現実の皇室典範改正を“悪役令嬢もの”の物語形式から捉え直す展覧会「死に戻りの女王は皇室典範を改正する」が、8月21日(金)から9月13日(日)まで石川県金沢市のPOOL SIDE GALLERYで開催される。
企画/出展を手がけるのは、アーティストの遠藤麻衣さんと、批評家のきりとりめでるさん。
7月17日に成立した皇室典範等の改正を起点に、そこから30年後の「もしも」の世界を描き出す。
“悪役令嬢もの”で皇室典範の30年後を描く
“悪役令嬢もの”とは、少女漫画やオンライン小説、Web漫画などで広がってきたジャンルの一つ。
「破滅する運命にある悪役令嬢が、転生や死に戻りなどによって自らの未来を知り、悲劇的な結末を回避しようとする」物語が類型的に数多く描かれてきた。
展覧会「死に戻りの女王は皇室典範を改正する」では、こうした物語形式を下敷きに、現実の制度がこれから辿りうる未来を想像する。
会場では、身体の政治性を主題に制作する遠藤麻衣さんによる新作と、現在から30年後の皇室典範をめぐる架空の世界を構築した設定集を展示する。
また、開催にあわせて、きりとりめでるさんによるZINE『別冊パンのパン:死に戻りの女王は皇室典範を改正する』も刊行。会期中に会場で販売される。
2026年7月に成立した皇室典範改正が出発点
展覧会のテーマとなっている皇室典範等の一部を改正する法律案は、7月17日に参議院本会議で可決し成立。7月24日に法律第66号として公布された。
改正法では、内親王および女王が皇族以外の男性と結婚した場合にも、皇族の身分を離れないことなどが定められている。
改正法の附則では、施行状況や皇族数確保の状況などを踏まえ、必要がある場合には「30年ごと」に制度を見直すことも規定されている。
現実の制度にも「30年」という時間が設定されるなか、本展ではその30年後を先取りすることになる。
アート界を生き直す「悪役令嬢」展も同時開催
同会場では、2025年に東京・TAV GALLERYで開催された展覧会「ギャラリスト葵と悪役令嬢レイラの華麗なる人生やり直し契約」の巡回展も同時開催される。
同展もまた「悪役令嬢もの」をモチーフにした企画。
展覧会「ギャラリスト葵と悪役令嬢レイラの華麗なる人生やり直し契約」
アートワールドでの戦いに敗れたギャラリスト・葵に、中世ヨーロッパのサロンを牛耳った悪役令嬢・レイラが憑依。レイラの力を借りながら、階級社会的なアートの世界を生き直していく──という設定が展覧会にも組み込まれている。
2025年の開催時には、遠藤麻衣さんが「ギャラリスト葵=悪役令嬢レイラ」に扮し、実際に来場者へ作品を紹介/販売するパフォーマンスも行った。
金沢での巡回展には、遠藤麻衣さん、久松知子さん、宮野かおりさん、馬嘉豪さんが参加。今回は遠藤麻衣さんによる販売パフォーマンスは行われないが、TAV GALLERYの佐藤栄祐さんが「執事役」として作品販売にあたる可能性があるという。
会期中の8月22日(土)には遠藤麻衣さん、きりとりめでるさん、佐藤栄祐さんによるトーク「悪役令嬢から美術を語り直す」、翌23日(日)には湯浅万貴子さんを加えた「金沢で悪役令嬢を語りつくす」が開催される。
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イベント情報
展覧会「死に戻りの女王は皇室典範を改正する」
- 会期
- 2026年8月21日 (金) – 9月13日 (日)
- 会場
- POOL SIDE GALLERY (石川県金沢市広坂1丁目2−32 2F) [080-1231-1112]
- 時間
- 12:00 – 18:00
- 休廊
- 月曜、火曜、水曜
- 企画・出展
- 遠藤麻衣、きりとりめでる
- 出版
- パンのパン
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