会田誠が故郷新潟で個展 巨大コンセプチュアルアートの全貌を公開

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会田誠が故郷新潟で個展 巨大コンセプチュアルアートの全貌を公開
会田誠が故郷新潟で個展 巨大コンセプチュアルアートの全貌を公開

「会田誠展」/画像はUX新潟テレビ21イベント情報ページより

現代美術家・会田誠さんによる個展「会田誠展」が、新潟県立近代美術館にて、9月12日(土)から11月3日(火・祝)まで開催される。

本展では、会田さんのライフワークともいえる巨大なダンボール作品「《MONUMENT FOR NOTHING II》」を中心に展示し、その全貌を紹介。さらに、会期中には会田さん自身も来館し、同作の制作過程を間近で鑑賞できるワークショップも行われる。

そのほかにも、フランス・ナント美術館をはじめとした国際展で高い評価を得た作品や、最近作「いろはカルタ」、会田さんの故郷である新潟との深いつながりを感じさせる作品などもあわせて紹介される。

先鋭的な作品を生み出し続ける現代アーティスト

会田誠・天才でごめんなさい展/画像は森美術館展覧会特設ページより

会田誠さんは、新潟市出身の現代美術家。国内の美術館はもちろん、ヨーロッパやアメリカ、アジアなどでの国際展などでも作品の発表を行っており、国内外問わず高い評価を得ている。

2012年11月には東京・森美術館にて展覧会「会田誠・天才でごめんなさい展」を開催。約49万人の観客を動員した一方で、展示作品に対し児童ポルノや女性蔑視、障害者差別を容認する作品を展示しているとして、撤去要請を含めた抗議を受けたことでも注目を集めた。

また、10月12日(月・祝)まで東京都現代美術館にて開催されている「おとなもこどもも考える ここはだれの場所?」展では、会田さんと妻・岡田裕子さん、息子・寅次郎さんによるユニット「会田家」の作品が撤去要請を受け、会田さんが抗議の声明を発表する事態へと発展したことも記憶に新しい。

圧倒的な荘厳美をダンボールという消費素材で表現

《MONUMENT FOR NOTHING Ⅱ》の霧島アートの森バージョン/画像は霧島アートの森公式Webサイトより

今回は、故郷・新潟にて、会田さん自身が「僕の生涯で唯一かと思われる、多数の人々の手作業と長い時間を必要とする大型企画」と述べるほどの巨大プロジェクト「《MONUMENT FOR NOTHING II》」を中心に展示する個展を開催。

同作は、2008年度から現在まで継続して続けられている巨大なインスタレーション彫刻であり、武蔵野美術大学をはじめとした美大生たちも参加するワークショップでもある。

素材は使用済みのダンボールのみを使用。ゴシック教会の祭壇レリーフ彫刻や、スペインのサグラダ・ファミリアをはじめとした建築物に由来する「完成までに長い年月を要する作品」というイメージを内包しており、近代以降の芸術が捨て去ってしまったものを蘇らそうとする作品となっている。

また、会田さんは、会期中ほぼ毎日来館し、長岡造形大学の学生とともに同作の制作に取り組む予定。前衛的な作品によりその話題性が注目される同氏だが、コンセプチュアル・アーティストとしての本質を伝える貴重な機会となりそうだ。

執筆者:きくちみずほ
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イベント情報

会田誠展

開催日時
2015年9月12日(土)~11月3日(火)
開館時間
午前9:00~午後5:00
*鑑賞券の販売は午後4時30分まで
*ただし、9/21(月)、10/12(月)は開館し、10/13(火)は休館します。
休館
月曜日
開催場所
新潟県立近代美術館 長岡市千秋3丁目278-14
料金
前売り券(税込)一般800円、大・高校生600円
当日券(税込)一般1,000円、大・高校生800円
*中学生以下は無料 *障害者手帳・療育手帳をお持ちの方は無料です。
プレイガイド
セブンーイレブン/ローソン/ファミリーマート/サークルKサンクス
(各社共通商品番号:0240843)
新潟県立近代美術館、新潟県立万代島美術館ほか
お問合わせ
新潟県立近代美術館 0258-28-4111
主催
会田誠実行委員会/新潟県立美術館/UX新潟テレビ21/新潟日報社/NST
TeNYテレビ新潟/BSN新潟放送

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