VTuber/バーチャルライバーグループ・にじさんじに所属する家長むぎさんが、KADOKAWAが運営するWebマガジン「メクリメクル」で、初のエッセイ連載『知らない小道』を11月14日にスタートしました。
この連載は「日常に潜む“家長むぎが知らなかったもの”に触れ、初めての経験や発見を素直に綴ってゆく」もの。
VTuberとして、すでに7年のキャリアを重ねてきた家長むぎさんだからこその、「当たり前に知られているはずの事柄」への驚きが語られています。
2018年デビューのにじさんじ2期生・家長むぎ
家長むぎさんは2018年に、にじさんじ2期生としてデビュー。普段は雑談や歌配信を中心に、落ち着いた語り口でリスナーに寄り添うスタイルで活動しています。
その一方で、文章への関心が強く、SNSやブログで見せる独自の文体にも定評があります。今回の連載は、配信とは異なる「書き手としての家長むぎ」に触れられる新たな試みです。
家長むぎさん ©ANYCOLOR, Inc.
家長むぎの人柄や感性に触れられるエッセイ連載 『知らない小道』
『知らない小道』連載第1回「居酒屋」では、文字どおり彼女が「居酒屋という体験」に踏み出した記録が紡がれています(外部リンク)。
エッセイといえば、読者に情報や視点を提供するこのニュース記事やコラムやレビューとは異なり、書き手の人柄や感性に触れるもの。
第1回「居酒屋」でも、家長むぎさんのそうした部分に触れられる筆致が全体に散りばめられていました。
エッセイ連載『知らない小道』第1回「居酒屋」
「出会ってから今日に至るまでずっと16歳のまま」のVTuber
たとえば「居酒屋に行かなかった理由」を考える中で家長むぎさんはこう綴ります。
たしかに私は居酒屋に行く友達がいない。けれど弁解させてほしいのは、友達がいないのではなく、居酒屋に行く友達がいないのだ。何せバーチャル、仲のいい4人組ユニットのうちふたりは、出会ってから今日に至るまでずっと16歳のままである。居酒屋に連れて行くのには何かとハードルが高い。エッセイ連載『知らない小道』第1回「居酒屋」/家長むぎ
「出会ってから今日に至るまでずっと16歳のまま」の友達を居酒屋に連れて行くのは「ハードルが高い」と感じる家長むぎさん。何ともVTuberらしく、そしてその不思議な響きに思わず目をとめてしまう文字列です。
家長むぎさん
もし、これがVTuberシーンの初期に書かれた文章だったら──もしかしたら「へぇ、VTuberとして活動する人の感性はそういうものかもしれないな」と気にすることなく読み進めたかもしれません。
しかし、2025年に書かれたこのエッセイを読むと、書き手がVTuberとしてデビューした2018年から積み重なった時間や出来事、そこにいる出会ったときのままのVTuberという幻想的なイメージ、そして家長むぎさんの律儀さに思わず感じ入ってしまいます。
家長むぎさんが居酒屋で何を感じ、どう認めたのか
その後、マネージャーに「真面目過ぎる」と指摘された家長むぎさんは、「自分の新たな一面があらわになった」と動揺しつつも一つ年下の妹と居酒屋へと出かけます。
マネージャーが言う「真面目」さは、人付き合いに対してのものですが、このエッセイは別の真面目ささえあらわにしているように思います。
もちろん、これが正しい読み方だとは思いませんが、まぁこれは現代文の試験ではありません。エッセイは書き手の人柄や感性に触れられるもの。そんな家長むぎさんが居酒屋で何を感じ、何をどう認めたのかは本文からどうぞ。
エッセイ連載 『知らない小道』は、毎月14日頃の更新予定です。
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