コーネリアス小山田圭吾、五輪開会式の楽曲参加を辞任へ

コーネリアス小山田圭吾、五輪開会式の楽曲参加を辞任へ
コーネリアス小山田圭吾、五輪開会式の楽曲参加を辞任へ

Cornelius・小山田圭吾さん

POPなポイントを3行で

  • コーネリアス、五輪辞任を申し出
  • 過去の「いじめ自慢」から巻き起こった批判
  • 7月16日に謝罪を行ったばかりだった
ソロ音楽ユニット・Corneliusとして活動する小山田圭吾さんが、「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会」開会式での音楽参加を辞任する申し出を行ったことを発表した。 小山田圭吾さんについては、『ROCKIN'ON JAPAN(ロッキング・オン・ジャパン)』(ロッキング・オン)1994年1月号、『Quick Japan(クイック・ジャパン)』(太田出版)1995年8月号に掲載された学生時代の「いじめ」を自慢するかのようなインタビュー・発言が問題視されており、「五輪にふさわしい人選ではない」等とSNSを中心に不満が噴出していた。

7月16日には謝罪、経緯説明も

7月16日、多くの批判を受けて、小山田さんは約25年越しにはじめてこの問題に言及。公式サイトとSNSでの声明を通じて、当時のいじめの被害者や家族、ファンに向けて謝罪を行い、五輪への参加の経緯なども明かしたばかりだった。 五輪開会式への音楽参加で大々的に表面化した過去の問題発言・行動だが、小山田圭吾さんの過去の「いじめ」問題は度々議論になっており、音楽ファンの間では周知となっていた。五輪プロジェクトの身辺調査などの甘さも露呈する結果となった。

『ロッキング・オン・ジャパン』編集長も声明

小山田さんの発言をめぐっては7月18日、掲載誌である『ロッキング・オン・ジャパン』の編集長である山崎洋一郎さんが、運営するWebメディア「rockinon.com」で声明を発表した(外部リンク)。

当時インタビュアーであり編集長だった山崎さんは、「インタビュアーとしての姿勢、それを掲載した編集長としての判断、その全ては、いじめという問題に対しての倫理観や真摯さに欠ける間違った行為であると思います」と言及。

「27年前の記事ですが、それはいつまでも読まれ続けるものであり、掲載責任者としての責任は、これからも問われ続け、それを引き受け続けなければならないものと考えています」とコメントするとともに、「傷つけてしまった被害者の方およびご家族の皆様、記事を目にされて不快な思いをされた方々に深くお詫び申し上げます」と謝罪した。

その上で「犯した過ちを今一度深く反省し、二度とこうした間違った判断を繰り返すことなく、健全なメディア活動を目指し努力して参ります」としている。

障害者の家族団体も声明で強く抗議

同日には、知的障害者の家族でつくる団体「全国手をつなぐ育成会連合会」も声明を発表(外部リンク)。小山田さんの楽曲制作への参加取りやめを求めるものではないとした上で、一連の報道に対して見解を述べた。

声明では、「障害の有無に関わらず、いじめや虐待は許されるものではない」「小山田氏の行為は極めて露悪的である」「なぜ小山田氏が楽曲提供担当となり、留任させることにしたのか」といった3点を重大な問題点として、小山田さんの行為や、彼に楽曲制作を依頼し、現状(※小山田さん謝罪時点)公式な説明を行っていない大会組織委員会に強く抗議している。

また、一連の報道によって、「オリンピック・パラリンピックを楽しめない気持ちになった障害のある人や家族、関係者が多数いることについては、強く指摘しておきたいと思います」と、その影響の大きさを指摘。

最後には、16日の小山田さんの謝罪について、「小山田氏が露悪的であったことも含め心からの謝罪をしたのか、それとも楽曲提供に参画したい一心でその場しのぎで謝罪をしたのか、本会としては小山田氏の言動や東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会の動向について、今後も注視してまいります」としていた。

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