【ライブレポ】ピーナッツくん、魂の叫び「レぺゼンMOTHER F●CKIN’バーチャルYouTuber!」

「いっぱいつくっていく、きっと死ぬまで!」

夢か~」の一言で先ほどまで繰り広げれた謎の時間に決着をつけると、自らぐにゃぐにゃにした空気をよそに「まだ盛り上がっていけますか~!」と仕切りなおす。

今回の配信チケットは目標に掲げていた2000枚以上を売り上げたそうで、興行としても大成功の部類だと思われるが、なによりこうして自らの音楽を発表できる機会を得たことが嬉しいらしく「今後もずっとずっと何かをつくって発表して。毎年こんな誕生日がいい!」とクリエイターとしての喜びを言葉でもあらわす。

いっぱいつくっていく、きっと死ぬまで!」という宣誓から繰り出されたのは『Drippin life』。あれだけふざけきった直後に真摯なクリエイティブへの情熱を見せつける温度差によって、見守る我々の魂を激しく揺さぶり、殻の中で燃え滾る想いを垂れ流していく。

「好きなお菓子は何? 当然コレだよね!」と丁寧な前振りからスーパーライブチューン『グミ超うめぇ』をドロップ。なんと天井からグミが降り注ぐというバーチャルならではの演出も施され、グミと共に跳ねまわりながらメロディアスにグミへの愛を紡いでいく。

ここでようやくぽんぽこさんがオンステージ。「休んでいいですよ」と疲労の色が見えた主賓をステージから追い出すと、代わりに相棒としてチャンチョを呼び込む。いつにも増してペラペラなチャンチョに対し、しゃがんで目線を合わせる様子がなんとも微笑ましい。

ぽんぽこさんとチャンチョさん、今となっては結構レアな組み合わせになっている(てぇてぇ……)

タイトルから連想されるあのギャグと共に曲名をコールするぽんぽこさん、だが「そういう曲じゃないから…」とチャンチョにグサリ。そんなゆるいやり取りから『幽体離脱』へ。VTuberの存在そのものへの新たな視座をもたらすハードなリリックを穏やかな調子で繰り出していくというドープな曲を、いつもの雰囲気で穏やかに動き回る二人が披露するという不思議な違和感がなんとも心地よい。

いつも通りの様子を見せられて安心していると鮮烈なスポットライトを浴びてピーナッツくんと名取さなさんが登場し、間髪入れずに『ペパーミントラブ』へ!

瞳を閉じる2人。名曲「ペパーミントラブ」

儚くも純な恋愛模様を独特のワードセンスで描き出すラブソングが、隣り合いながらも中々目を合わせられない二人によってよりリアルに顕現されていた。

なにかと縁はあるもののまだやりとりがスムーズにいかないさなちゃんとの会話を楽しんでいたピーナッツくんだったが、いつの間にやらさなちゃんが立っていたはずの場所には別の人物が。

「名取さなでーす!」と臆面もなく放ってみせたその正体は市松寿ゞ謡さんだ。突然のことに困惑するピーナッツくんだが、「目を覚ましてください、あなたが今日話してきた方々はみんな私なんですよ。」という言葉で恐怖のどん底に突き落とされる。

絵面に騙されることなかれ、凄まじい名曲

「これが夢だったら最高の夢だったかもしれない!」とフェードインしたラストソングは『Unreal Life』。真意を捉えきれない抽象的なリリックをかぶせ合う姿はもはや神聖なものにも見え、今までのゲストたちとは違い等身の合った二人が繰り広げるドープなセッションがただでさえカオスだった空間を底無しの混沌へ引き込んでいく。最後には「NUTS TO YOUありがとうございました。」と静かに告げて本編の幕は下りた。

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