NHKが12月26日、「第75回NHK紅白歌合戦」における音楽家の星野源さんの歌唱曲目を変更すると発表した。
星野源さんは、6thシングル表題曲「地獄でなぜ悪い」の歌唱を取りやめ、ソロデビューアルバム『ばかのうた』に収録された「ばらばら」を弾き語りで披露する。
変更前の楽曲「地獄でなぜ悪い」は、星野源さんもキャストとして出演していた、園子温監督の同名映画の主題歌。
園子温さんを巡っては、2022年に女優への性加害疑惑が報じられており、今回「NHK紅白歌合戦」で星野源さんがその主題歌を歌唱することが、「被害者への二次加害につながるのではないか」と一部から批判の声が上がっていた。
曲目変更にあたり、NHKと星野源双方が声明を発表
曲目変更にあたり、NHKと星野源さんの双方が声明を発表。
NHK側は、星野源さんに「地獄でなぜ悪い」の歌唱をオファーした背景として、「今回のテーマである『あなたへの歌』のもと、この楽曲に込められた思いやメッセージを、テレビをご覧になる『あなた』へお届けすることで、今さまざまな時間を過ごしている人たちを勇気づけたい」という思いがあったと説明した。
しかし、曲目発表後の反響を受け、星野源さん側と協議を行い歌唱曲目の変更を決めたという。
星野源、二次被害の可能性を「完全に否定することはできません」
対して、星野源さん側は、楽曲「地獄でなぜ悪い」に関して、2012年にくも膜下出血で倒れた星野源さんが闘病中に制作した楽曲であり、「詞の内容は、星野の個人的な経験・想いをもとに執筆されたもの」「映画のストーリーを表現したものではない」と明言。
しかし、性加害疑惑が報じられている園子温監督作品の主題歌であることに加え、「映画タイトルにある『地獄』というワードにヒントを得たこと、映画タイトルと同名の楽曲であること」も事実であるとコメント。
その上で、性加害の被害者への二次加害につながると言う指摘に対し「私たちはその可能性を完全に否定することはできません」「(NHK側の)オファーの意図から離れ、真逆の影響を与えうるのであれば、それはオファーを受けた私たちの想いに反してしまいます」と、今回の判断に至った理由を明らかにした。
NHKと星野源さん双方ともに、声明ではあらゆる性加害行為を決して容認しないというスタンスを強調している。
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