2019年がはじまった。前日、平成最後の大みそかを迎えた東京・渋谷では、スクランブル交差点を中心に大規模なカウントダウンイベントが開催された。
主催者の発表では、12月31日から翌1月1日にかけて現地に集まった人数はおよそ12万人。
カウントダウンがイベント化されて以降、 2017年は10万人、2016年は6万7000人と、数字だけで判断するならば訪れる人は増加している。
際立ったのは観光客とみられる外国人の多さ、そして警察による徹底した交通および入場規制。中心部である交差点への進入経路をはじめ、随所にフェンスが設置され警備されていた。
新たな試みとして注目されたのは、特別協力として参画した任天堂。プロジェクションマッピングを用いて、マリオやルイージがビルの壁面に映し出された。
同時間帯に発生した近場の出来事としては原宿での車の暴走もあったが(外部リンク)、全体としてつつがなく終わった渋谷のカウントダウン当日の様子をレポートしていく。
ただし、人が自由に動き回れるかといえばそうではなく、交差点は人がいっぱいになった段階で入場が制限された。 筆者が渋谷駅から出た23時30分頃の段階で、モヤイ像側および渋谷マークシティ側からは交差点に入れなかった。
交差点への入口となる道にはフェンスと警察がスタンバイしており、迂回をアナウンスしていたもののたびたび警官や機動隊員と通行人との間で口論も発生していた。 説明された迂回経路は、渋谷マークシティの裏側から坂を登り、道玄坂上交番前付近から、道玄坂へと進入。年越しの歓喜の中心部である交差点へ向かうというものだ。
「歩行者天国」という情報だけが認識されていたのか、多くの人が困惑を隠せない様子だった。筆者としてもここまでの規制は想定しておらず、この段階で交差点への到達は半ば諦めていた。
今度は逆に坂を下るかたちになったが、交差点に近づけるかと思ったのもつかの間、歩行者天国ではあるものの、ユニクロ付近から奥へと進むことはできなかった。 人が立ち入ることができたのは、歩道と車道の中央3分の2のスペース。残りの車道3分の1は緊急用にと柵が設けられていた。
つまり歩道と車道の間にスペース(緊急用)があり、その両者の行き来も禁止されていたが、たびたび柵を乗り越え警察から注意を受ける人も。 肝心の年越しの瞬間は道玄坂の中腹で迎えたわけだが、メイン会場ではないものの、集まった人たちはカウントダウンに声を合わせ、2019年になった瞬間には随所から奇声やハイタッチの歓声が上がった。
カウントダウンでも日本語・英語に混じって、それ以外の言語もところどころから聴こえてきた。 近くにいた外国人男性に参加した理由を聞いてみると、冗談交じりに「Why not!?(当然でしょ!?)」と即答。
半分以上空いたウイスキーを勧められたので、すでにできあがっていたのかもしれない。 続いて、もう1人の外国人男性からは「俺の写真を撮ってくれ!」と声をかけられた。有名人であった可能性もあるが、筆者は判断できなかった。
さらに言えば、開催翌日が平日であるハロウィンの限定的かつ刹那的な盛り上がりに比べると、商業イベントとしても整理されつつあるため純粋な意味での盛り上がりには欠けていたようにも思える(一部が暴徒化したハロウィンの盛り上がりを肯定するわけではない)。 2019年のハロウィンで同様の交通規制や封鎖を行った場合、どのような結果を迎えるのか。同様に、4度目を迎えるカウントダウンについても、参加者の右肩上がりは続くのか、イベントのパターン化によるマンネリ化は訪れるのか、引き続き注目していきたい。
主催者の発表では、12月31日から翌1月1日にかけて現地に集まった人数はおよそ12万人。
カウントダウンがイベント化されて以降、 2017年は10万人、2016年は6万7000人と、数字だけで判断するならば訪れる人は増加している。
際立ったのは観光客とみられる外国人の多さ、そして警察による徹底した交通および入場規制。中心部である交差点への進入経路をはじめ、随所にフェンスが設置され警備されていた。
新たな試みとして注目されたのは、特別協力として参画した任天堂。プロジェクションマッピングを用いて、マリオやルイージがビルの壁面に映し出された。
同時間帯に発生した近場の出来事としては原宿での車の暴走もあったが(外部リンク)、全体としてつつがなく終わった渋谷のカウントダウン当日の様子をレポートしていく。
警察による徹底した封鎖、一部では口論も
