ホロスターズと巡る宇宙の旅、輝く星々──2度目の全体ライブ公式レポ

3期生「魔フィア」と2期生「SunTempo」のソロ&ユニット曲

ソロパートの先陣を切ったのは、獣人の影山シエンさんによる「脱法ロック」。アップテンポなロックサウンドと本家MVを思わせるコミカルなダンス、時に3人や5人に増える映像演出も相まってお祭り気分を盛り上げると、同期に後を託した。

最初シルエットで登場した魔人・荒咬オウガさんは、紗幕が上がると、身長ほどもある大きな鎌を持って登場。「絶望ビリー」で初披露のデスボイスを轟かせ、ド迫力のパフォーマンスはさながらゲームのラスボス戦のようだ。

それぞれに激しいカバー曲で湧かせた2人は、3期生ユニット曲「ナイト ライト サイド」を歌唱。互いに背中を預けて歌う仕草や、「ずっと君を探してた」「さあ、おいで」というセリフをまじえながら、「魔フィア」によるステージを大成功させた。

M5.ナイト ライト サイド

なお3期生が歌っている間に、このフラッグシップは迷子になってしまっていた模様。2期生も2期生で燃料にラーメンを投入するなどやりたい放題ではあったが、出番が来たということで岸堂天真さんがスタンバイ。「お前たち全員輝く一等星だ!」と煽り、ライブでは初披露のオリジナル曲「シューティングスター」を放つ。歌配信でも定評のある爽やかな高音を響かせると、後半には自慢の天剣「夜空」を召喚し、騎士らしいポージングで締めくくった。

やがて「POP-TALK」のイントロが始まれば、BAR「ROBEL」が開店。振付動画で練習してきていたのか、オレンジ一色のペンライトが歌に合わせて一様に揺れる。クラップの要求にも完璧に応える常連たちの様子を見て、夕刻ロベルさんは終始笑顔で歌い上げると、「ほな!」と手を振りながら退場した。

やがて日は完全に沈み、夕刻からしっとりとした夜へ。ステージ上の台座に腰かけたアステル・レダさんは、夜景の前でダンスミュージック「A. scort」を初披露。複雑な振付、拍間の動きも完全に自分のものにして表現しきるスキルの高さは、ホロライブプロダクション全体で見ても随一の域だろう。

「宇宙も飲み込むエンターテイナー」が単なるキャッチコピーではないことを、努力と実力で再認識させた。そのまま2期生ユニット曲「Last Sparkle」へ。歌唱パートが複雑に絡み合う部分も息ぴったりに歌い上げ、普段はそれぞれの個性を生かした活動をしているが、集まれば最強のユニットになる、そんなSunTempoの魅力を遺憾なく発揮した。

M9.Last Sparkle

1期生は急遽バンド結成!

3期生、2期生とくれば、次は1期生4人の時間だ。花咲みやびさんがスタンバイしている間、奏手イヅルさんは急遽バンドメンバーを探し始め、アルランディスさんはDJセットを持って来ていることを明かし、律可さんは会場を水浸しにする演出を思いつく。冗談まじりの会話に聞こえるが、実はこれらすべて後に実現してしまう。

律可さんの振りで幕が上がると、花咲みやびさんが「開花宣言」を歌い始める。背景には花が咲き誇る庭園が広がり、花吹雪が舞い散るなか“始まりの花”が満開を迎える。間奏の独白には「ホロスターズの始祖」たる決意と覚悟がにじんでおり、彼にしか出せない輝きを放っていた。

軽妙なサウンドとクラップに余韻から引き戻されると、チャキチャキのイタリア人・アルランディスさんの時間だ。背後に奏手イヅルさん、律可さん、花咲みやびさん、そしてDJセットを迎え、「W.I.M.」のライムをZepp中に響かせる。「まだまだいくぞバテんなよお前ら!」と煽れば、後ろの3人は声で、ファミリアラン(アルランディスさんのリスナーネーム)はペンライトで、「アランさんカッケー!」と応酬した。

暗転中、微かにドラムセットが見えたかと思えば、1期生たちがギター・ベースを持って再登場した。会場も配信のコメント欄もにわかには信じられない様子だが、おかまいなしに「ソラニン」が始まる。

Vo&Gt・奏手イヅルさん、Gt・律可さん、Ba・花咲みやびさん、Dr・アルランディスさんで本当に急遽結成されたバンド。折に触れて「バンドをやりたい」と話していた奏手イヅルさんによるサプライズ演出に、そして彼のけだるげなハスキーボイスが名曲と起こした化学反応に心をつかまれる。

続いてあたり一帯が水に包まれると、聞こえ始めたのは「水際エンドロール」のイントロだ。ステージに立っているのはスパナだけ……と思いきや遅れてホロロイド・律可さんが登場し、二人でパフォーマンススタート。MVを背後に水泡が浮かぶ幻想的な演出の中、自ら作詞曲を手掛けたオリジナル曲と安定した歌唱&ダンスで会場を魅了した。

1期生パート、最後はもちろんユニット曲「Compass」だ。見た目も声質も性格もバラバラな4人だが、背負ってきたものは共通している。そんな彼らの歌う<失敗しない挑戦なんてありえないだろ><一つ一つは小さくても重なり合えば大きくなる>の説得力はすさまじく、ホロスタ民(=ホロスターズのファン)の背中を優しく、強く押してくれる。

M14.Compass

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