任天堂が「2DS」を発表　斬新かつ安価な新モデル

任天堂が「3DS」シリーズの新型ゲーム機「Nintendo 2DS」を発表した。その名前の通り、すでに発売され好評を博している「3DS」から裸眼立体視の機能を取り除いたモデルとなるそうだ。まずは米国で10月12日から販売開始が決定している。日本での発売日はまだ不明だ。

基本機能はほぼ「3DS」と変わらず。しかし……？

「2DS」は裸眼立体視への対応こそないものの、基本的な機能や遊べるソフトは「3DS」と変わらず、3DS用ゲームソフト・旧DSゲームがソフトが2Dでプレイできる他、ステレオカメラがあるため、「2DS」の画面上に表示できなくても3D写真の撮影が可能になっている。任天堂による各モデルの位置づけとして、2DSは3DSの廉価版として想定されているようで、129.99ドル(北米)で販売予定とのこと。米ドルでは「3DS XL (LL)」が199.99ドル、無印の「3DS」が169.99ドルなので、差額は40〜70ドルとなる。国内価格でいえば1万円前半程度になると考えられる。

値段・デザイン面から見る主要ターゲット層は？

本体の設計面は大きく変更され、「3DS」や旧DSで採用されていた折りたたみ式のデザインではなく、ゲームボーイのようなストレートタイプとなっていることにも注目したい。携帯ゲーム機に詳しい人によると、ストレートのデザインを採用することにより、折り畳み型より可動部分が減って強度の増強を狙っているのではないか、ということだ。そういったデザインの意図や「3DS」の廉価版というコンセプトから、お小遣いの少ない小さな子供、あるいはファミリー層を対象とするモデルなのは間違いないだろう。

なお、かねてより任天堂は裸眼立体視について、視覚が発達中の小さな子供が長時間見続けると目の成長に影響を与える可能性があるとして、6歳以下に対しては2D表示に切り替えて表示するよう呼びかけを行なってきたという経緯もある。子供にゲーム機を買い与える親にとってみては、「2DS」は「3DS」より安く、そして安全なもとのして映るのは間違いないだろう。

かつて子供のためだったゲームはいつのまにか大人・青年層がメインのターゲットとなるかのように市場が動いている。あえて露骨なまでに子供とその親を対象にすることによって、任天堂はゲーム業界の循環を計っているのかもしれない。

Nintendo 2DS - Introduction