてきたのか、サイリウムを振るペースが早くなる。筆者の隣にいたおばあちゃんも、ついには笑顔でサイリウムを振っていた。
ニコニコ生放送での様子
このニコニコのコーナーがはじまったとき「おじいちゃんやおばあちゃんにニコニコやボーカロイドの文化を楽しんでもらうのは難しいのかな……」と思ったが、「千本桜」ではこの日一番の大歓声が起きていた。
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