「Virtual To Live」をリコーダーで吹ける? 驚きのバラエティパート演出
ライブもほぼ折り返し地点に入り、ステージに6人が揃ってMCしていく。仲良くテンポ良いかけ合いから次の楽曲へ……となった瞬間、ブツンッ!とステージ照明が切れる。何事か? と6人および会場がうろたえるなか、バラエティパート「SP企画 VACHSSならできて当然!6人連続チャレンジ」が突如スタート。
ルールは至ってシンプル。にじさんじの名曲「Virtual To Live」の一部分をリコーダーで演奏し、6人でリレーしていくというもの。
一部分とはいっても、実際は一人たった一音鳴らすだけなのだが、6人それぞれ順々に吹いて、全員失敗。ラストを任されていた夢追翔さんにいたっては音が鳴らないという最悪のオチまでみせてしまった。
再度チャレンジするが、ふたたび失敗。罰ゲームとしてステージ下手から"にじさんじ"マークの大玉が転がりこみ、6人はステージ外へとふっとばされてしまう。
「失敗したらライブ終了だからね!!!」と散々声をかけあい冗談のように笑いあっていたが、ステージ外へふっとばされると、本当にステージ照明はすべて暗転。
会場の電灯がつき、「以上を持ちまして、本日のステージは終了しました」というおなじみのライブ終了アナウンスが流れる。観客もこれには「ええっ?」と驚きの声があがるほどだ。
「え?」「本当に終わる?」「マジで?」と焦る6人。「これさ、無理やりステージに6人で戻ればライブってまだ続けられるかな?」という話から、勢いとノリで6人がステージに再登場! ……かと思いきや、葛葉さんだけが姿をあらわした。
「いや6人でステージに戻ろう!って話だったじゃん!あーもう、こうして無理矢理ステージに出てきて、ライブやるの、ヤバイかな?」と言いつつ後ろを向いて、「ヤバくねーよ☆」と前へと向き直る。
ストリーマー・k4senさんのミームネタをここで披露すると、幕張メッセにあつまった1万人以上の観客から今日イチの大歓声が生まれたのだった。
「この5年ものあいだ、よく誰も抜けずにやってこれた」
さて、そうしてライブは後半戦へ突入。夢追翔さんがこの日初披露となる新曲「鈍色に拍動めく」で、彼の楽曲ムービーやサムネイルが宙を浮かぶように現れ、集大成的な1曲として歌われていることを表現していく。
今回のライブに向けて楽曲を制作していたとMCで語る夢追翔さん、どこか「やり切った」という表情にもみえた。
セットリストをすでに知っている方もいるかと思うが、個々人で発表しているソロ曲やグループの曲がほとんど披露されず、概ねはカバー歌唱に終始したのは印象的だった。
筆者は、この数年において綺羅星のようにヒットさせてきた自身らの楽曲を歌うものだと思って身構えていた。しかし実際のステージでは、「この曲を、あの人に歌ってくれたら」というファンの想像がそのまま実現するような、夢の選曲と組み合わせによるライブとなった。
後半でいえば、加賀美ハヤトさんと夢追翔さんによる「Chase the Light!」と葛葉さんと叶さんによる「stormy」は、特に目を見張ってしまった。
加賀美ハヤトさんのグロウルボイス(デスボイスの一種)とオートチューンがかかって加工感ある夢追翔さんのボーカルが織りなし、原曲通りのパワーで会場をぶち上げた「Chase the Light!」。
これまでいかなるライブで共演しても、"ChroNoiR"のライブでなければ2人で歌うことを一切しなてこなかった葛葉さんと叶さんが、お互いに目を見合わせながら渾身のボーカルをぶつけあった「stormy」。
高いパフォーマンス力を見せ合っていることはもちろん、互いがおなじ「にじさんじ」というプロダクションに在籍し、何年にもわたって活動を続けられてきたという事実があってのコラボレーション。絆と繋がりを遺憾無く発揮し、その深さを確かめ合うかのようだった。
後半のMCで「この5年ものあいだ、よく誰も抜けずにやってこれた」と笑いながら話す場面があった。この様子をみてしまえば、オリジナル曲だろうがカバー曲だろうが、そんなことは些末な違いに過ぎないと感じずにはいられない。
「TAKE OVER」という単語は、責任や担当を引き継ぐという意味だと剣持刀也さんは語っていた。にじさんじのライブという流れ・責任を引き受けるVACHSSの存在感を遺憾無く発揮したライブだったのは言うまでもない。
逆に、彼ら6人の存在感を引き継ぐようなタレントが、これからどんなライブを見せていくのか。そんな未来に思いを馳せながら、この日の美しいフィナーレを眺めていた。
「THE TAKEOVER」セットリスト
01 Replace to be
葛葉 / 叶さん / 加賀美ハヤト / 不破湊 / 剣持刀也 / 夢追翔
02 バケモノダンスフロア
剣持刀也
03 インフェルノ
加賀美ハヤト
04 S.C.R.E.A.M (feat.RainyBlueBell)
葛葉 / 不破湊 / 夢追翔
05 flos
叶 / 加賀美ハヤト
06 ヴィラン
叶 / 剣持刀也 / 夢追翔
07 ヒバナ
葛葉
08 ずうっといっしょ!
不破湊
09 夏に去りし君を想フ
叶
10 貪欲を喰う
夢追翔
11 Nobody's Home
葛葉 / 加賀美ハヤト / 剣持刀也
SP企画 VACHSSならできて当然!6人連続チャレンジ
葛葉 / 叶 / 加賀美ハヤト / 不破湊 / 剣持刀也 / 夢追翔
12 紋白蝶 feat.石原慎也 (Saucy Dog)
葛葉
13 III
不破湊 / 剣持刀也
14 asphyxia
叶 / 加賀美ハヤト / 不破湊
15 鈍色に拍動めく
夢追翔
16 モニタリング
不破湊
17 孤独毒毒
剣持刀也
18 Chase the Light!
加賀美ハヤト / 夢追翔
19 stormy
葛葉 / 叶
20 ファタール
葛葉 / 不破湊
21 メリバ
叶
22 敗北の少年
剣持刀也 / 夢追翔
23 有心論 (Bank Band ver)
加賀美ハヤト
24 メメント
葛葉 / 叶 / 加賀美ハヤト / 不破湊 / 剣持刀也 / 夢追翔
25 DOGLAND
葛葉 / 叶 / 加賀美ハヤト / 不破湊 / 剣持刀也 / 夢追翔
26 プロミスザスター
葛葉 / 叶 / 加賀美ハヤト / 不破湊 / 剣持刀也 / 夢追翔
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連載
VTuber/バーチャルライバーグループ・にじさんじの大規模リアルイベント「にじさんじフェス」関連トピックスを特集。 2021年の「にじさんじ Anniversary Festival 2021」から開催されているイベントでは、所属タレントが出演する大規模なステージライブや、タレント考案のアトラクションや1対1トーク企画など、文化祭のような多種多様な企画が展開。 開催前後の注目情報はもちろん、当日の会場の様子やライブをはじめとしたステージイベントもお届け!
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