「ピンクっぽい芝居はしたくない」高橋李依の声色理論 『プリレタ』座談会

手紙の愛おしさ「簡単に言葉が届けられる時代に」

──『Princess Letter(s)! フロムアイドル』では、実際にアイドルたちと手紙のやり取りができる文通キットも発売されます。手紙と言えば、声優さんはラジオでメールを読んだりファンレターをもらったりと、普段の活動の中で接点が多く、思い入れが強かったりするのでしょうか?

高橋 私もTwitterにInstagramといろいろやらせてもらってますけど、これだけSNSがいっぱいあって簡単に言葉が届けられる時代に、手紙という手段を選んでくれる人間性が愛おしいですよね。

私はアルパカが好きなんですけど、封にアルパカのシールを使ってくれてたりするとキュンとしますし、便箋にイラストを描いてくれていたりすることもあって、お手紙って隅々まで楽しいんです。封を開けるときにシールのアルパカの首がもげちゃうのは悲しいんですが(笑)。

手紙を読んでる間って、一文一文に対してこっちからもお返事をしているような感覚というか、距離が離れているのに会話しているんですよ、ずっと。140文字だと一方的な思いを伝えることしかできないけど、手紙だと相手の呼吸を感じて会話ができる。不思議です。 三浦 手紙は情報量が圧倒的に多いですよね。便箋の選び方やシールもそうだし、筆致や行間もそう。Twitterやメールだとマス目に沿って同じフォントの字が並ぶだけだけど、手紙だと同じ文章でも人によって字が違うから、伝わる思いも変わってくるんだと思う。

高橋 小さい子からのお手紙とかまさにそうで、「ここはまだ漢字を習ってないからひらがなで書くんだろうな」ってわかると、すっごく愛おしく感じちゃいます。

僻み 手紙ってまず書くのが簡単じゃないですよね。便箋とペンを用意しないといけないし、書いたらそれを封筒に包まないといけない。時間もかかるし、スマホでパッと文字打つより難しいはずです。

1つ文字を書くまでも自分の中で考えないといけない。決して便利ではないけどだからこそ伝わるものがある、それが良さなのかなと思います。

──ポエトリーリーディングという珍しい表現方法に取り組みつつも、プロジェクトの看板にはアイドルという文字も掲げられているので、ファンとしてはライブやイベントでの楽曲披露も期待してしまいます。最後にそうした点も含め、プロジェクトの今後の可能性についてうかがえますか?

僻み ポエトリーリーディングという表現方法はまだいくらでも可能性があると思っています。セリフと音楽との距離感もそうですが、セリフでも遊べるし音楽でも遊べる。面白いことができる可能性はたくさんあるので、コンテンツ的にもまだまだ広げていけるんじゃないでしょうか。

その上で自分は演劇の演出家なので、経験や考え方を活かした自分にしかできないセリフの立ち上げ方ができたらいいなと思っています。 僻み ……ですが、自分でつくっておいて言うのも変ですが、この曲、ライブでできるものなのでしょうか?

高橋 イヤホンズのときもライブでできるかって考えてなかったですから、大丈夫だと思います!

三浦 そうだね(笑)。

高橋 私もこの企画をやらせていただきたいと思ったタイミングで、表現者として幅を広げていきたいという思いやワクワクが湧いてきました。

普段はなかなかご一緒する機会がない劇作家さんと一緒にものづくりをすることで、ライブやイベントでも従来とは違った見せ方ができるんじゃないかって思います。

三浦 舞台も音楽ライブも、ステージの構造自体は一緒ですよね、客席とステージがあって、両脇にスピーカーがある。

でも音楽ライブは舞台袖から出てきて、楽器を持って弾き出したらスタートなのに対し、舞台は袖から出てきた瞬間がスタート。音楽ライブでは意味がない部分である袖から歩くことにすら、舞台では意味をもたせることができる。 三浦 その約束事の違いをどう使うか、その認識をあえてずらすことで面白いことができるんじゃないかとは僕もよく考えています。

これはお芝居なんだろうか? それとも音楽なんだろうか? って境界が曖昧なものだからこそ、ライブやイベントでも「いま何を見ているんだろう」って面白さは生まれていくと思いますよ。

高橋 声の表現者として朗読やお芝居は好きですし、そこに音楽や演劇の考え方を組み合わせることで、いままでと違う見せ方ができる予感はしています。この作品を通じてそうした新しい表現をできる場所をつくることができたらいいですね。
『Spring Letter(s)!』ポエトリーリーディング楽曲 Special MV

3人のサイン入り色紙をプレゼント!

