バーチャルゴリラ、歌衣メイカ、乾伸一郎の「漢度3000倍」な熱い魅力

かっこよくて優して面白くてスケベなリーマン忍者・乾伸一郎

乾伸一郎さんは、2018年1月15日に活動をスタートしたVTuber。

YouTubeのチャンネル登録者数は7.7万人（2021年8月現在）。 バーチャル忍者である乾さんは、伊賀の系譜の忍者で、現在30歳。「忍稼業のみではやっていけない」という理由から普段はサラリーマンとして働いており、一人称は拙者、語尾にござるを付けて話す。リスナーやほかのVTuberからは「乾殿」の愛称で親しまれている。

活動開始当初は編集済みのゲーム実況プレイ動画を中心にアップしていたが、編集のクオリティ、プレイの上手さ、キャラクターやトークスキルは個人勢のなかでも群を抜いており注目を集めていた。 ちなみにバーチャルゴリラさんとは活動開始日が近いためほぼ同期（バーチャルゴリラさんが2018年1月13日、乾さんが2018年1月15日）。

そのためか乾さんとバーチャルゴリラさんは非常に仲が良く、ふたりで「メゾン・ド・ゴリラ」というユニットも結成している。

スーパーチャットを実装しない理由

2018年の半ばから1年ほど実質的な活動休止期間を経て、現在は動画から配信中心に切り替え活動中。

『APEX Legends』などのFPS、『ポケモンユナイト』などのMOBA、『ストリートファイターV』などの格闘ゲーム、高難易度のストーリー系ゲームのほか、いわゆるバカゲーを好んでおり、竹馬をするだけのゲームで10時間近くの長時間配信を行うなど、配信者としての素養はぴかいちだ。

ゲームに登場する用語の解説や物語の考察も丁寧に行ってくれる優しさも乾さんの魅力で、視聴者ははじめて触れるジャンルの企画配信でも安心して楽しめる。 頻度は多くないが、雑談配信ではリスナーからの悩み相談に真摯に向き合って回答するなど真面目な人柄が伺える。

そして特筆すべきは、VTuberにはいまや当たり前となったスーパーチャットをあえて実装していない点。「リスナーには自分のためにお金を使ってほしい」と話しており、「（実装は）しばらくはない」と説明している。 一方で、ゲーム内の女の子にデレデレする様や、サラリーマンと忍者とVTuberの兼業であるが故の悲哀を小ネタにしてリスナーを楽しませてくれるのも彼の魅力。

たびたび差し挟まれる小ボケと、それに対するコラボ相手やリスナーの突っ込み、そこからはじまるプロレスでも楽しませてくれるのは、動画中心だった頃には見られなかった新しい一面だ。

そして歌も堪能。美しいビブラートと優しく甘い歌声は、ゲーム実況で見せる3枚目な印象とのギャップを見せてくれている。

伝説的なユニット・天魔機忍を知っているか

余談だが、今では当然となったVTuber同士のコラボやユニット活動の先駆けになったのは、乾さんが参加しているユニット・天魔機忍からだ。

ぜったい天使くるみちゃん、あっくん大魔王さん、ニーツさん、乾伸一郎さんによる個人VTuberユニットには、のちにバーチャルゴリラさんも参加している（そしてユニット名は「天魔機忍ver.G」に）。

黎明期において数々の実績を残しており、そのため古参VTuberファンの中にはレジェンド的なユニットとして認識している人も多いだろう。