TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUNDのそんな要望を小耳に挟み、約半年にわたって制作を見守ってきた「ピカピカシルクハット」を、「AJ Night」で初披露するというので豊洲PITに駆けつけてきました!
文・撮影:新井秀美
TECHNOBOYSの光るハット誕生の工程 身近な工作
TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUND(以下「TECHNOBOYS」)とは、石川智久さん・フジムラトヲルさん・松井洋平さんの3人組テクノポップユニット。TVアニメ『おそ松さん』エンディング曲『SIX SAME FACES 〜今夜は最高!!!!!!〜』などで知られています。普段は長野に住み、古い車を手入れしながらWeb制作関連のお仕事をしている方。お仕事以外でもLINEbotなど新しい技術にも積極的に取り組んでいます。
さて、ひょんなことから(後述)TECHNOBOYSから光るシルクハットの製作を頼まれることとなった久田さん。当初、試作品は東急ハンズに売っている素材から検討が始まりました。 LEDがとても身近で安価に入手できるようになった近ごろ、電子工作の入り口としてLED工作はとても人気があり、小学生から大人まで遊び心を駆使してさまざまなものを光らせています。
もし興味あったら“Lチカ”で検索すると、初心者向けにさまざまなLEDをチカチカさせる取り組みを見ることができます。
今回のシルクハットは、Wi-Fi環境につないだiPhoneで光をコントロールし、歌詞やユニット名といった文字が出るような電光掲示板機能を備えました。
また、使用した素材は個人でも買うことができる、法令に沿った機材を使用しています。
いよいよライブでお披露目 あのシルクハット、光るぞ…!
そしてイベント2日前。アニメの祭典「AnimeJapan 2018」のスピンオフイベントとして開催された「AJ Night」にて、「クラブイベントだし目立つからいいかも!」ということで急遽お披露目されることが決定したピカピカシルクハット、果たしてきちんと光ってくれるのか? おおお! 光ってる!! 不安なく光ってる!!! 嬉しい! スピードコントロール・色・出る文字など、後ろからでもはっきり見ることができました。またステージの照明に負けないLEDの発色のおかげで、最前列じゃなくとも今どんな文字が出ているのかわかるため、初めてTECHNOBOYSを見る人でも何の曲なのかわかる優れもの! 特にワンマンではなく、「AJ Night」のような複数組が出演するイベントで効果を発揮します。TECHNOBOYS松井さん、久田智之さんにインタビュー
TECHNOBOYS松井さん、制作した久田さんにそれぞれ振り返っていただきました。お2人にキラキラシルクハットとAJ Nightの感想をお聞きしました。
TECHNOBOYS松井さん
──イベントはいかがでしたか?松井洋平 大きなイベントへ出させていただき、D-selectionsと共演できたことが嬉しかったですね。楽曲を提供させていただいたアーティストさんとコラボできる機会は貴重ですので! そしてトップハット率が高かった(笑)。
──ハット初披露の手応えは?そして、デビミュ後は
— 小林竜之 (@koba_tatu) 2018年3月24日
マッハで会場入りしてAJ Nightに出演させていただきました!!
テクノボーイズさんたちとのコラボレーション!!✨🙆♂️
めっちゃ楽しかったです!
ありがとうございました!!
ハットスターーイル♪ pic.twitter.com/SFAf8wdS7P
松井洋平 手応えより、首応えでしょうか。なにせ、自分では見えないもんで(笑)。
今回は曲のタイトルを全曲分プログラムしたので、曲名が分かりやすかったのではないかなと。
iPhoneでのコントロールは人に任せて、パフォーマンスの方に集中できるのもWi-Fiコントロールの恩恵でした。 ──今後ライブパフォーマンスにおいて、やってみたいことや挑戦してみたいことはありますか?
松井洋平 めっちゃ頑張れば歌詞を表示できるので、一度は挑戦してみようかな…(iPhoneでポン出しする方の労力の比重が大きいですが…)うん、やってみたいです!
製作者の久田智之さん
──久田さんは普段、どんなことをされてるんですか?久田智之 プログラマをしながら、ビールを飲みながら、猟師の修行をはじめています。
──なぜTECHNOBOYSのハットを制作することになったのですか?
久田智之 TMCN(Tokyo MotionControl Network)という、電子工作やセンサーで遊ぶのが好きなチーム(外部リンク)に入っているんですが、そこで「だれかピカピカするシルクハットつくってみたくない?」と、今回の話を紹介いただきました。
──制作期間はどれくらいですか?
久田智之 素材の手配などもあり半年ほどかかりましたが、比較的ゆっくりと制作させていただきました。
──特にこだわった点は?
久田智之 TECHNOBOYSさんはアナログシンセ等での演奏だからまったく関係なかったのですが、電子系音楽を使われる場合は、ステージの音と光り方がタイミングばっちりに連動しやすいよう、OSC(Open Sound Controll)という仕組みで、光り方を制御できるようにしています。
──では、ツバやトップの型抜き以外に、苦労した点はありますか?
久田智之 ハーフミラーを使って、電源が入っていない時には光り物がバレにくく、普通の帽子に見えるようにしたのですが──とはいえ、鏡っぽくて派手な帽子にはなりましたが──ハーフミラーが一般的な帽子素材と比べると加工しづらく傷つきやすくて、伸び縮みしない素材のため、縫い代などの「あそび」に精度を必要とした点に苦労しました。
──ハットを装着されてるTECHNOBOYSの姿はいかがでしたか?
久田智之 かっこいい! 素材やサイズを再検討し、もう一段階軽い帽子にできたら、より演奏に集中しながら、自然にかぶってもらいやすいかなぁ。また機会があったらつくりたいなと思いました。
今回は前例がない中で、0からモノづくりをしていく過程を見ることができました。AJ Night、終了いたしました。最後は、D- Selectionsとのコラボレーション、楽しかったです!今度は、フルバンドでやりたいですね。
— フジムラトヲル (@tohruman) 2018年3月24日
写真は、本日初披露の松井's Electric Tophatを拝借の図。#ajnight pic.twitter.com/WK1pAb2owx
素材の加工やWi-Fi環境の構築など、すでに売られているものをベースにモノづくりをすることが個人でもやりやすくなってきた昨今。次のシルクハットはみなさんの技術の無駄遣いから採用されるかも!?
今後のライブでのピカピカシルクハットもどうぞお楽しみに。
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新井秀美
行政書士
最近OLを始めた最先端技術好きの行政書士です。日本大好きな外国人のビザを取ったりするのがお仕事です。加えてエンタメも好きです、知財も好きです。エンジニアと法律家のための勉強会StudyCodeを主催、Smipsエンタメと知財分科会オーガナイザー
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