廃ビルをアートスペースに変えた「#BCTION」書籍化 未来に何を残したのか?

廃ビルをアートスペースに変えた「#BCTION」書籍化 未来に何を残したのか?
廃ビルをアートスペースに変えた「#BCTION」書籍化 未来に何を残したのか?

『#BCTION art magazine』

取り壊しの決まった東京・麹町のビルを舞台に開かれたアートイベント「#BCTION」の公式アートマガジン『#BCTION art magazine』が、9月16日に発行された。価格は1,500円(税抜)。

本誌は、9階建てのオフィスビル一棟をすべてアートスペースに変えてしまった会場の様子が、当時の写真と各方面のクリエイターの対談によって明らかにされ、都心に突如として現れて消えた謎のプロジェクトを解析する内容となっている。

Overview #BCTION

謎のアートイベント#BCTIONとは?

「#BCTION」は、若手気鋭アーティストとその賛同者達が、解体予定のオフィスビル全体をアート空間に変えようというコンセプトで行われたアートイベント。

また、BCTIONとは、ひとつのアクション「A」が次のアクション「B」を促し、次々と新しいアクションが連鎖してクリエイティブが膨らんでいく様子を意味する造語。

それら無数のアクションが連なった全体像を指し、まとまりとして強調するためにハッシュタグである「#」がつけられたという。 第1回目の会場となったニュー麹町ビルでは、地下1階から9階と、Web上のバーチャル空間で展開した10階で構成され、壁画をメインにしつつも、さまざまな表現でつくられた作品を展開。

ビルをまるごと一棟アート会場にしてしまうスケールの大きさと、オフィス街である麹町にて行われるという意外性から大きな話題を呼んだ。 また、エントランスでは、一般の来場者が自由に壁画に参加できるスペースが用意されており、Web上の10階では展示作品の画像を自動でミックスし、SNS上に投稿できるBCTION MIXERなど、表現者と鑑賞者の境界を曖昧にするようなユニークな展示も行われた。

#BCTIONは未来に何を残したのか?

本誌は、2014年8月31日から9月15日までと、同年9月27日、28日にアンコール開催された「#BCTION」が、クラウドファンディングによって書籍化されたもの。

80組以上のアーティストが参加し、15,000人以上の来場者を記録した当時の様子を見ることができる。 またインタビュー・寄稿文には、アートフェア・GEISAIの実行委員長・綛野匠美さんや、ラッパーでミュージシャンのShingo02さん、「ぷよぷよ」で知られるゲームデザイナーの米光一成さんらが参加。ほかにも、茶人で茶道教室・SHUHALLYの代表でもある松村宗亮さんなど、ジャンルをこえたさまざまな人物が名を連ねている。
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書籍情報

#BCTION art magazine

価格
1500円(税抜)
判型
A4見開き
ページ
フルカラー・152ページ

≪目次≫
1. イントロダクション
2. 一万件超の投稿があったInstagramの紹介ページ
3. 写真ページ。B1~9Fの様子と、ネット上の#10F
4. インタビュー/寄稿文
・松村宗亮(茶人、SHUHALLY代表)
・寺井元一(まちづクリエイティブ代表)
・綛野匠美(GEISAI実行委員、kaikai kiki)
・斉藤貴弘(弁護士)
・Shing02(ラッパー、ミュージシャン)
・佐々木あらら(歌人)
・米光一成(ゲームデザイナー)
・大山エンリコイサム(美術家)と、
 エイドリアン・ファヴェル(社会学教授)のメールによる交換文書
・Talk Session「gloops × #BCTION」ゲスト濱剛志
 (株式会社gloops マーケティング)
・嶋本丈士(#BCTIONオーガナイザ、写真家)
・大山康太郎(#BCTIONオーガナイザ、美術家)

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