山本祥彰&川上諒人が語る謎解き制作の裏側
──NazoLockでは、どのように謎解きをつくっているのでしょうか?
山本祥彰 まず、「謎解きを通してどういう体験をさせたいか」を考えるんです。
企業からの依頼であればその要望を叶えつつ楽しくする方法を考えますし、自社制作なら「このワクワクを体験してほしいから絶対に使おう」といった軸を決めます。
「そこがブレなければ面白いだろう」という信念のもと、そこにいかにたどり着くか、そこをいかに面白くするかを考え、道中を設計していくことが多いですね。
川上諒人 「やりたいことが先にあって、そこから問いをつくっていく」というのは、実はクイズも謎解きも変わらないんです。その過程が長く見えるので、別物のように見えるのですが。
こういう謎解きがやりたいから伏線をつくったり、こういうパズルが必要だから組み立てたり。「ミステリー小説とかってこうやってつくっているんだろうか」と考えながら(笑)。
──周遊型の謎解きなどは、どのように着想を得ているのですか?
山本祥彰 謎解きって結構“掛け算”だと思っていて。
例えば周遊型の謎解きだったら、「その場所にある面白さ」と「そこにはないワクワク」を掛け合わせることで、その場でしか体験できない新しいワクワクが生まれるんです。
なので、普段からワクワクするものはよくストックしていますね。
川上諒人 実際にその場所に行ってみて、「この場所にこういう要素があったら面白いよな」とよく考えています。
例えば「観覧車に乗っている時に、観覧車の景色を題材にした謎解きを解きたいな」とか。
そういう「その場所だからできること」「その場所だけの体験」から謎解きづくりをスタートすることが多いですね。
山本祥彰 我々謎解き制作者は、それまで謎解きとして世の中に存在していなかったものが謎解きになった瞬間に喜びを感じるんです。
だからこそ、その場所に自然と存在しているものを「実は謎解きなんじゃないか」とうまく使えると嬉しいんですよね。
──SIG-体験型エンターテイメントの発表によると「謎解き&脱出ゲーム」の市場規模は、2025年に100億円を突破しています。昨今の謎解きブームの背景にはどのような要因があると思いますか?
山本祥彰 やはり「リアル脱出ゲーム」というイベントを発明したSCRAPさんの影響は大きいと思いますね。
それまで、各々が謎解き本などでバラバラに楽しんでいたものが、みんなで一緒に遊べるようになったのは、ひとつの要因としてあるかなと。
川上諒人 そうですね。特に周遊型の謎解きが流行ったのが、知名度を上げたきっかけな気がしていて。
2025年11月に「ナゾトキマーケット」という謎解きグッズの即売会があったんですが、そこで「街歩きの謎解きは知っているけど、持ち帰りの商品もあるんだ」「お店で実際にゲームをやっている店舗もあるんですね」という人がいたらしいんです。逆転現象が起きている。
やはり、謎解きが趣味の一ジャンルとして認識されつつあるからこそ、来てもらえるきっかけになっているのかなと思います。
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