当日は21時から約5時間にわたる交通規制が展開され、スクランブル交差点の周辺一帯は歩行者天国に。ただし、人が自由に動き回れるかといえばそうではなく、交差点は人がいっぱいになった段階で入場が制限された。 筆者が渋谷駅から出た23時30分頃の段階で、モヤイ像側および渋谷マークシティ側からは交差点に入れなかった。
交差点への入口となる道にはフェンスと警察がスタンバイしており、迂回をアナウンスしていたもののたびたび警官や機動隊員と通行人との間で口論も発生していた。 説明された迂回経路は、渋谷マークシティの裏側から坂を登り、道玄坂上交番前付近から、道玄坂へと進入。年越しの歓喜の中心部である交差点へ向かうというものだ。
「歩行者天国」という情報だけが認識されていたのか、多くの人が困惑を隠せない様子だった。筆者としてもここまでの規制は想定しておらず、この段階で交差点への到達は半ば諦めていた。
急坂を登り中心部へ、そして迎えた新年
それでも坂を登りきり道玄坂へ。今度は逆に坂を下るかたちになったが、交差点に近づけるかと思ったのもつかの間、歩行者天国ではあるものの、ユニクロ付近から奥へと進むことはできなかった。 人が立ち入ることができたのは、歩道と車道の中央3分の2のスペース。残りの車道3分の1は緊急用にと柵が設けられていた。
つまり歩道と車道の間にスペース(緊急用)があり、その両者の行き来も禁止されていたが、たびたび柵を乗り越え警察から注意を受ける人も。 肝心の年越しの瞬間は道玄坂の中腹で迎えたわけだが、メイン会場ではないものの、集まった人たちはカウントダウンに声を合わせ、2019年になった瞬間には随所から奇声やハイタッチの歓声が上がった。
日本語、英語入り混じったカウントダウンと歓声
もっとも印象的だったのは、外国人の多さだ。12万人の詳細な内訳はわからないが、道玄坂に限って言えば体感的に半々。#NHK紅白 も #ジャニーズカウントダウン も見ずに渋谷のカウントダウン取材に向かったKAI-YOU編集部員、年越しの瞬間です。
— KAI-YOU (@KAI_YOU_ed) 2018年12月31日
スクランブル交差点には入れず、隣にいた外国人の男性からウイスキー🥃をいただきました。
Happy new year 😇 pic.twitter.com/UtN1bfO0Le
カウントダウンでも日本語・英語に混じって、それ以外の言語もところどころから聴こえてきた。 近くにいた外国人男性に参加した理由を聞いてみると、冗談交じりに「Why not!?(当然でしょ!?)」と即答。
半分以上空いたウイスキーを勧められたので、すでにできあがっていたのかもしれない。 続いて、もう1人の外国人男性からは「俺の写真を撮ってくれ!」と声をかけられた。有名人であった可能性もあるが、筆者は判断できなかった。
ハロウィンに比べて混乱は少なかった?
道玄坂に集まった人の多くは、2019年になってもなお交差点に入れないことがわかると、帰路につく人、その場で飲み続ける人、それでも試しに交差点を目指す人など、散り散りになっていった。 一部の参加者が封鎖を破ったという報道(外部リンク)もあるが、軽トラックが横転したハロウィンに比べると混乱は少なかったのではないか。 大晦日から元旦にかけては例年通り終日電車が運転されており、帰省や初詣など、渋谷のカウントダウン以外にも多くの選択肢が多かるのも事実だ。さらに言えば、開催翌日が平日であるハロウィンの限定的かつ刹那的な盛り上がりに比べると、商業イベントとしても整理されつつあるため純粋な意味での盛り上がりには欠けていたようにも思える(一部が暴徒化したハロウィンの盛り上がりを肯定するわけではない)。 2019年のハロウィンで同様の交通規制や封鎖を行った場合、どのような結果を迎えるのか。同様に、4度目を迎えるカウントダウンについても、参加者の右肩上がりは続くのか、イベントのパターン化によるマンネリ化は訪れるのか、引き続き注目していきたい。
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日本が世界に誇るべき最高のポップシティ、渋谷。 あらゆるカルチャーと人種が集まるこの街で、毎日のように繰り広げられるパーティー、愛のはじまり、夢の終わり、高揚感と喧噪、その捉えがたきポップの断片をかき集める人気連続企画。 2010年代は渋谷から発信されていく、と思う。
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