高橋李依さん、僻みひなたさん、三浦康嗣さん、3人のサイン入り色紙を、3名の方にプレゼントします!

応募方法をご確認の上、ふるってご応募下さい。

【応募方法】
1.『Princess Letter(s)! フロムアイドル』のTwitter(@letter_princess)をフォロー
2.KAI-YOU.netのTwitter(@kai_you_ed)をフォロー
3.以下のツイートをリツイート

【応募期限】
2021年4月22日(木)23時59分まで

【応募条件】
・日本国内に在住の方
・『Princess Letter(s)! フロムアイドル』のTwitterをフォローしている方
・KAI-YOU.netのTwitterをフォローしている方
・TwitterのDM(ダイレクトメッセージ)を受信可能な方

【当選発表】
ご応募いただいた方の中から抽選し、当選者を3名決定します。
当選者のみ、TwitterのDMにてお知らせいたします。

※都合により当選通知のご連絡が遅れる場合がございます。あらかじめご了承ください
※都合によりプレゼントの発送が遅れる場合がございます。あらかじめご了承ください
※住所の不備や転居先不明・長期不在などによりプレゼントをお届けできない場合は、当選は無効になります
※本キャンペーンの当選権利を他者に譲渡することはできません
※ご連絡後、一定期間お返事が確認できない場合は、当選の権利を無効とさせていただきます。
※発送は当選お知らせ以降、順次対応させていただきます。

『Princess Letter(s)! フロムアイドル』で文通、はじめてみる ©️フロムアイドル
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高橋李依

声優/アーティスト

2月27日生まれ、埼玉県出身。81プロデュース所属。『魔法つかいプリキュア!』(朝日奈みらい/キュアミラクル役)、『Re:ゼロから始める異世界生活』(エミリア役)、『からかい上手の高木さん』(高木さん役)、『Fate/Grand Order』(マシュ・キリエライト役)など数々のアニメ・ゲームに出演。2015年の『それが声優!』(一ノ瀬双葉役)にて高野麻里佳、長久友紀との3人組声優ユニット・イヤホンズを結成。2021年春にはソロアーティストデビュー。何色にも染まる稀有な表現力と、染まらない確固たる透明感で彩る声に定評がある。

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Instagram
高橋李依公式サイト
イヤホンズ公式サイト

僻みひなた

演出家

EDM系の楽曲で演劇を構成する演劇集団・しあわせ学級崩壊(@ha_ppy_cla_ss)の主宰/脚本/演出/作曲/演奏。『Princess Letter(s)! フロムアイドル』『Prince Letter(s)! フロムアイドル』では楽曲提供を担当。

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しあわせ学級崩壊公式サイト

三浦康嗣

音楽クリエイター

□□□(クチロロ)主宰。スカイツリー合唱団主宰。作詞、作曲、編曲、プロデュース、演奏、歌唱、プログラミング、エディット、音響エンジニアリング、舞台演出等々を1人でこなし、多角的に創作に関わる総合作家。平井堅、m-flo、土屋アンナ、坂本美雨、MEG、私立恵比寿中学、イヤホンズ、ヒプノシスマイク等様々なアーティストの楽曲・リミックスを担当。また様々なCM音楽、カンヌ広告祭サイバー部門銀賞受賞した『TOKYO CITY SYMPHONY』の音楽監督、岸田戯曲賞受賞作『わが星』の音楽担当、音楽劇ファンファーレの音楽・演出なども手がける。

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匿名ハッコウくん

匿名ハッコウくん(ID:4400)

りえりーのいろいろな色の「わたしは」が完全に脳内再生できた