TRPGクリエイター・まだら牛さんが10月21日、主導する「狂気山脈アニメ映画化プロジェクト」における本編の制作が滞っていることを明かした。
制作を担当していたアニメスタジオ(パイロット・フィルムを制作したステロタイプ社/ジーアングル社ではない)が9月にプロジェクトから離れることとなり、「製作(企画・出資等)の座組も一度すべて白紙」になったという。
さらに、ほとんどのアニメ制作スタジオやクリエイターの予定が3年先まで埋まっている状況を受け、「向こう3年のアニメ映画完成はほぼ絶望的な状況となりました」と説明。
「今か今かと完成を楽しみに待ってくださっていた皆様には本当に申し訳なく、お詫びの言葉もございません」と謝罪すると共に、希望者への返金対応を発表した。
【画像】「狂気山脈アニメ映画化プロジェクト」の現状と今後まだら牛によるTRPGシナリオ『狂気山脈 〜邪神の山嶺〜』のアニメ化プロジェクト
「狂気山脈アニメ映画化プロジェクト」は、まだら牛さんが製作総指揮をつとめるプロジェクト。
クトゥルフ神話の創始者であるハワード・フィリップス・ラヴクラフトさんが残した代表作の一つ『狂気の山脈にて』をベースに、まだら牛さんがつくり上げたTRPGシナリオ『狂気山脈 〜邪神の山嶺〜』のアニメ化プロジェクトとなる。
2021年10月にパイロット・フィルム制作に向けたクラウドファンディングを実施すると、支援額は目標を大きく上回る約1億2000万円を達成。2023年2月に実施した2度目のクラウドファンディングでは、2億円を超える支援を集めた。
この反響を受けて、クラウドファンディングを実施したCAMPFIREのアワードで各賞を受賞するなど、内外で注目を集めていた。
「完成まで応援して頂けるのか。それを、皆さまに問いたいと思っています」
まだら牛さんは9月末に制作を担当していたスタジオがプロジェクトから離れることになった経緯について「はっきりした理由はわかっていない」と告白。
CAMPFIREのプロジェクトページには、「スタジオとのやりとりの間に入っていたプロデュース会社経由でしかお話を伺っておらず、その詳細について誤解なく把握できているか自信がありません。直接交渉の余地も無かったため、その決定を覆せるような打てる手も無く、どうしようもありませんでした」と綴っている。
なお、「誤解してほしくないのは、我々(=まだら牛 & 合同会社フォレスト・リミット & 総合プロデューサーのワタナベミズキ)は、被害者の立場ではないということです。むしろ、力不足により皆さまの期待にこたえることができなかった、不甲斐なさを責め立てられるべき立場」であるとしている。
今後については、希望者への返金対応を行うと同時に、制作スタッフを募集。自社主導での制作(プリプロダクション)を進行する。
暫定的な目標として、2024年中の脚本完成、2025年12月末までのVコン(ビデオコンテ。動画になっている絵コンテを指す)完成を掲げている。
そして、完成した成果物を公開し、その時改めて「完成まで応援して頂けるのか。それを、皆さまに問いたいと思っています」としている。
この記事どう思う?
関連リンク
0件のコメント