アメリカで5月29日に公開された、映画スタジオ・A24が制作するホラー映画『Backrooms(原題)』。本作がアメリカ国内で約8,100万ドル(約129億円)を超える興行収入を記録し、A24史上最高のオープニング成績を収めた。
この快挙により、監督をつとめた20歳のケイン・パーソンズさんは、アメリカのオープニング興行収入で1位を飾った史上最年少の映画監督となった。
2012年に、映画監督のジョシュ・トランクさんがファウンドフッテージ形式のスーパーヒーロー映画『クロニクル』で樹立した「27歳」という記録を塗り替えた形だ(外部リンク)。
ネット発の都市伝説を映画化した『Backrooms』
映画『Backrooms』の元となったのは、匿名掲示板・4chanに投稿された画像から広がったインターネット都市伝説だ。
無限に続く空間という設定は、「リミナルスペース」と呼ばれる現実と非現実の境界にあるような空間への関心と結びつき、ネット発ホラーの代表格となっている。
多くの派生コンテンツがある中で、ケイン・パーソンズさんによる短編版の「The Backrooms」シリーズは、手ブレのあるカメラワークと実録風の語り口で構成されるファウンドフッテージ形式のモキュメンタリーとして話題になった。
2022年1月に公開された第1作『The Backrooms (Found Footage)』は、現在8,000万回再生を超える圧倒的な数字を記録している。
そんな彼がA24でホラー映画を監督するということで、公開前から大きな注目を集めていた。
YouTube発の気鋭作家が牽引するホラームーブメント
この映画は、若年層から圧倒的な支持を集めている。
映画スタジオ向けに観客調査を行う米国拠点のサービス会社・PostTrakによると、本作の観客の約86%が35歳未満であり、半数以上が25歳未満だという。
また、現地時間5月15日に公開されたブラムハウス・プロダクションズ制作のホラー映画『オブセッション 災愛(原題:OBSESSION)』も大ヒットを記録している。
わずか2週間足らずで、75万ドルという小規模な製作費に対し、現段階で約1.5億ドルという驚異的な世界興行収入をたたき出している。
『オブセッション 災愛』ポスター/画像は『オブセッション災愛』公式Xから
この映画の監督/脚本を手がけたのは、アメリカの動画クリエイターであるカリー・バーカーさんだ。ジャンルはコメディであるものの、ケイン・パーソンズさんと同じくYouTubeでの動画投稿で知られていた人物であり、現在26歳と非常に若い。
YouTube出身の若手動画クリエイターたちが、ホラー映画の大ヒット作を次々と生み出しているこのムーブメントは、現在の映画界において非常に興味深い現象であろう。
この記事どう思う?
関連リンク
0件のコメント