※記事初出時、4月9日(金)が発売日でしたが変更となりました。
本書では、野島伸司さん、堤幸彦さん、宮藤官九郎さんら平成を代表する3人の作家の作品を中心に批評するとともに、作家たちがテレビドラマの創作を通じて切り拓いてきたものについての論考を掲載。
書籍の表紙は女優・のんさんが飾る。
テレビドラマが映し出す年代記『テレビドラマクロニクル 1990→2020』
『テレビドラマクロニクル 1990→2020』は、バブルの夢に浮かれた1990年からコロナ禍に揺れる2020年までのテレビドラマを評論。『東京ラブストーリー』『101回目のプロポーズ』などのトレンディドラマや『高校教師』『人間・失格』などを手掛け、昭和の終わりとともに世紀末を駆け抜けた1990年代の旗手・野島さん。
『ケイゾク』『TRICK』『SPEC』などマンガやアニメとの共鳴で2000年代の映像表現に革命を起こした堤さん。
『木更津キャッツアイ』から『あまちゃん』『いだてん』まで若者カルチャーの異端児から2010年代の国民作家へと進化を遂げた宮藤さん。
平成を代表する3人の作品史をはじめ、坂元裕二さん、野木亜紀子などの作家たちが、令和の現在に創作を通じて切り拓いているものについて紐解く。
現代テレビドラマをさらに深く理解するための2大特典
4月8日(木)までに本書を購入すると、現代テレビドラマをさらに深く理解するための2大特典がプレゼント。特典①:特別電子書籍『テレビドラマクロニクル 2020→2021:コロナ禍の進行はテレビドラマをどう変えたか』
コロナ禍に揺れる2020年4月からの1年間を通じてのテレビドラマと映像エンターテインメントの流れをリアルタイムに追った、新書1冊分の書き下ろしPDF。ステイホーム環境が生んだ坂元裕二『Living』などのリモートドラマから、朝ドラ『エール』、『半沢直樹』続編、野木亜紀子『MIU404』、そして宮藤官九郎最新作『俺の家の話』まで、まだ歴史化されていない現在進行形の変化をドキュメンタリータッチで綴る。
特典②:オンライン講義の視聴チケット
著者・成馬さんと3名の識者とのテレビドラマをめぐる対談動画の無料視聴チケットを配布。第1回 テレビドラマから考える2020年代の想像力|宇野常寛 × 成馬零一
時代や世相をもっとも敏感に映し出す映像作品として、社会とメディアの変化とともに発展してきたテレビドラマ。
その表現は、YouTubeやNetflixといったインターネットによる視聴環境の変貌や目下のコロナ・ショックによって、いま大きな曲がり角を迎えている。
日本のテレビドラマが培ってきた物語表現の真価と2020年代カルチャーの展望をめぐって語り合う。
第2回 『あまちゃん』『いだてん』後の朝ドラ・大河と2010年代の映像表現|細馬宏通 × 成馬零一
長い歴史を持つドラマ枠でありながら、2010年代のSNS環境がもたらした視聴環境の変化とともに急激な復活を遂げていったNHK朝の連続テレビ小説と大河ドラマ。
この回では、特に宮藤官九郎脚本の『あまちゃん』『いだてん』の影響に焦点を当てつつ、連続ドラマならではの映像表現とは何なのか、映画やアニメ、漫画など他の視聴覚表現とも対比させながら、『今日の「あまちゃん」から』『いだてん噺』などの著者・細馬宏通さんとともに掘り下げる。
第3回 テレビドラマの過去・現在・未来|岡室美奈子 × 成馬零一
古くは山田太一や向田邦子、鎌田敏夫などテレビドラマを「作品」として自立させていったパイオニアたちから、ヒット中の映画『花束みたいな恋をした』を手がけた坂元裕二、『逃げ恥』『MIU404』の野木亜紀子まで、日本のテレビドラマの歴史全体を通じて最も重要な作家・作品とは?
そしてこれからのドラマの行く先は?早稲田大学演劇博物館館長で企画展「テレビの見る夢──大テレビドラマ博覧会」を手がけた岡室美奈子さんとともに、研究者と評論家それぞれの観点から展望する。
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書誌情報
『テレビドラマクロニクル 1990→2020』
- 価格
- 3,500円+税
- コード
- ISBN 978-4-905325-17-8
- 頁数
- 480頁
- 発行
- PLANETS/第二次惑星開発委員会
- 発売日
- 3月17日(水)20時より、PLANETS公式オンラインストアにて先行販売・予約受付開始/4月9日(金)より一般発売予定(全国の書店・Amazon)
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