kahocaのボーカリストとしての“エゴ”が活きるリード曲「Looma」
──今回のアルバムタイトル「Strings in Owl」は、直訳すると「梟(フクロウ)の弦」という意味になります。なぜ梟なんでしょうか。
Neuron 梟については、一番最後に決まった部分なんです。「一匹狼」感や「孤立」「孤独」みたいな、そういうイメージをEmpty old Cityではかなり大事にしていて。群れないタイプの鳥というイメージで挙げました。
あと「Strings in〜〜」まではタイトルに入れることが決まっていて、最後に加える単語を考えていたときに、言葉の響きがかっこいい「Owl」だとハマるね、と。
──アルバムジャケットでは、梟が下から何者かに掴まれている絵に見えました。どういうイメージがあったんでしょうか?
Neuron 先ほども申し上げたような、自由に制作しようとは思ってはいるのに、見えない縛りが自然と生まれていることを比喩的に表現しようとタイトルを考えたので、それを描写としてジャケットに落とし込んでもらいました。
Empty old Cityの2ndアルバム『Strings in Owl』
Neuron 自由に飛び立っているように見える鳥たちも、実はあらかじめ見えない糸がつながってて。その糸に導かれるように、自分たちの感性という一点に終着していくんだな、と。
──“糸”と言えば、今作はストリングスが局所的ながら、スローテンポな曲で効果的に使われたり、ロングトーンのように使われたりしているのがとても印象的でした。
Neuron Empty old Cityのアイデンティティやポップさは、kahocaの透き通った歌声に背負ってもらってる部分もあると思っているんです。
なので、作編曲では、重たいベース&ドラムとかエレクトロなサウンドとかを土台としつつ、そこに彼女の歌が活きるようなアレンジを心がけています。
今回は、kahocaの歌に合わせるアレンジの選択肢としてストリングスを取り入れてみました。弦の擦れる音やさらっとした高域の部分が、気品とかロマンチックさみたいなのを感じられて、すごくEmpty old Cityに合うと思ったんです。
それこそ自分の音楽的な好みの変化かもしれないですが、欲しいところに素直にストリングスを入れていったらかなり増えましたね(笑)。
──このアルバムの中で、核になる曲を一曲選ぶとしたら、お二人はどの曲をあげますか?
kahoca リード曲の「Looma」ですね。普段の制作は、Neuronからデモをもらって、仮歌を録って、それにNeuronからアドバイスをもらってから、レコーディングするみたいなやり方を取っているんです。
ただこの曲は、ライブで歌っている情景が自分の中でクリアに見えたので、Neuronからアドバイスをもらったあとにスタジオに籠もってすごく練習したんです。
kahoca その流れでいざレコーディングしたら、認識の相違というか、求められていたものと食い違いが生まれちゃったんです。
「どうしようか」ってなったんですけど、もう自分の中のイメージで歌い方が固定されてしまってたし、どうしても譲りたくない部分がいくつかあって。
もちろんNeuronのイメージとも離れすぎないようにその場で歌い方を調整して、双方が納得できるテイクを選びましたが、これまでの制作より自我を出して、自分のイメージにより近い歌い方で録らせてもらいました。以前までのレコーディングでは起こらなかったことだと思います。
Neuron これは「Looma」という曲のテーマを考えても良いアプローチだったと思います。
──Neuronさんはどうでしょうか?
Neuron 僕は「クロマの幻聴」です。この曲は、アルバムのタイトルが決まってからつくった、自分の中でアルバム全体の整合性を取るために全力を注いだ曲でした。
Neuron 普段は曲をつくるときに「こういう歌詞を書いているから、こういうサウンドで合わせよう」というのを重要視するタイプじゃなくて。歌詞は歌詞、サウンドはサウンド、別々で考えているんです。
ただこの曲では、歌詞の中の主人公と見ている情景を主にストリングスの旋律に落とし込んでみました。
また、あまりオーケストラでは行われないヴィオラソロとアンサンブルの対比構成をやってみたり、歌詞の一つ一つ、音の一つ一つまで意味や意図が明確にあったりします。このアルバムのコアと言える曲だし、思い入れの深い曲ですね。
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