総合格闘家の平本蓮選手が9月2日、自身のドーピング疑惑について記者会見を実施した。
平本蓮選手については、7月28日にさいたまスーパーアリーナにて開催された「超RIZIN.3」での朝倉未来選手との試合について、禁止薬物のドーピングを行ったとする告発が行われていた。
会見は平本蓮選手に加え、代理人として東京・千代田区にあるのぞみ総合法律事務所から、吉野弦太弁護士と成豪哲弁護士が登壇。
平本蓮選手は「自分は一切ドーピングに関することはやっていませんし、自分からお願いしたということもありません」として、身の潔白を主張した。
平本蓮、RIZIN側から追加検査の要請あれば従う
赤沢幸典選手による告発内容については、以前からの信頼関係もあり、「ステロイドの類とは知らずに薬物を購入はしたものの、使用は一切してない」と強調。また、赤沢幸典選手自身がドーピングしていたことも知らなかったという。
ただ、朝倉未来選手との試合後「赤沢選手から電話がきて、いきなり錠剤やステロイドといった直接的なワードが出た」「なんかモヤっとしていた」と振り返った。
「検査結果はまだなんですが、僕は必ずシロなので、自分を信じてる。RIZINの検査結果を待ちたい」とコメント。
また、「赤沢選手は尿検査に検出されない薬物・方法を提供したという主張がある以上、尿検査だけでは潔白の証明にはならないのではないか？」というKAI-YOUの質問に対しては、仮にRIZIN側から血液検査や毛髪検査などの追加検査の要請があれば、「RIZIN側の指示に従う」とも語った。
平本蓮ドーピング疑惑、RIZINも声明──一連の経緯
7月28日に開催された「超RIZIN.3」で、朝倉未来選手との歴史的な試合に勝利した平本蓮選手だが、その後、SNS上に投稿された真偽不明の音声動画により、ドーピング疑惑が浮上。
朝倉未来選手の引退がかかった試合だったこと、長年にわたる両者の因縁が決着したというストーリー性の高さから、疑惑は格闘技ファンを中心に大きな波紋が広がった。
RIZIN運営会社の榊原信行CEOは8月21日、9月開催の「RIZIN.48」に向けた記者会見の冒頭、疑惑に言及。「厳正なドーピング検査を行なっている」と説明した上で、尿検査の結果を待ってほしいと呼びかけた。
検査結果に注目が集まる中、8月28日夜に総合格闘家の赤沢幸典選手が、「自身が平本蓮選手から相談を受け、尿検査にひっかからないドーピングの方法を教えた」とXで告発。
すると8月31日には、榊原信行CEOがXで「ドーピングの検査結果を踏まえて、来週後半までには記者会見を必ず実施します。時間がかかっていますが、今暫くお待ち下さい」と、記者会見の実施を明言していた。
因縁の相手 朝倉未来に勝利した平本蓮とは？
平本蓮選手は、1998年6月27日生まれ東京都出身。剛毅會所属の総合格闘家。2014年11月、高校1年生で「K-1甲子園2014」優勝を果たし、翌年2015年にキックボクシングでプロデビューした。
K-1やKrushのリングで活躍後、MMAへの転向を表明し、2020年の大晦日の萩原京平選手との一戦でMMAデビュー。白星を飾ることはできなかったものの、その後も国内外でMMAを学んでいく。
2022年3月の「RIZIN LANDMARK vol.2」では鈴木千裕選手を相手に判定負け。その後は鈴木博昭選手、弥益ドミネーター聡志選手に勝利してMMA2連勝を飾る。
2023年4月に斎藤裕選手に惜敗後も鍛錬を積み、同年12月大晦日の「RIZIN.45」でYA-MAN選手と対戦し、フルラウンドの末3-0で勝利。
2024年7月の「超RIZIN.3」では、2019年以降SNS上でたびたび舌戦を繰り広げ、自身も対戦を熱望してきた朝倉未来選手と対決して1ラウンドTKO勝利。しかし、ドーピング疑惑が浮上し、その発言に大きな注目が集まっていた。
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