七三太朗さん原作、川三番地さんが作画をつとめる高校野球を題材にした「Dreams」は、『マガジンSPECIAL』2016年10号において、同誌の休刊決定を受けて破れかぶれになったかのような超展開が「ヤバすぎる!」とネット上で話題に。 その回をざっくりと振り返ると、敵チームの姑息なやり方に主人公の投手・久里武志がブチ切れ、「デッドボールもよーーールールのうちだろうがよーーー」と7者連続死球の山を築き上げ、見事に退場。
あげく、高野連(高等学校野球連盟)から「存在しないこと」にされたり、最後にはなぜかライバルキャラクターの生田庸兵が子どもを救おうとして交通事故に遭うなど、通常の野球漫画なら数巻分はくだらない内容の詰め込みっぷりに、読者は騒然となりました。
その超展開っぷりを経ての最終回、みなさんの反応にも期待が高まります。KAI-YOU編集部も早速Kindleで買って読みました。そこで、あらためてTwitterを眺めてみると、むしろそこで交わされる「ネタバレにギリギリならない表現」がユニークで、ステキだったのです。
※以下、「Dreams」についての多少のネタバレは含みます
Twitterでグッときた「Dreams」最終回の感想ツイート
何を言ってるのかわからねーと思って読んだら、本当だった。あ…ありのまま今起こったことを話すぜ。
— 新井輝@冬眠中 (@terurin9) 2017年1月20日
Dreamsの最終回を読んでいたら、登場人物たちが海中から現れた巨大潜水艦に捕まった。
な、何を言ってるのかわからねーと思うが(以下略
高校野球漫画ですもんね。最初から最後までDreamsを読んで、まさかその感想に「空母」って言葉が出るとは思わなかったね
— 流酸 (@ryuricca) 2017年1月20日
終われた、という表現が的確すぎる。というかDreams終われたのまじか……ちゃんと進んでたのか……!!
— 奈琉@読メツイートにはリプで感想 (@ryk76) 2017年1月20日
この展開を「ライブ感」って表現するの、すてきです!マガスペ最終刊、森川先生の漫画が凄いよかった。Dreamsはまた別の意味でライブ感バリバリあって、こっちは完全に酒飲みながら書いたんだなって実感する。
— KiCKUP (@brainmox) 2017年1月19日
片や、このトキメキを感じる表現。たしかにコマがキラキラしてた気がする。マガジンSpecial廃刊決定してから毎号買ったけどDreamsはアイデアが頭の中に降ってきたたままのキラキラした状態で作品に落とし込めてるように感じてそういう意味ではすごいものを観た。何より普通に面白かったし。ただいつものコマ割り(横一列に割って顔が並ぶ奴)がないのはさみしい
— Jun Nishikawa (@JunNishikawa) 2017年1月19日
長く付き合ってきた読者の言葉に、むしろ最初から読み直したくなった気持ちです。 Twitterには「どうなったのか気になる」というコメントもよく見られましたが、一読すればこのツイートの数々が「たしかに」と腑に落ちること間違いなしでしょう。しかしDreamsの最終回は素晴らしく、まさにDreamsだったので……。皆さん何十巻と読むの大変かもしれないけど読んでみるべきですよ。
— 矢ロさんとチュパカブラ (@hokagospirits) 2017年1月19日
KAI-YOU編集部としては、「むしろよくここへ着地させた」「タイトルの『Dreams』はこういうことだったのか……?」など、前回話題となった超展開に比べれば落ち着いた反応。むしろ、続編すらありえるオチに、ちょっとした期待感も。
最終回を含む「Dreams」完結71巻は、2月17日に発売予定です。はたして加筆修正でさらなる超展開があったりするのでしょうか。兎にも角にも、七三太朗さん、川三番地さん、長寿連載お疲れ様でした!
ちなみに、掲載誌の『マガジンSPECIAL』も33年間の刊行を経て、今号で休刊に。同号では連載14年の小林俊彦さん「ぱすてる」、連載7年の佐木飛朗斗さん&東直輝さん「爆音伝説カブラギ」も、ひとまずの幕引きを迎えています。
余談ですが、今回の「ネタバレ回避ツイート」から、かつてAVメーカー・HMJMが制作した『劇場版テレクラキャノンボール2013』の公開時、監督のカンパニー松尾さんから「ネタバレ禁止のお願い」がなされたことを視聴者が固く守り、その「絶妙なツイート」が視聴者数アップにつながった、という話を思い出しました。
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