※本記事には、性暴力および性加害に関する記述が含まれます。過去の経験などにより心身への負担が生じる可能性があります。ご自身の状態に合わせて閲覧をご判断ください。
ロックバンド・GEZANが7月29日、一定期間の活動休止を発表した。
活動休止の理由について、ボーカル/ギターをつとめるマヒトゥ・ザ・ピーポーさんによる「性加害事案が発生」したと説明。被害を受けた方に謝罪するとともに、その尊厳と回復を最優先に対応を進めるとしている。
マヒトゥ・ザ・ピーポーさんも個人名義でも声明を発表。
2026年5月下旬、相手が自由な意思で同意できる状態ではない中で性行為を行ったとして、自らの行為を「不同意性交にあたる行為でした」と説明し、謝罪した(外部リンク)。
GEZANはこれに先立つ7月14日、全国で開催予定だったライブや自主企画の中止、音楽フェスを含むすべてのイベントへの出演キャンセルを発表。当時は理由を「諸般の事情」と説明していた(外部リンク)。
マヒトゥ・ザ・ピーポー「不同意性交にあたる行為だった」
声明によれば、発端となったのは2026年5月下旬の出来事。
マヒトゥ・ザ・ピーポーさんは当時、相手は正常な判断や自由な意思決定をすることが困難な泥酔状態にあったと説明。
また自身の高圧的な態度や、両者の間にあった力関係の不均衡によって、相手が自由な意思で同意できる状態ではなかったにもかかわらず、性行為を行ったとしている。
また、避妊具を装着していないにもかかわらず、装着したと虚偽の説明をしたことを明かし、相手の自己決定権を侵害。心身に深い傷を負わせたと記した。
被害の申告を受けた後も、当初は自身の加害性を理解できず、「気付かなかった」「認識がなかった」と繰り返し伝えたという。さらに、自身の認識を改めるために、被害を受けた方へ出来事を何度も説明させたことについても、苦痛を長引かせる二次的な加害だったと認めている。
マヒトゥ・ザ・ピーポーさんは、今回の件に限らず、過去にも相手を性的対象として扱う行為を繰り返してきたとし、ほかにも自身の行為によって傷ついた人がいると認識している旨を記した。
今後は、予定されていた活動をすべてキャンセルして一定期間活動を自粛。性暴力加害者向けのプログラムへの参加を含め、専門家の支援を受けながら再発防止に取り組むとしている。
自主レーベル「十三月」や「全感覚祭」を軸に活動してきたGEZAN
GEZANは、2009年に大阪で結成されたオルタナティブロックバンド。現在のメンバーはマヒトゥ・ザ・ピーポーさん、イーグル・タカさん、ヤクモアさん、石原ロスカルさんの4人。
バンド活動と並行して自主レーベル「十三月」を主宰。自主音楽イベント「全感覚祭」を企画するなど、既存の音楽産業とは異なる自主的な活動基盤を築いてきた。
2026年2月には、7枚目のアルバム『I KNOW HOW NOW』をリリース。同年3月には、バンド初となる日本武道館での単独公演「独炎」を開催した。公演の映像作品も7月に発売されている。
GEZANの中心人物であるマヒトゥ・ザ・ピーポーさんはこれまで、反戦や差別、社会の分断、他者との共生といった主題を、音楽や自主企画、社会的な活動を通じて発信してきた。
そうした発信や音楽活動を続けてきた人物が、自身の暴力性や、相手との力関係を利用した性加害を認めたことについても、音楽ファンを中心に大きな衝撃が走っている。
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