__(アンダーバー)インタビュー ニコニコにあった「お祭り」が僕の原点

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ストイックにオリジナルで勝負

『くぁwせdrftgyふじこlp;@:「どうも、__(アンダーバー)です。」(仮)』ジャケット

──7月9日に発売される「ふじこ」には全編オリジナル楽曲のディスクを収録されますが、これは今後、オリジナルに力を入れていきたいということですか?

アンダーバー その気持ちは強いです。

──作曲陣がとにかく豪華ですよね。それに、ほぼご自身で作詞されているんですね。

アンダーバー そうなんです。今回はアルバム全体にストーリーを用意して、各作家さんに楽曲ごとのイメージをお伝えしました。そしていただいた楽曲に、僕が作詞したという流れです。

──ちなみに、どんなストーリーなんですか?

アンダーバー アンダーバー星からやってきたアンダーバーは、地球に住む悲しい想いをしている人々を助けたり、楽しませたりして元気を与えて、洗脳していき、地球を侵略していく。というストーリーです。

──これまでのアンダーバーさんの活動をまとめたようなアルバムになる、ということですね。アンダーバーさんは、作詞の経験はあったんですか?

アンダーバー 実はこれまで歌ってみた以外にも、いくつかオリジナルでつくった曲があるんです。2012年の「もやし男」という曲が初めての作詞・作曲でした。

といっても経験豊富というわけではないので、なかなか苦労したところも多かったです。

──10曲中、最後の「Happy Under World」だけは、作詞・作曲の両方をOSTER projectさんが手がけられていますね。

アンダーバー この曲の制作にあたって、OSTERさんが僕の世界観を隅々まで知りたいとおっしゃってくださいまして。直接お会いして長々と話し合ったんです。

それから作詞作曲に取りかかっていただいたのですが、一度完成した楽曲を「これはアンさんじゃない」と言ってボツにされたそうなんです。また一から作りなおしてくださったらしく。そんなに熱心に取り組んでいただいて、本当に嬉しかったです。

──逆に、1枚目のカバーディスクには、まさにOSTERさんの世界観が詰まった「Alice in Musicland」が収録されていますが、カバーの選曲はどうやって決められたのですか?

アンダーバー 僕自身、ずっとニコニコ動画を見てきていて、歴史を感じるところがあったので、昔の曲が好きな人も、最近の曲が好きな人も楽しめるように意識しました。

以前投稿したことがある楽曲も、今の自分が歌ったらどうなるのかなと思って再録したり、これまで上手く歌えなくて投稿を断念していた楽曲にも挑戦させていただいています。
【ヒャダイン×スズム×__】まじしゃんず☆さまー【オリジナルPV】

ニコニコ動画に感じる変化

──初投稿から約5年、今でもニコニコ動画に投稿されているのは、今だにニコニコ動画はそういうお祭り騒ぎが実現できる場所であって、おもしろい場所だと感じられているからですか?

アンダーバー うーん……時代の流れを感じるところはありますが、今のところニコニコ動画はそういう場であると思ってはいます。

──この5年で変化を感じているのですか?

アンダーバー 以前はあくまで投稿者と視聴者の立ち位置が同じであって、動画をみんなで盛り上げよう! という空気があったと思うのですが、今は立場が逆転しているような気がします。みんなでおもしろくするのではなく、はじめからいかにおもしろい動画を投稿するか。

それこそ昔は、何やっているんだかわからないクオリティーの低い動画でも、おもしろさを見つけ出して、コメント職人が動画に落書きしたり、その動画をネタにして他の動画がつくられたり、みんな盛り上げていこうとする感覚があったと思うんですよ。

だけど今は、最初からおもしろいもん持ってこい! っていう状況になっている。それが、なんだか悲しいというか、辛い感じがしています。みんな見ていて楽しいのかな、と。

──そんな現状を変えたい、という意識を持って動画をつくっている部分はありますか?

アンダーバー 以前のように戻ってほしいなとは思いつつ、色んな人に聴いてもらいたい気持ちのほうが強いので、とにかく僕自身のクオリティーを上げていくしかないかなと思っています。

活動期間が長いと誰でも、「あの頃は良かった」と言われることがあると思うのですが、僕も「『パンダヒーロー』の頃が一番良かった」と言われ、「『いーあるふぁんくらぶ』の頃が一番良かった」と言われ、「『脳漿炸裂ガール』の頃が一番良かった」と言われ……。なんだよ結局ずっとおもしろいんじゃん! って(笑)。

何かと文句をつけたがる人は絶対いるんだから、それに対して悩むよりは、楽しんでくれる人のために頑張ろうって思うようにしていますね。

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